庭先に出ていたフキノトウはすべて天ぷらにして食ってしまったが、雪の下で気が付かなったのか、採り忘れがあったらしい。留守中に雪が解けて顔を出していたが、さすがにここまで開くとまた来年、ということになる。
採り忘れ
春の雪
昨夜から降り出した雪で赤城高原でも10cmほどの積雪となった。春先に雪がどかっと降るのは関東地方では例年のことだが、西高東低の強い冬型である点は珍しい。これで南岸低気圧と重なると昨冬のような豪雪騒ぎとなるが、さすがにもうそこまでには至らないだろう。
今朝積もった雪も日差しが出れば午後には解けるだろうし、この春雪のお陰で山の雪解けも進むので、林道の開通に少しは手助けになるかもしれない。いくつかの谷筋では天狗様も忙しく飛び回っているので、アプローチがしやすくなるのに越したことはないからね。
先週末、貯蔵していた餌が底をついたので、この冬のヒマワリ食堂は店仕舞いしたばかり。週明けから常連組のカラ類も姿を見せなくなっていたのだが、さすがに今朝は積雪となったためか、餌台の様子をうかがいにシジュウカラとヤマガラが1羽ずつやって来ていた。
いつもならすぐにサッと逃げて片時もじっとしていないくせに、今朝は餌をもらえるかと期待していたのか、あまり身動きをせずこちらの様子を探っていた。こんな時はコンデジでも労せず撮すことができる。
川霧
鷹の目
何事も見落としなく探す様や鋭い目つきのことを鷹の目..実際の用法では鵜の目鷹の目が正しい..と表現するが、当のタカの目はイメージするほどは鋭いこともなく、眼球というくらいなので当たり前だが他の生きもの同様に目は丸い。
一般にイメージする鷹の目は、眼球そのものよりも眼窩や過眼線などその周辺を含めた形状を指す。そいう意味では、小鳥などに比べ同じ鳥類でもタカの仲間は頭部に対する同部位の占める割合が多いため、大きな嘴の形状や獲物を凝視する際の動きも相まって、それは言葉通りの鷹の目のイメージに適合する。
虹彩の色が暗色の黒目がちで、遠目にはどんぐり眼に見えるノスリも、このくらい近いとさすがに瞳孔がわかるため、まさに鷹の目だ。よく見れば、その鋭く獲物を映す目には、呑気な撮影者の姿が写り込んでいるのが判る。
ナッツリターン問題
車から降りるとパキパキと何かを踏み砕くような音がした。足元を見るとクルミの実が落ちており、さらに周囲を見渡すとところどころ路上に割れたクルミの殻が散乱しているのが判った。

最初は通りがかる近所の軽トラック辺りが踏みつぶしたのかと思っていた。が、それにしては割れ方が妙..車ならほぼ跡形なく粉砕されるはず..だと思っていたが、やがてその理由は午後になって判った。
クルミを割っていたのはハシボソガラスであった。除雪した雪山から雪解けで姿を現したクルミを見つけ、それを路上に落として割っていたのだ。
わざと車の通り道に置いて車にひかせる話は以前から知られているが、落としても割れることを知っている個体は、手間を省いて直接このような行動を取るのである。おそらく偶然に知ってそれ以降憶えているのだろうが、田舎道ゆえいつ来るとも知れない車を待つよりは効率は良さそうだ。
ただ、一部始終を見ていた限り、落としたクルミは割れない場合は結構あちこちに跳ねていってしまうので、割れるまで何回も繰り返すようだと、いくらナッツ(クルミ)の栄養価が高いとは言っても、労力の割に得られるリターン(対価)は割に合わなさそうだ。
ジャンプ!
昨日の赤城高原は午後に一気に20℃まで上がったため、暖かいを通り越して暑く感じ、今シーズンの屋外活動では初めて手袋を外してシャツ姿になった。それでも周囲を見回すと、未だにダウンを着込んでいる地元のおっさんたちの頑なな姿勢には驚かされる(苦笑)。
極地のエスキモーやイヌイットたちは、−40℃の日が続く中、ある日突然不意に−20℃になったりすると、暑い暑いと毛皮のパーカを脱いでしまうと聞いたことがある。人は環境に慣れそして生かされる生きものなので、感覚としてみればさもありなんという話だ。
その点、祖を同じくするモンゴロイドであっても、日本人は律儀な民族なので暦に従ってしまう傾向がある。旧暦の感覚なら春であっても、桜が咲く前の3月はまだ冬のしっぽくらいに捉えているフシがある。とは言え目の前の景色がまだ白いようではそれもまたさもありなんか。
キツネも春の暖かさに嬉しく飛び跳ねている..というわけではなく、これはイヌ科の仲間に見られる狩りの瞬間だ。
キツネの主食はネズミなど小動物だが、冬ごもりをしないネズミの仲間は雪面と地面の間にトンネルを掘って移動しているため、その匂いを嗅ぎつけると、タイミングを見計らって上からトンネルを壊し、ネズミを捕らえるのである。
ネズミも時々は雪上に出ることがあり、その穴の周囲で待ち伏せしているケースもあるが、大抵はウロウロ歩き回りながら雪の下に振動を与えて、ネズミたちが逃げ惑うように仕向け、その動きを逆探するような狩りの方法を取るようだ。