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35歳のアプリ

2020/10/3

1980年代前半、当時IBM PC/ATの市場で圧倒的シェアを誇った表計算ソフトLotus1-2-3打倒の名のもと、Multiplanの後継として開発されたのがMicrosoft Excelである。

今どき事務仕事に関わる人でExcelを知らない人はそうはいないだろうが、逆にこれだけビジネスの世界に浸透しているアプリケーションソフトなのに、恐らくほとんどの人..いや、企業と言ったほうが適当か..がワープロソフトの代用としてしか使ってないのも現実だったりする。

本来は表計算ソフトなので、縦横計の算出を始めデータの串刺し計算や時系列データを基にしたシミュレーション、グラフ作成..前身はChartというアプリ..など多彩な機能があるのだが、表計算ではなく「表形式の図表作成」という使い方のほうが一般的になってしまっている。

求人の要件にExcelが使える人というのを時々見かけるが、SUM関数を埋め込めるだけでITに長けた人材と見なされるという摩訶不思議な現象もあるくらいだ。

なんで突然そんなExcelの話をしたのかと言えば、35年前の1985年10月にMicrosoft Excelの初版がリリースされたのを思い出したから。

1985年は米でMicrosoft Windows 1.0が同時期にリリースされているが、実はExcelはまだWindowsには未対応で、最初の版はAppleのMacintosh専用だったことは知る人ぞ知るである。つまり、最初からExcelはGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)で操作される前提で開発されたわけだ。

インターネットの普及とスマホの台頭でそれこそアプリ開発は雨後の筍状態だが、35年間もの長きに渡り同一のブランドで継続して開発が続いているアプリケーションソフトはExcelぐらいで、2007年にリボンインターフェイスに変わるまで、UI自体すら初版からほとんど変わらなかった。

Excelの他では1990年が初版となるAdobe Photoshopも古参と言える。こちらもExcel同様にMac版が最初だ。

ちなみに少し整理すると、Windowsの日本語版は1992年登場の16bit版3.1が事実上の初版になるので、Excelの日本でのお披露目はExcel4.0が最初となる。

もちろん、マカーと呼ばれたMac使いは早くからMac版Excel..もちろん英語版だ..を輸入して使っていたので、そういう意味でExcelを最初に使いこなしていた日本人はMacユーザーということになる。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

エゾビタキを探して樹冠を見上げていて、コナラの高いところに赤トンボが留まっているのを発見。羽をピンと伸びしているが、気温は結構寒いのでピクリとも動かず。

避暑トンボたちは皆もう下界に下ったと思っていたが、ちょっと乗り遅れたヤツがいたかな。