職人技よりテクノロジー
時々「狙った瞬間を撮りたいので映像遅延があるミラーレスのEVFはダメだ。やはり光学式ファインダーの一眼レフ最高!」というのを耳にする。
確かにEVFの遅延は理論上ゼロにすることはできないが、電子シャッターを使えばEVFによるタイムラグはフォーカルプレーン式のメカシャッターの一眼レフとそう大差ない。
そもそも人の反応速度は医学的に0.1〜0.2秒と言われている..次元大介の早撃ち0.3秒設定はこの辺りから来ているはず..ので、その後に指を動かしてシャッターを押すまでにさらに時間がかかっているのは自明の理で、そんな個人差の大きい職人技なんて、プリ連写(パナ)やプリ撮影(フジ)、プロキャプチャー(オリ)の前では赤子も同然、文字通りシャッター押す前から勝負あったである。
光学式ファインダーであっても、結局の所は狙った瞬間が撮れるようその前にシャッターを押すというのが実際なので、撮れた写真を見て後から「これが撮りたかったんだ!」と言うのは自由であるしw、後から聞けばまあそれ偶然だよね、という話に帰結するだけだ。
あと「連写すれば良いってもんじゃない」って言う判で押したような話も同じくらい耳にするな。せっかくのデジタルカメラなんで、一枚一枚心を込めて丁寧にシャッター押すべきなんて精神論などクソくらえで、連写はしないよりしたほうが圧倒的にチャンスが増えるのは間違いないぞ。でもやり過ぎると後で大変だけどねw
ついでに言うと、「プリ連写で撮ったものなど自分で写した作品とは言えない!」なんて暴論も極稀に聞くが、野生動物の行動を綿密に調査した上で設置したロボットカメラで撮影した写真にケチを付けているのに似ていて、テクノロジーを否定する面倒臭い輩の戯言にすぎない。
ローリングシャッター現象を極力抑えたい由なら、電子シャッターはグローバルシャッターの登場を待つしかないが、職人芸のスゴ技コンテストならいざ知らず、写真は結果がすべてなので、機械でカバーできるところは機械に任せるのが吉だぞ。
オレンジ色なのに何でミドリヒョウモンなんだろうと思ったが、後翅の裏側が緑色っぽくなっているからこの名前らしい。
パッと見はまったくそこを見ることはないのに、なかなか面倒な名前の付け方をされたもんだとは思いつつ、プリ撮影で動きを止める。何枚かは裏側が写っていて、確かに緑色っぽく見えないこともなかったけどね。
さてさて、こんな瞬間を狙って果たして撮れるものか、まあ試してみるまでもなかろう。