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しがみつく

2019/6/24

この時期のサルの群れには、この春に生まれたばかりの子ザルを抱えた雌が混じっているのを見かける。

昨年生まれの子ザルもいるが、今年生まれと違って自分たちで自由に歩き回れるので、親に掴まっているのは必然的に今年生まれということになる。

サルの交尾期はシカと同じで秋から晩秋。妊娠期間は半年程度なので、出産期は5月から6月というのが多い。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

子ザルを抱えているのは座っている時の話で、移動中は子ザルのほうが母ザルのお腹にしがみつくことになる。

生まれたばかりなのにすでに自分の体重を支えられるだけの握力があるのは大したもので、この辺り、生まれてすぐに立ち上がるシカの子供に通ずるものを感じる。

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テレビ新調などと書くと8Kテレビでも買ったのかとすぐリプライ飛んできそうだが、何のことはない、ふつうのハイビジョン液晶テレビに替えただけの話である。それも新品を買ったのではなく、倅が使っていたお古にw

今月、倅の職場が都内に移動になったのだが、会社が用意してくれるアパートには生活に必要な家具と家電がすべて備え付けられていて、それまで使っていたテレビが必要なくなって家に置いていったので、我が家の古いテレビと入れ替えたというオチである。

それまで居間に置いてあったテレビだが、実はアナログ放送用のもので、買ったのは日韓ワールドカップの時なので、実に17年前ということになる。地デジはおろか、辛うじてハイビジョンではあるものの、ブラウン管テレビと言うからどんだけ古かったのかって話だw

地デジ化の時にチューナー兼用のBlu-rayレコーダーを導入しているので、D端子による出力専用モニターとして使っていたが、ここ数年は数日に一回程度映像が乱れて上下二分割になる持病が発症することがあって、IoTのこの時代、さすがにそろそろ買い替え時かと家人と相談していた頃合いであった。

ま、映像乱れても叩けば治るのがブラウン管テレビの良さなんだけどねw

映像関係の仕事もしていて今どきブラウン管テレビ?とは、仕事仲間にもよく突っ込まれていた..PCモニターを兼ねた4Kモニターが2台あるので仕事では問題なし..が、これでようやく最後のアナログ製品ともお別れで、世間並みに家庭内デジタル化が進んだと言えようかw

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA
FUJIFILM X-T3 / XF35mm F1.4 R / ETERNA

今日もまだグズグズした感じの天気で、外に出る気にはならない。

出張続きで録画が溜まっているので、テレビも新しくなったことだしそれらを消費したいところだが、次の仕事の準備に追われてそれも叶わず。

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昨晩は短時間ながらかなり強い雨が赤城高原に打ち付けた。防災無線で記録的短時間大雨情報を知らせていたようだが、雨音で何を言っているのかまったく聞き取れない状態であった。

天気情報のスマホアプリから雨雲レーダーを見ると、赤城山を中心に周辺地域だけが赤から紫に色付いていて、なかなか酷い荒れ模様のようであった。台風を除けばここまで強い降雨は珍しいことである。

子供の頃はここまで酷いこともなかったように思うが、近年叫ばれる地球温暖化の影響という耳にタコのできる事態というところであろうか。

FUJIFILM X-T3 / XF35mm F1.4 R / ACROSS

朝方はまだ雨雲が残っていて、霧雨に近い小雨が降ったり止んだりという状況であった。

カテゴリ:季節感

遺伝か学習か

2019/6/21

林道脇で小休止してのんびりコーヒーなど飲んでいると、気が付けば周囲をサルに囲まれていた。

奥山のサルは微妙な距離感を持って付かず離れずなところがあるが、人里に近い群れは案外人を警戒しない。もちろん、猿害で追い払いされていれば話は別で、そんな場所では一目散に逃げていく。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

この時、サルがヤマツツジの花を食べていた(写真3枚目)が、ヤマツツジには毒がないということを知っているのだろう。

同じツツジ科のレンゲツツジの蜜が有毒なのはよく知られていて、山間の放牧場でレンゲツツジの群落が目立つのは、牛も有毒であることを知っていて手を出さないからである。

何を食べることができ、何が食べられないのか。我々人は口語や書物を元に学習して覚えていくが、言葉も文字も持たない彼らが、どうやってそういう事実が子孫に受け継がれていくのか、なかなか興味深いものがある。

遺伝的に伝播する情報も当然あるだろうが、すべての事象を遺伝情報だけでは伝えきれないと思われ、やはりサルのように集団生活をする生きものは、親や仲間が食べているものを経験的に学習していくのだろうか。

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敵意

2019/6/20

どんなに姿勢を低くしても、遮蔽物のない農道では姿丸見えだ。

どうにもシマッタしくじったという顔をしつつも、明らかにむき出しの敵意しか感じないぞその視線にはw

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / ETERNA

某猫写真家の影響で世の中は猫写真ブームだが、そうそう気前よく人懐っこいヤツばかりではない。

そもそも、厳冬期には氷点下10℃を下回る標高700mの耕作地をうろついている時点で、野良ならぬバリバリの野生動物である。

間違っても人に媚びることなどせず、己の力のみで生き延びる術を持っているということだ。

カテゴリ:ほ乳類|タグ:

梅雨の晴れ間は1日と持たず、今日のみちのく奥山は再び雨模様で視界なし..

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA

しかも昨晩は久しぶりに早寝しようと思っていたところを、スマホの緊急地震速報に叩き置きされる始末..

カテゴリ:季節感

昨日は結構激しい雨模様であったが、今日は打って変わっての快晴で、時ならぬ大遠望日和となった。

iPhone 6

LUMIX G9 PRO / KOWA PROMINAR TSN-884

はるか8km先の大雪渓を渡るクマを見つけた。この距離でもなかなかの大物であることが判る。

カテゴリ:ほ乳類, 季節感|タグ:

逆光で

2019/6/17

ちょっとバタバタと忙しいので、馴染みのホオジロの旦那にご登場願おう。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / ETERNA

この時は逆光で狙ってみたが、ETERNAはいいね。シャドウが潰れずしっかりディティールが残る。

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のぞき込む

2019/6/16

梅雨の時期を迎えて山の緑は一層の深みを増している。

眼下に轟々と流れ下る渓流をのぞき見つつ、近くで鳴き交わすアカショウビンの声に聞き入り、雪国の奥山にも遅い初夏が訪れたことを感じ入る。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

ドローンを飛ばさずとも、谷を渡る橋の上から俯瞰で撮影できることもある。奥山の深い谷でそれなりの高さがあればベストだ。

業務で飛ばすことが多いので、昨今は以前のように安易にドローンを飛ばすのは憚れる..なるべく関係各所に許可を取りたいので..場面が多いため、こういう場所はありがたい。

カテゴリ:季節感

今月5日、あまりニュースになることもなくひっそりと改正国有林野管理経営法が可決・成立した。

この法案がどんなものか簡単に言うと、国有林の伐採の裁量をある程度民間業者に認めるというもので、各地で木材の利用を促す目的があるものだ。

戦後、国主導で行ってきた林業政策であるが、国内従事者の賃金の高騰や、輸入材の台頭による国産材の需要の低下など、国内の林業は衰退の一途をたどっている。

そこで、民間業者による大規模伐採を認めることで、採算の取れる林業を目指すことになったのだが、伐採後の再造林について事実上制約がないため、伐るだけ伐って植林しないとか、植林後の手入れが行き届かなくなるとか、外資による参入など森林荒廃への道を作ってしまったのではないかと、専門家の間では懸念と批判が多い。

国内の森林環境に適応して細々と生き延びてきた我らが天狗様ことイヌワシの悲観的な繁殖状況を考えたとき、伐採地が広がることで餌場環境が提供される点では望ましい。

だが問題は伐採後の再造林、つまり森林の再利用が循環して行われない限り、伐採地はその後の自然再生によって有効利用できるのは1回限りの可能性が高いのである。温帯湿潤な日本の気候において、自然植生の回復は意外に早いのだ。

伐採後、植林して手入れを行い、半世紀後に再び伐採という循環が起きて、定期的に餌場環境が創出される状況こそが、イヌワシにとっては理想的な環境と言えるのである。

そしてその時こそ、東南アジアや北欧、北米など海外の森林から無用に資源を調達する必要もなくなり、国内林業の再生という本来の目的が達成されるはずである。

政府の話では「売れる林業」を目指すということらしいが、絵に描いた餅に終わるか、さらなる問題を引き起こすのか、注視していく必要があるだろう。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ACROSS

昨秋の台風で荒れ放題だった村内の植林地に、ようやく春頃から手入れが入り始めた。予定された伐採ではないため、恐らく間伐材として利用されることになるだろう。

カテゴリ:鳥獣・環境問題