年別アーカイブ : 2014

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私のことを鳥屋だと勘違いしいている人が未だにいるが、そのような立ち位置は随分前に引き払っている。

エコシステムの中のワイルドライフ。つまり生態系という枠組みを俯瞰したものの見方にシフトしているので、生きもの個別の種類に固執することはあまり考えていない。とは言いつつも、天狗様に30年以上入れ込んでいるのは事実だが、アンブレラ種として生態系の頂点に立つイヌワシだけは別格で、私の中で種を超越した存在なのである。

ただ、アフリカやアラスカなどど異なり、日本でワイルドライフと言えば野に生きる鳥がもっとも身近なのも事実である。クマやキツネなどに比べ、しゃかりきになって探さずとも、日常的に野外で目にすることが多い。おっつけ、写真の被写体になるのも鳥が多いという必然の結果になるのだ。

20140624

昔取った杵柄で、日常的に行動するエリアで見かける鳥はだいたい識別できるのだが、今も昔もこの手の雌タイプはなかなか白黒判断できずにいる。近くに雄でもいれば何ということはないのだが、ヒョロヒョロと聞きなれない鳴き声..結果的に巣立ち雛を探していたようだが..だけでは何とも同定できず。

最終的には鳥写真の専門家に聞いてキビタキの雌だとなったのだが、言われてみれば上尾筒にオレンジが見えるよね。

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会う人会う人にその後キジバトはどうなったかと聞かれ、その度に答えるのは面倒なので、とりあえず結末を書く。結論から言うと営巣は失敗に終わった。

原因は何とも釈然としないのだが、夜に居間でテレビを見ながらプレゼン資料のベースを書いていたところ、駄犬が二声ほど鳴いた。そしてその数秒後に、キジバトの巣があるヤマボウシ付近からバサバサと鳥が飛び立つ音がして、カーテンの隙間から外を覗くが、夜であるため何事かは判らずじまい。朝になって仕事場から巣を見るとすでにもぬけの殻で、2つあった卵も付近には落ちてないという状況であった。

考えられるのは何者かに襲われた可能性が高い。それもあの夜のあのタイミングであるのは間違いないだろう。何者かについてはまあ十中八九、Sちゃんちのクロ..よく庭を通り過ぎて行く近所の飼い猫..だろうな。うちの駄犬は喧嘩上等なところがあるので、見知らぬものにはめっぽう吠える..タヌキとかノウサギとかだと大騒ぎなのだ..クセがあり、先日はそれが二声、それも甘えるような調子だったので、お気に入りのクロだったとみて間違いないだろう。

20140623

主のいなくなったキジバトの巣を下から見たところ。もともとそんなに凝った巣を作るタイプではないが、この巣は過去見た中では最も粗雑で手抜き感漂うものだ(苦笑)。

放棄したであろうその翌日に、1羽が巣材を入れているの見たのだが、結局その後は音沙汰なし。他でやり直しているのかどうかも不明だが、雄と思われる個体は今日もデデッポーポーと呑気に電線で歌っている。

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五郎助奉公

2014/6/22

ゴロスケホーコー、五郎助奉公と夜のしじまを破るようにフクロウが鳴いている。ゴロスケはこのところ雨の日を除けばほぼ毎日にように聞こえる。音源は概ね南側300mほどの沢筋からだが、時に遠くまた近くと常に移動しながら鳴いているようだ。

フクロウが鳴くのはやはり繁殖期、それも初期の頃なので、冬から春先にかけてである。ペアリング期のような鳴き交わしではないので、今この時期に鳴く理由とすれば、巣立ち雛を探していると思われる。

赤城高原は意外にフクロウが多い。朝早くに牧草地脇の杭に止まっていたり、防風林や雑木林の林縁で餌を探す姿を、夜の寄り合いの帰りに見かけたりする。一帯が開けた農耕地であるため、餌となるノネズミの数は相当なもので、それを狩るための適度な防風林の存在も大きい。

家の近くでいくつか樹洞巣は判っているのだが、近年は忙しさにかまけて確認には至っていない。天狗様が一息つけば、4Kを理由に久しぶりにフクロウでも狙ってみるのも面白いかな。

20140622

このところ朝と夕方、または宵の口に雨が降る。夕方以降の雨はもう5日連続なのだが、先月の乾季のような乾きに比べれば、畑に良いお湿りなのは確かだ。

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キビタキ

2014/6/20

家のすぐ近くでキビタキを発見。近くの演習林では朝夕によくその鳴き声を聞くのだが、庭木を除けば家の周囲にはあまり高木の類はないので、なかなか珍しいことだ。

20140620

ピッコロ、ピッコロと大きなよく通る声でしばらく鳴いていたが、近くに来たメジロを追い払いにそのまま飛び去ってしまった。とりあえず300mmで数枚シャッターを切る。画像をよくみれば、まだ少々若い個体のようである。

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そろそろか

2014/6/19

月初に営巣始めたキジバト。窓の一番東端まで寄ると、ヤマボウシの花と一緒にフレームに収めることができた。

20140619

抱卵期間は2週間ぐらいのはずなので、そろそろ頃合いかと思いつつ、時々様子見。四六時中ビデオを回しているわけではないのだが、抱卵交代をしているシーンが一度も映らないのが不思議。日中もう1羽は近くの電線でデデッポーポーと鳴いているのだが、朝早くとか夕方とかそいうタイミングなのかな。

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転卵のために夜も起きる必要があるので、抱卵中は昼も夜もないのだろう。あとで動画を見返すと、案外うたた寝していることが多い。

GH4以降、物撮りなど仕事でも電子シャッターをよく使うのだが、確かによく写る。動画も4Kデータということを割り引いも、切り出し静止画でここまで羽毛が見分けられるのは驚異的だ。これから、いやすでに写真の世界での仕事の有り様は、急激にそしてドラスティックに変化していくのだろう。

(上の画像は4K動画からの静止画/下は電子シャッター使用)

夏ウサギ

2014/6/15

標高800m付近でもぼちぼち朝採りが始まっている。

先月までなら夜中から煌々と投光機で照らしていたが、日が延びたせいで4時頃にはヘッドランプだけで十分作業ができる。契約農家の場合、朝の開始は出荷時間によるわけだが、付近に棲む動物たちにとって、明け方前に必要以上に明るく且つ騒々しい朝採りは、まあ迷惑以外何ものでもないだろうな。


20140615

朝採り作業から逃げて来たわけではないだろうが、遠ざかるノウサギの足跡を発見。

ノウサギは冬季、積雪によってその存在を知るけものの代表格だが、無雪期でもこうして時々足跡を見かけることがある。乾いた畑や農道だとなかなか痕跡が残らないが、梅雨時の今なら、こうして泥に足を取られる姿を想像するのはそう難しいことでない。

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朝も早よから人の家の枕元でうるさいこと。霧の漂う森の向こうから聞こえてくる分には風情もあるが、三拍子を耳元で連呼されるとさすがにやかましい。

今年は近所に居着いていると先日記事にしたが、近所も近所、2日おきくらいに我が家の周囲をうろついているようなのだ。そう言えば、今年もモズが東側の法面に餌を運んでいるし、隣家との境の生け垣付近ではセグロセキレイが営巣している。現場を見たわけではないが、カッコウが庭先にいるときはやたらとモズの警戒声が響くので、托卵相手として狙っているのかもしれない。

挙句に今日はホトトギスとバトルをしていたので、もしかしてウグイス辺りを巡って争っていた可能性もあるなぁ。

20140614

営巣中のキジバト撮影用に窓辺にセットしてあるGH4をそのまま移動して4K撮影。カッコー、カッコーと調子よく鳴いている時に限って、朝採り農家のトラックが通り過ぎ行ったりする(苦笑)。

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今日は久しぶりに晴れ渡って気温も上がったが、梅雨の今頃はヤマボウシの花の見頃である。

ヤマボウシの花が白いと思っている人が意外に多いが、実はその白い部分は苞(ほう)と呼ばれる葉の一種であり、実際の花は苞の中央に球形状に集まった淡く黄色い部位である。つまりヤマボウシの花は白いのではなく、黄色いが正しい。

その中央の部位が果肉となり、赤く熟すと甘く食べることができる。高木になると花が上の方に付くので、実を集めるのはなかなか大変だが、果実酒として漬けても結構イケる。

20140613

そんなヤマボウシだが、山中に単独で花を付けていると遠目にも目立ち、目印にもなる。

今日、にわかに信じがたい話だが、秋田の山中でヤマボウシの花を墜落した軽飛行機と見間違って消防に通報し、ちょっとした騒動になったらしい。通報者はかなり想像力が豊かとも思えるが、案外、裸眼だとそんなふうに見えてしまうのものだろうか。

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車に積みっぱなしだった装備品を片付けていたところ、無くしたと思っていたCFカードをサルベージした。

4月に撮影で出かけた際、カメラバッグに仕舞ったと思っていてそのまま見つけられずにいたのだが、リアシート下に置いてあったスライダードーリーの収納ケース内に落ちていたのを発見。もはや何が写っているのかさえ忘れていたが、中身を確認したら若いタヌキが写っていた。

20140612

珍しく真っ昼間から民家近くの休耕田をうろついていたのだが、不意に一点を凝視して立ち止まったところをカシャ。しばらく撮影の後、ビデオでも撮っておこうと静かに車から降りたところ、我に返ったように逃げていってしまった。動画撮影では三脚必須なので、こういうタイミングでチャンスをものにするのはなかなか難しい。

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で、タヌキが凝視していた場所に降りてみると、狙っていたのはアオダイショウだったようだ。タヌキの食事の邪魔をしてしまったようで申し訳なかったと思う反面、アオダイショウはひとまず命を拾ったことになるので、まあどっちもどっちかな。

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今週末はいよいよサムライブルーの登場だ。普段サッカーなど観ることはないが、ワールドカップや五輪など国別対抗戦にはやはり熱くなる。

開催地であるブラジルは日本から見て地球のほぼ裏側にあたり、時差も12時間ときりが良い。日本のグループステージは上手い具合に3戦とも午前中に行われるので、前回の南アフリカの時のように睡眠不足になることはないので助かる。

20140611

サムライブルーを彷彿とさせるヒオウギアヤメの青。

近縁種のカキツバタやショウブ..ショウブは分類上は科が異なるが..が湿地に生えるのに対し、ヒオウギアヤメは乾燥地を好む。似たような花が咲くのに不思議なものである。