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映像ライブラリ『ネイチャー・イメージング』をフルリニューアルしました。

ネイチャー・イメージングは2年前にサイトを大幅に変更しましたが、その後サイトへのアクセスはスマホやタブレットによる訪問が増えました。それに伴い、スマホやタブレットではページが見づらい、サイト自体のレスポンスが重いなどのご意見をいただいておりましたが、今回のリニューアルではそれらの問題点を解消することが狙いです。

大きな変更点はサイトをレシポンシブデザインとし、スマホなどスマートデバイスに対応させることで、ユーザビリティの向上を図りました。同時に、システム全体を再構築し直すことで、サイトアクセスのレスポンスが以前に比べてより軽くなっています。

また、プライバシー保護のためセキュリティ対策を強化し、サイト全体をSSL暗号化通信に対応させました。お支払は従来通りクレジットカード決済を選択でき、当サイト上ではクレジットカード情報を保持しないため、安心してご利用いただけます。

まだ一部の映像素材(Flashプレーヤー対応)がスマートデバイスで再生できませんが、これらは順次HTML5対応の映像に差し替えていく予定です。

引き続きネイチャー・イメージングをよろしくお願いします!

カテゴリ:お知らせ

4K、8Kと騒がれて久しいが、いつ頃世の中には普及するんだろうね、という話をよく聞かれる。この質問の真意はいつ頃「テレビ放送」されるのだろうか、という意味で概ね間違いないだろう。

が、そういう意味ではテレビ放送が2011年のFHD化(いわゆる地デジ化)のように、国策で一気に押し進むようになることはない無いと見て良い。少なくても私の世代が現役でそれを迎えることはない、というのが個人的な見解である。

私らは言わずと知れたテレビ世代であり、テレビ放送が国民的娯楽だった時代に観て育ってきている。が、インターネットが普及してから以降、何かコンテンツをモニターやスクリーンで愛でて楽しむという行為は、今やテレビという枠に囚われることなく、PCやスマホなどスマートデバイスに様々に広がっているのである。それが今日テレビ放送業界で嘆かれる、視聴者のテレビ離れの原因の一つに他ならない。

話を4Kに戻すが、面積比で2倍の4KはFHDの4倍の情報量を持つ。この膨大なデータ量を現在地デジに使われている通信帯域で出力する事は不可能なため、ここを解決するために国策の発動となるのだが、2011年の地デジ化でそれをやって国民に負担を敷いたばかりでまた同じことを行うのは、いかにも国民を愚弄するというもの。そこで業界こぞって期待するのが映像コンテンツ最大の祭典、東京五輪であろう。

ちなみでここ言う業界とはテレビ放送業界のことではなく、4K・8Kテレビを買って欲しいメーカー各社のことである。何しろ地デジ化特需の最大の恩恵を受けつつ、その後の買い控えの影響で業績不振に陥っているのはそのメーカー各社なのである。4Kテレビを何としても買って欲しい業界にとって、東京五輪は心待ちにするイベントなのだ。

が、その4K・8Kの普及で、一番被害を被るのはその為の過剰な設備投資を求められるテレビ局であり、テレビ離れがより深刻になると思われる未来において、どうしてそんな投資をしなければならないのだというのが本音だろう。テレビ放送が4Kになったからといって、視聴者が急にテレビの前に戻ってくるほど甘いものではない。見飽きたお笑い芸人の顔を高画質で観て何が楽しいというのだ。

つまり4K普及の鍵は、その高画質を活かせるコンテンツの提供にかかっているということだ。放送で流せない..一応、2020年迄のロードマップでは可能となっているが、それは対外的な問題である..となると、ではどこで4Kコンテンツを観るのかという話になるが、それが可能になるのはケーブルテレビやインターネットでのVODサービスが今のところ有力である。

VODとはビデオ・オン・デマンドのことで、試聴する側が観たいときにコンテンツを選んで観るというサービスのことである。BS波で放送している有料サービスのWOWOWなども、インターネット上でVODサービスを行っており、同様に既存のテレビ局でも少しずつ試行錯誤が始めっているところだ。

そして普及に向けたもう一つ鍵が、DVDやBlu-rayと同様のディスクメディア規格である「Ultra HD Blu-ray」だろう。前述のVODサービスがあれば十分だろうという向きもあろうが、金を払ったコンテンツを手元に置いておきたいという購買心理と同時に、通信帯域を気にせず本来の高画質を楽しめるという点では、Ultra HD Blu-rayに分がある。

もちろん、規格が決まってもそれ相当の優良コンテンツを提供できなければ後がないという点では、放送と同じであることは言うまでもないが。

20150809

7月に入ってからキジバトがヤマボウシで子育てを始めて、しばらく様子見..というか今回は意図的に無視していた..していたが、残念ながら今年も失敗に終わった。巣を造った枝も昨年とまったく同じ場所で心配していたが、今年もノラにやられたようである。雌が抱卵中に雄がよく家の前の電線で鳴いていたが、そういう行為を見逃さないのが野生の世界なのだろう。

カテゴリ:映画・映像, |タグ:,

GY-LS300

2015/8/5

なかなか世の中に手頃な4Kカムコーダーが出てこないと、どこで誰と話しても必ず業界で話題になる昨今、少々気になっているカメラがある。それはこの春JVCケンウッドがリリースした業務用カムコーダーGY-LS300である。

GY-LS300はこのクラスでは珍しいレンズ交換式..でないと私が触手を動かすことはないが..で、マウントはm4/3互換、センサーはスーパー35mmという仕様である。と、ここでそれはおかしいと感じた貴方、そうそれは正しい認識なのでご安心を。

m4/3とスーパー35mmでは後者のほうがマウント径が大きいため、そのままでは実はケラれてしまう。そこでJVCケンウッドがとった策は、バリアブルスキャンマッピングというセンサー内の有効範囲を動的に可変とする方法なのである。つまりm4/3マウントならばm4/3の、EFマウントならEFレンズのイメージサークルを、マルチアスペクト宜しく自由にクロップすることが出来るのである。

しかもそれはパナのGH系が採用するEXテレコンのように、FHDの場合なら最大2.3倍までズームのように機能させる事が出来るという優れもの。センサーサイズから言ってもクロップ時のノイズ対策はm4/3よりは優位なので、画質的には期待できると思われる。

惜しむらくはフレームレートが30pである点だが、バージョンアップで4096×2160のシネマ4K(GH4はUHDTVの3840×2160)に対応し且つダイナミックレンジ800%のLog記録も可能とするのは、価格を考えても稀有な存在といえよう。

それとGY-LS300のビデオカメラ然としたボディ形状も良い。GH4は良くも悪くもスチルカメラとしての運用を前提としているため、長いレンズを装着してビデオカメラ的に使うには、その操作性はかなり無理がある。そもそもスチルカメラはボディを握った状態で操作することが前提..基本的にビデオカメラは撮影中は触ってはいけない..なのだから。

ということで、GY-LS300の価格がこなれてくるか、しつこいようだが4K60pを記録できる安価なカムコーダーが登場するか、どちらが先かという今日この頃である。

20150805

気が付いたら月見草(マツヨイグサ)の季節であった。昼間にはしぼんでしまうため、花の写真は早朝に狙うべし。

ギラギラ

2015/8/3

暑い日が続きますなぁ。赤城高原は高崎辺りの下界よりは5℃近く低いんだけど、人は環境に活かされ慣れる生きものなので、長く住むとそれに慣らされてしまう。そもそも39℃とか40℃とか、そこから4℃5℃低くても猛暑日には変わらないしね。誰だこの夏は冷夏なんて春頃に言っていた奴は..

20150803

それでも下界から来た人は皆口を揃えて涼しいねぇ、ここはなどと宣う。沼田から上がってくる人でさえ同じ台詞を口にするので、まあ何というかそういうことなんだろうねぇ。

確かに高原の夜は熱帯夜なんてことはなく、もうエアコンの無い生活が10年以上続いている。例年に倣えば日中の暑さもお盆までで、それを過ぎる頃には秋風が吹き始め、残暑厳しくても30℃を超えることは珍しくなるはずなのだが、さて今年はどうだろうか..

カテゴリ:季節感

7月は1日が満月であったが、実は昨日の31日も満月という珍しい月であった。大気中のヘイズの影響で月が青白く見えることをブルームーンと言うのかと思っていたが、どうも暦月に2回目に見られる満月のこともブルームーンと呼ぶのだそうで、めったに見られないこと指す慣用句である「once in a blue moon」から来ているとのことだ。

月齢とタイムゾーンの関係もあって正確に満月になっているかという問題もあるようだが、まあ見掛け上満月に見えていればそれで良いんじゃないかと、2〜3年に一度の珍事?と勝手に決め込んでパシャ。

20150801

これは31日の話として記事にしようと思っていたが、ブルームーンならぬブルーレイ(Blu-ray)への書き込みがなかなか終わらず、図らずも気が付いたらカレンダーが1日進んでしまっていた。

Blu-rayディスクへの書込みが等倍速まで落ちているのには色々原因はあるのだが、そもそもエンコードの時点でガックリ遅くなっている理由は、フッテージに4Kが含まれていることが大きい。実際に4Kフォーマットでタイトルを制作するわけではないのだが、こんな田舎の映像屋でも4Kを扱うようでは、時代はもうそういう方向に移ってきたということだ。

カテゴリ:気象・天体|タグ:

軽飛行機

2015/7/31

先日、東京調布で軽飛行機が墜落して死者が出るという事故があった。御巣鷹山への日航機墜落事故をリアルタイムで知っている者としては、飛行機が落ちて生存者がいたこと..日航機事故でも生存者は2名だったと記憶..が驚きだが、離陸直後のことで墜落時の高度が低かったのが影響したのだろうか。

サラリーマンで全国を飛び回っていた時代、仕事上やむなく飛行機には乗らざるをえない状況にあったが、個人的には飛行機はあまり好きではない。天狗様が大空を翔ける姿を見て、その飛行術の理屈を知れば何ら不思議なことはないのだが、自分のコントロールの効かない状況に身を置くのを出来るかぎり避けたいという、一種の本能のようなものがあるようだ。

北の大地へ渡道する際に利用するカーフェリーも同じではないか?という向きもあろうが、海なら上手くすれば泳いで命をつなぐことができるかもしれないので、そこはひたすら落ちるしか無い空の上とは決定的に違う。もちろん、真冬の海や大しけの時に生き残る自信などないのだが..

20150731

アラスカに何度か取材で訪れた際、道路網がまったく整備されてない極北では、軽飛行機での移動が日常のものとなっており、それをタクシーや貨物便の如く運航する会社とブッシュパイロットと呼ばれる職業が、彼の地ではよく知られている。

カトマイにクマの撮影に出かけた際、観光ツアー参加者とたまたま乗りあわせてしまったのだが、その中に米本土から来たという母子がいた。母親はどうみてもアンタがクマのようだと言いたくなるような巨漢で、子供は日本で言えば小学校の高学年だろうか、すでにさすがにその親の子だなという体格で、体重だけなら私よりも重いのは秤に乗るまでもなく一目瞭然であった。

機体は一番小さいサイズのもので、後部が荷室であった関係上、パイロット含め4名が定員であった。当初、母親は子供を前の席に座らせてほしいとパイロットに懇願していたが、老練と思われるパイロット..年齢に不釣合いな屈強な体格と元軍人であることを思わせる刺青の持ち主..は我々の体格を値踏みするように眺めた後、私には助手席を指し示し、母親は私の後ろの席、子供には自分の後ろを指示してきた。

つまりパイロット=母親、私=子供という図式で、パイロットの頭の中で天秤がバランスを取ったのだろう。安全に飛行するために、後部荷室の荷物の積み方と、前後左右のバランスを考えたとはすぐに理解できたが、件の母親は飛び立つまでブツブツと文句を言っていたのをよく覚えている。

20150731b

南東アラスカの原野の上を低空で飛行する。天候と移動距離のせいもあるが、あまり高度を上げて飛ばないのは、万が一の不時着というのも当然考えているのだろう。

20150731c

原野もさらに奥地ともなれば、滑走路など整備されているわけもない。そこで利用されるのが湖。車輪の代わりにフロートを履かせた機体で、あたかも地面のごとく離着陸するのである。初めてフロートプレーンに乗った時は、正直生きた心地がしなかった。だって飛行機が水面に突っ込んでいく..正確には着水に向けて降下しているのだけど..姿は、どう考えてもパニック映画の墜落シーンを連想してしまうのだから(苦笑)。

ちなみに湖が凍結する冬はどうするのか?という疑問が湧くかもしれないが、冬はフロートではなくスキーを履いて、凍結した氷上を滑走代わりに使うのである。さらにアラスカでは河川も分厚く凍りつくので、夏には使えない河川の支流なども利用できるのである。

カテゴリ:独り言|タグ:

竜の巣

2015/7/28

高崎から高速使って戻る際、うちの裏山(赤城山のことね)の上に竜の巣..何のことか判らない人はWikiで天空の城ラピュタを参照すべし..がモクモクと湧き上がっているのが見えた。裏山で積乱雲が発達するときは、決まって東側の隣県栃木で雷雨となる。今晩も栃木は強い雨だな、などと思いつつ赤城高原に戻ってみると、件の竜の巣は裏山の上ではなくそれより北東側に出来ていたのが判る。

20150728

赤城高原から皇海山〜袈裟丸山方向を望む。しばらく眺めていると積乱雲が発達中なのが判るほどの勢いだ。

20150728b

ということはつまりこういうことなわけで、未来の話でなく現在進行形の出来事であったとさ。真っ赤っ赤なのは宇都宮あたりだろうか、結構酷そうな降りっぽいね。

カテゴリ:季節感|タグ:

午後遅い時間になると、居間の日除けとなっているヤマボウシでヒグラシが鳴き始める。少し離れた林間から聞こえてくると涼しくも感じられるのだが、どうにも網戸のすぐそこで鳴かれるとさすがに暑苦しい(苦笑)。ま、そのヤマボウシで終日抱卵中のキジバト夫婦はもっとうるさいだろうと同情するけどね。

20150725

今日は久しぶりに夏らしい夕焼けとなった。クワッと一声、ゴイサギが鳴きながら北の方へ飛んで行くのが見えた。

カテゴリ:季節感|タグ:

避暑トンボ

2015/7/21

20150721

避暑トンボが庭先を飛び交っている。梅雨の間はひっそりと枝先や草の先っぽに留まっていることが多いが、梅雨明けを察知して朝からスイスイ飛び回っている。体色はまだオレンジ色であるが、ひと夏を過ごして外界に下る頃には、名前の通り赤く成熟していることだろう。

犬連れ散歩中に道脇のアキアカネを手持ちハイスピード撮影。アキアカネは一旦飛び立っても、虫を無事に捕食するとまた同じ場所に戻ってくるので撮影は容易い。ただ、この後試しにホバリング中の個体を狙ってみたが、P900ではそれはさすがに無謀というものであった..

電柵で感電

2015/7/20

動物除けの電気柵は、うっかりでも触れたことがある人なら判る..それでも意図して触ってはイケない!..と思うが、冬場に金属に触れた際に発生する静電気を強力にした程度のショックはあり、電気に対する耐性のない野生動物にはそれなりに効果がある。

その電気柵が原因で、西伊豆の方で感電死があったとニュースで聞いた。情報では切れた電線が地面に垂れ落ちていたらしいので、地面とそこに接する川に漏電していて、それが直接の原因のように思われる。さらに電源は100Vとも言っていたが、一般的な電気柵の場合は常時通電ではなく一点周期のパルス..瞬間的には3000〜4000V、ヒグマ対策なら10000V程度にもなる場合も..になるので、心臓に疾患があるなど除けば、通常の使い方ではちょっと触れた程度なら死に至ることはまずない。

過去にも感電の例は数件あるようだが、鳥獣被害に悩まされている農家などが専門の業者に依頼して設置、適切に運用すれば安全である。一番危ないのは、電気に対する知識のない一般の人が、電気柵のキットをホームセンター等で手に入れて、自前で設置するケース等だろうか。アースの設置は当然のことながら、漏電対策には日常の点検が必要であり、特に草本類が繁茂する今の時期は見回りは欠かせない。台風シーズンなら、電線が切れたり柵自体が倒壊する可能性もあるのでさらに要注意である。

20150720

牧草地と演習林の境に設置されたソーラー式の電気柵。演習林はシカの休息場所となっており、電気柵のない時代はそこに隣接する牧草地は格好の養鹿場となっていた。電気柵の設置後はゼロではないが数はかなり減った。

20150720b

我が村の代名詞でもあるレタス畑と農道を隔てる電気柵。シカたちは夜間に農道を伝って移動しており、こうした対策を取られていない畑が集中的に狙われるので、電気柵を設置する場合は地域で同時に行うのが望ましい。

20150720c

山際の雑木林に隣接する畑に設置された電気柵。立地によっては日陰になることがあるので、こういったケースではソーラーより充電式の外付けバッテリーがいいようだ。

ただ、3枚めの写真の例は電気柵と林が近すぎるのが難点である。電気柵に限った話ではないが、農耕地と隣接する林の間には緩衝帯となるある程度の空間があったほうが良い。クマやイノシシは人に姿を見られることを嫌がるので、開けた空間は避ける傾向にあるのだ。近年、人里で野生動物の出没騒動が増えてきているのも、そういった緩衝帯の手入れや存在自体が減ってきたことも一因と言われている。

カテゴリ:鳥獣・環境問題