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虎屋の小豆

2019/11/9

昨今は空前の登山ブームで、そんな小洒落た山歩きの携行食はチョコレートやナッツ類が人気があるようだが、あんこ好きの我が家では昔から虎屋の羊羹と決まっている。

最近は小分けされた片手で食べられる製品も出ているので、山歩きのお供になかなか良い。

iPhone 11 Pro / 広角 (ポートレート)

虎屋は室町後期創業で実に500年の歴史を持つ国内でも有数の老舗であるが、そんな老舗羊羹の原料となるのが小豆で、実は群馬生産の70%近くをおらが村が占めているのは知る人ぞ知るだ。

ただ、豆類はシカの食害に遭う筆頭なので、電柵で周囲を囲んでもなかなか被害は防げない。

iPhone 11 Pro

電柵を上手く巡らしているHさんの畑(上の写真)は無事に収穫を迎えているが、何の手立ても打っていないSさんの畑(下の写真)はシカたちの食い放題の餌食であった。

まあ今は連中も食い気より色気の時期なので、今のうちに収穫してしまうのが得策とばかり、コンニャク掘りの合間に小豆の収穫も盛んである。

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朝に夕にラッティングコールが響き渡り、日に日にシカたちの恋心の高ぶりが手にとるように分かる。

これが終盤戦になってくると昼の日中でもお構いなしとなって、それはもう雄として本能のおもむくまま必死さが増してくるのである。

今朝など不意にガードレール越しに牡ジカと遭遇..5mも無かったかな..して双方が驚くという状況になったが、間近で見ると今の季節の牡ジカは迫力がある。

ヌタ場で泥を塗りたくって黒々としたその異形からは、夏場にのんびり牧草を食む姿は想像できない。天敵となる肉食獣がいる環境では餌動物という立場は免れないものの、秋はけものとしてシカが唯一本性を垣間見せる季節ということだ。

iPhone 11 Pro

シカに芯をかじられたキャベツ。キャベツはアブラナ科の仲間で和名では「甘藍(かんらん)」という漢字を当てるくらいなので、シカにとっては豆類と並んで甘くて旨い食べ物である。

獲物として認識していた狩猟採集の時代と程遠い現代において、シカは農家にとっては害獣以外の何者でもない。

ただ、こうして道脇まで作物を植えてしまっては防げるものの防げないのだが、そもそも根本的に電気柵の設置方法が間違っている。電気柵と耕地の間には絶対的な緩衝帯が必要なのだ。

先週辺りからシカのラッティングコールが聞こえ始めた。

なかなか秋らしくならなかったからなのか、それとも単純に発情個体が近くに居なかったのか分からないが、今年は例年より2週間ほど遅い。

そんな事を知ってか知らずか、今日は秋の十二様の例大祭..という名目の飲み会w..で昼間から寄り合いだったが、補助金を申請して防鹿柵を延長する話で盛り上がっていた。

隣接する地区との境に谷があるのだが、お隣が谷筋に沿って柵を張り巡らしたので、シカたちがこちら側に集まってくるのではないかというのを懸念している。

何しろ相手は野生の生きもの。結果的になるようにしかならないのが頭の痛いところだ。

FUJIFILM X-T3 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / ETERNA

ノビタキの秋の通過も先週辺りからボチボチ見掛けるようになっている。

写真の個体は雌の冬羽だろうか、赤城高原らしく秋キャベツの畑で長旅の疲れを癒やしていた。

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朝から谷川

2019/8/7

夜半から晴れていたらしく、窓を開けて寝ていたら明け方近くに涼しくて目が覚めた。薄暗い中、久しぶりにホトトギスの鳴き声が響いてきた。

久しぶりと言えば、朝から谷川岳を拝むのもいつ以来だろうか。もともとこの時期はヘイズが多くて見通しが良くないのだが、新潟側に雲が多いと上越国境自体も雲に覆われていることが多いのである。

FUJIFILM X-T3 / XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS / ETERNA
FUJIFILM X-T3 / XF16mm F1.4 R WR / ETERNA

春頃まで流行っていた畑のピンテだが、風になびいて邪魔になるとかですっかり撤去されている。

そんなことにはお構いなしに、今日もレタス畑にシカたちの足跡が続く。

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けもの道

2019/8/4

ビール飲んで昼寝していたところ、村の防災無線で起こされた。

いつの間にか腹の上で寝ているマメに苦笑いしつつも、この時期に火事は無いな、どこかでクマでも出たかと思って聞き耳立てると、イノシシの目撃があったので注意せよとのこと。しかも場所はうちの地区ではないか。

イノシシなどそこら中に居るので珍しくもなかろうと、LINEで近所の事情通Mに聞いたところ、うちの地区にある某施設に出入りしている村外の観光客が、農免道路を横断するイノシシを見て通報..役場は休みだからたぶん警察だろう..したということらしい。

よく聞けば、M自身も昨日の早朝に目撃現場に近い自分の畑の脇で雄のイノシシを見ているようなので、付近に執着している個体がいるのは間違いないようだ。

先の目撃者の話では巨大なイノシシだったということだが、まあクマでもイノシシでも初めて見ると皆大きかったと言うのはお約束だ。人によっては軽トラックくらいあったとか言う輩もいるが、もののけ姫の乙事主じゃねぇよと言いたくなるw

ただ、前述の某施設は夏休みで子供たちの出入りが多いので、この分だと週明けに有害駆除が入るかもしれないな。

iPhone 6

近所の牧草地に続くけもの道。主にはシカの御一行様が夜な夜なご出勤に使っているが、当然のようにキツネやイノシシも利用しているだろう。

シカに比べてイノシシは脚が短いので、藪をかき分けて歩くよりはこういったけもの道のほうが歩きやすい。差し迫った危険がない限り、野生動物でもなるべく楽をしたいのである。

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先日、春になると鹿を見かけなくなると書いたばかりだが、うなったばかりのNさんの畑に数頭のシカの足跡が付いていた。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CROME

一見沢山の足跡が付いているように見えるが、足跡の向きを見ると数個体が往復しているのが判る。向かっているのはさらに隣のHさんちの畑。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

で、連中が向かった先に植えられているのは春キャベツ。この手のアブラナ科の植物で、とりわけ柔らかい新芽は連中にとってはごちそう以外何物でもない。

すぐにHさんには連絡しておいたが、冬の間に撤去してあった電柵がまだ設置してなかったので、そうそうに用意するという話であった。

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鹿少なく

2019/4/15

家の周囲での話だが、シカは春になるとめっきり見掛けなる。

もちろん数が減っているわけではないので、正確には人の目に直接触れる機会が少なくなるという意味でだが。

農家は口を揃えて山へ帰ったんだよ..いや自分の住んでいるところも山でしょ、というツッコミはあるがw..とは言うが、それは一時的なものであって、夏前に出産を終えればまた戻ってくるのである。新たな生命を引き連れてね。

FUJIFILM X-H1 / XF16mm F1.4 R WR / CLASSIC CHROME

先月くらいまではこんな光景は普通だが、桜の季節になるとイノシシとキツネが目立つようになる。

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秋の発情期にあれだけ活発に動き回っていたシカたちも、積雪となるこの季節にはすっかりその姿を見せなくなる。畑は雪の下に埋もれ、そもそも作物の残り物も鋤き込まれてしまっているので、食べるものがないという切実な事情がある。

その点、イノシシは地面の下にまでその鼻の先を伸ばして餌を探すので、多少の積雪なら気にせず活動している。

イノシシはシカやカモシカに比べて足が短いため、本来は雪の深いところでは腹を擦ってしまって活動できないと言われているが、赤城高原程度の積雪だと関係ないようである。

FUJIFILM X-H1 / XF16mm F1.4 R WR / CLASSIC CHROME

蹄の後が4つ残るのはイノシシの特徴。後ろの2つは副蹄と呼ばれ、雪や泥の中の歩行ではアイゼンの役目を果たす。

同じ偶蹄目であるシカやカモシカでは、この副蹄が高い位置に付いているため、この程度の積雪ではここまで明瞭には残らない。

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夏場は青々としてみずみずしい高原レタスの産地も、本格的な冬の到来を前に農閑期に入りつつある。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / CLASSIC CHROME

薄っすらと霜が降りた標高約800m付近のSさんちの畑。肥料が鋤き込まれ整地された耕作地を踏み荒らしているのは、近隣の森に住み着いているシカたち。

そろそろ恋の季節も落ち着いて、単独行動から集団行動に移りつつある。さて、足跡の状況から何頭くらい通ったか判るかな?

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ETERNA

こちらは近所の県有林。農道に沿って防鹿柵が張り巡らせてあるが、途中で切れているのでほとんど意味なし。シカもイノシシもクマも自由に往来している。

写真は複数のイノシシが餌..恐らくミミズだろう..を探した食痕。この調子で柵に沿って50m近く土木作業よろしく鼻面で掘り起こしてあった。

昨日は無かったので、昨晩から今朝にかけての作業と思われる。道脇ということと、柵を背に背負っているので連中に逃げ場なく、もし対峙していたらちょっとヤバそうな状況だ。

とうとう平成最後の師走に突入である。来年の春には新元号となるが、よもや昭和から平成と3つの時代にまたがって生き延びようとは思わなんだ。

システム屋の立場で言えば、和暦は迷惑千万な話であって、とっとと西暦で統一してくれとなる。が、日本の生い立ちを振り返って考えると、和暦は飛鳥時代の大化の改新まで遡る話になったりして、歴史好きとしてはそれはそれで面白いし、世界的にも貴重な暦システムだと思わなくもない。

ただ、制度して両用併記は混乱の元なので、いっそ正式には西暦を公用として統一し、古式ゆかしい神事用などに和暦を残しておけば良いのではないかと思う。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S. / ISO6400

先日、近所の林道入口で見掛けたシカは3尖の牡ジカ。こちらを見留てもすぐに逃げるでもなく、とことこと歩いては振り向く、という動作を数回繰り返して、ゆるゆると国有林のカラ松林に消えていった。

その緩慢な動きから、どこか具合が悪いのだろうと推察できる。理由はどうあれ野生動物が衰弱することは死が近いことを意味するので、果たしてこの冬を生き延びことができるか、気になるところだ。

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