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夏の間Velvia中心だったフィルムシミュレーションも、CLASSIC CHROMEやETERNAを使う機会が増えてきている。過剰なコントラストで演出された夏感から、落ち着いた秋の光の質感を表現したい。

CLASSIC CHROMEではいわゆる撮って出しで一発OKだが、ETERNAの場合はそのダイナミックレンジの広さを利用して、ハイライト・シャドウともに少々手を加えて仕上げることが多い。

動画と違って写真の場合、ETERNAはそのままだとシャドウの情報が多すぎるので、少し階調が沈むようにレタッチし且つハイライトが白飛びしないよう特に雲の質感には気を使う。

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA(レタッチあり)

上州武尊山。

日の出直後なので、本来なら川場谷は剣ヶ峰が陰になって暗く沈むところだが、人の目は広大なダイナミックレンジを誇るので、実景ではシャドウ部のディテールもしっかり見えている。

そこを不自然にならない程度まで見せつつ、朝の光を反射する雲の質感を出してみた。

FUJIFILM X-H1 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA(レタッチあり)

上越国境と沼田の市街地。

日はすでに赤城山の裾野から顔を出しているが、ちょうどその東側に雲が広がっているため、沼田の市街地はまだ暗い状態であるが、市街地の構造物が潰れること無く表現されているのはさすがETERNAである。

この場合はシャドウはデフォルトのまま、ハイライトだけ少し調節して雲の立体感を残した。