先日、「本当に心の底から申し訳ないと思うが、自由の行動の代償が1日590名もの命と引換えであれば到底容認できない」「今のままだと祖父母と一緒に過ごせる最後のクリスマスになってしまう」と、身振り手振りで国民に訴えかえていたのは独のメルケル首相だ。
自分言葉の言葉でよどみなく強いメッセージを発信できるその姿は、真の政治家というのにふさわしい。心を打つ言葉とはまさにこういうのを言うのだろう。
それがどうだ我が国のスダレは。何を言われても「全く当たらない」だの、何を聞かれても「お答えは差し控える」だのと壊れたテープレコーダーのごとく繰り返すだけ。
ようやく記者会見を開いたかと思えば、仲良しクラブの記者たちから事前の打ち合わせ通りに台本を朗読するだけの、大本営発表ならぬ「台本営発表」ときたもんだ。前任のアレも何言っているのか意味不明だったが、スダレはアレが可愛く見えるほどの醜態だぞ。
そしてここに来ていわゆる専門家の事前の予測通り、順調に新コロナの感染者数が増加し、合わせて死者の数も増える一方だ。
英ではウイルスの遺伝子配列を解析した結果、この夏以降の旅行による人々の移動が感染を広げていると科学的に裏付けが取られており、クリスマスを前に不要不急の移動を自粛するよう呼びかけられている。
欧米に比べてその数の差はあれど、日本でも急速に感染者が増えているのは誰がどう見てもGoToキャンペーンであることは分かる。
ところがだ、おっ始めるときには「専門家の方の意見を踏まえて」とか言っていたくせに、その専門家が「GoToは一時止めるべき」と訴えているのにも関わらず、やれエビデンスがないだのなんだのゴネ出してブレーキを踏む気配もなしとはどういった了見だよ。
日本学術会議の任命問題と根っこは同じで、自分たちに都合の良い人が都合の良い意見を言えば受け入れるが、理に適わないと見るや無視するか排除するというのは到底受け入れられるものではないだろう。
どこの誰に入れ知恵されているか知らんが、何はなくともとにかくよく分かっている人たちの意見を聞け、そして自分の言葉で語れ、スダレよ。
OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
夜明け前の森を歩いていて気配を感じて見上げたところ、カケスがフワフワと林内を滑空していくのが見えた。人の目でおぼろげに物体を識別できるかできないかの暗さだったので、これにはちょっと驚き。
そしてそのままカケスが飛び去った方向に目を向けると、白み始めた東の空に三日月と明けの明星、そしてカラスの巣が目に入った。