月別アーカイブ : 2013/06

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光の玉

2013/6/26

20130626

早朝の柔らかい光の中、ヒバリが天高くさえずる畑の畦で、スギナに付いた水滴がキラキラと輝いて美しい。

この光り輝く宝石のような水の玉は、植物特有の蒸散作用の一つで、日中であれば葉っぱの気孔から水蒸気として放出されるものだ。

それが早朝など気温が低い時間帯であれば、水滴に変わって葉っぱの表面や縁に付着することになる。特にスギナの場合は水穴と呼ばれるそれ専用の穴から排出されたものだ。

一見同じような現象に朝露があるが、あれは降りたと表現されることからも判る通り、日中に蒸発した水分が夜間や早朝の冷気で冷やされ、それが水滴として葉っぱなど地表物に付着する現象であり、植物の蒸散作用とは直接は(間接的にはある)関係がない。

見た目同じように見えるので勘違いしている輩も多いが、前者が植物の表面にしか見られないのに対し、後者は地表物全般に付着することから容易に区別できる。

■蒸散作用の理屈はこちら

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梅雨の青空

2013/6/24

20130624

見あげれば青空の中を轟音とともに飛び去る機影一つ。

まさにブルーインパルス(写真はF-2)といった風情だが、

そのまま消え行く機影を見送れば、

残されたのはどこまでも広い北の青空だ。

しつこいようだが今は梅雨。

こうも雨が降らないのはどうにも表示抜けなのである。

今雨振らずしていつ降るの。今でしょ、ってか。

カテゴリ:季節感

20130623

月の楕円軌道が最も地球に近づく日が年に一度あり、

まさにそれが今日であった。

そしてうかつにも夕方までそれを忘れていて、

東北道を北上中にふと東の空を見たら、それは見事な満月が。

話によれば、通常の満月より14%程度大きく見えるらしいが、

確かにパッと見、妙にデカイなと感じた。

本来、写真や映像として見れば、

地上の対象物を比較物として一緒に入れたいところだが、

いかんせん高速道を移動中だったためそれはかなわず。

ま、それでも一応記念に撮ることは怠らず、だけど。

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空梅雨

2013/6/22

20130622

東北は梅雨入りしたと聞いていたが、

週間天気予報を見てもどうもこの先一週間は降らない感じだ。

野外活動を考えると雨は降らないほうが有難いのだが、

水不足が心配されている昨今、

うかつにそうだとは相槌を打ちづらい状況である。

では雨乞いでもするか、なんてね..

カテゴリ:季節感

小雨模様の中、三脚の前に立ってファインダーを覗いていると、目の隅に何やらモコモコしたものがうごめく気配を感じた。

ふと足元を見下ろすと、そこにいたのは何とアナグマ。しきりに三脚の脚の一本に鼻を寄せ、クンクンと匂いを嗅いでいる。予想だにしない思わぬ珍客に、こちらは身動きもできずに立ち尽くす。そう、時間にすれば10秒ほどだろうか、アナグマは気がすんだのか、匂いをかぐのをやめ、こちらの視線に気がついて顔を上げたため、お互い目が合うことに。

そしてここで再び10秒ほどの沈黙の後、フフンと鼻を鳴らすとスタコラ歩き出し、信じられぬことに何とこちらの股の間を通りぬけ、そのまま森の中へと消えていったのである。アナグマの目が悪いのは知ってはいたが、よくもここまで平然と近づいてくるものだと感心することしきりである。

まあ長いこと山や森をうろついてはいるが、ここまで呑気なアナグマは初めてのことだ。

20130613

そして三脚に寄ってきたのはアナグマだけではない。ジャノメチョウの仲間であるヒカゲチョウが、どんなに追い払っても執拗に集ってきて、雲台周りをしきりに舐めていた。恐らく付着している手汗からミネラルを補給していたのだろう。特に害があるわけでもないので、最後は気が済むまで放っておいた。

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20130611

秋の桜と書いてコスモス。

平地ではその名の通り秋に咲くわけだが、

我が家の周辺など標高の高い場所では、8月に入れば咲き始める。

でも今は梅雨時。森ではホトトギスやエゾハルゼミが賑やかに鳴き、

田んぼではケロケロとアマガエルが鳴く季節。

なのになぜか田んぼの畦にコスモスが咲いてるから首をひねるばかり。

狂い咲き?いやどうなんだろうか。特に寒いこともないし。

早咲き?園芸種ではそういう種もあるようだが、

それでも6月は早いように思う。

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我田引水

2013/6/10

20130610

南関東ではもっと田植えは早いもんだと思っていたが、

今頃、田起しして水を引いているのには少々驚いた。

北関東でも二毛作が主流の高崎界隈では、

ちょうど今の時期が田植えに当たるので、特に支障はないのだろうが、

水が引かれることを心待ちにしていた生きものにとっては、

ようやく季節到来といったところか。

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20130607

前回雨が降ったのは一体いつだったろうか、

などと思わず回顧してしまうほど久しぶりの雨だ。

それも今シーズン初の集中豪雨的な本降りであった。

不意に雨の匂いが漂い、川上でゴロゴロと雷鳴が轟くと、

アッという間に辺り一面が黒々と染まり、

滝のような雨に傘はまるで役に立たず。

外ロケでも調査でも外仕事での雨は困りものだが、

待ちに待った今日の雨は格別だ。

カテゴリ:季節感