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木曽の御嶽山が7年ぶりに噴火したと夕方のニュースで知った。

噴火の兆候があったのか無かったのか情報が錯綜しているようだが、秋の行楽登山で賑わっていた山頂付近では突然の出来事に相当な被害が出ているとのことだ。火山灰の降灰だけでも厄介なのに、火砕流まで発生しているとなれば被害は甚大だろう。被災者が少ないことを祈りたい。

噴火の兆候は火山性地震の回数や大きさで推し量る。マグマが上昇するなどして山体自体が膨張すれば、噴火が近いことが判る。草津白根山も夏頃から火山性地震が頻発して動向が注視されているが、よもや御嶽山が先に噴火するとは気象庁もビックリといったところだろう。

自然災害と縁遠い群馬においても、歴史上過去には浅間山の噴火によって甚大な被害が出ている。中でも天明3年の大噴火では、舞い上がった火山灰が地球規模で影響を及ぼし、間接的にフランス革命の引き金になったとかまことしやかに語られる..その後の研究で同時期のアイスランドの火山説が有力らしいが..ほど激しかったらしい。そしてこの時できたのが、浅間の鬼押出しと呼ばれる溶岩台地である。

そんな浅間山も最近はおとなしいものだが、子供の頃は火山活動が活発だったと記憶していて、高崎界隈でも時々降灰があった。小学校低学年の頃にあった噴火は数ヶ月続いて、実家の屋上に火山灰が結構積もったのを覚えている。

ちなみに、我が赤城高原は赤城山の北西麓に広がる高原だが、地面を掘ると出てくる軽石は、ある層からは浅間山の噴火活動によるものである。時期にもよるが、これは偏西風など風の影響によるところが多く、降灰は西から東へと大きく流れるからである。栃木の鹿沼で産出される軽石が鹿沼土として有名だが、あれは赤城山の噴火で堆積したものである。

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火山活動とは関係ないが、この夏の異常気象の影響なのか、つい一週間ほど前に近所の生け垣のツツジが咲いていたのを思い出した。狂い咲きというやつだが、ツツジの仲間には割とよく見られる現象だ。

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赤い理由

2014/1/14

誇張でも何でもなく、今日は真っ赤っ赤な夕焼けが見られた。

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夕焼けが赤く見えるのは、波長の短い光よりも長い光のほうが多く届くからである。波長が短い光とは青系、反対に長い光とは赤系を指す。撮影用語で言えば前者は色温度が高く、後者は色温度が低いとなる。

ではなぜ青よりも赤が多く届くのかと言えば、波長の短い光は大気中の水蒸気や塵で錯乱して遠くまで届かないのに対し、波長の長い光は錯乱の影響が少なくより遠くまで届くからである。プラチナバンドがより繋がりやすい..電波が届きやすい..というあれと同じ理屈だ。

太陽光が上から射す日中は、大気全体に波長の短い光が反射するため、それゆえ空は青く見える。夕方になると太陽光は斜めに射すことになり、より大気の層を厚く透過してくるため、地表近くに浮遊する水蒸気や塵の影響を受けやすく、波長の長い赤がだけが届くことになる。

尚、よく晴れた日よりも、適度な雲量がある方が赤くなりやすい。さらに日中と日没時の気温差が大きいとなお良い。

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モクモク

2012/12/12

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2004年に噴火して以降、火山性地震を散発的に引き起こしつつも、現在は鎮まっていると言ってもいい浅間山。

それ以前は遡ること21年前、小生が高校生の頃に割と大きな噴火があったと記憶している。

歴史上よく知られた天明3年(1783年)の大噴火では、大量の噴出物が吾妻川をせき止め、それが決壊して下流の利根川流域に至るまでの大惨事を引き起こしている。

流域で押し流された死体の山が江戸に流れ着いた..現在の江戸川は利根川の分流として江戸初期に切り開かれた..とか、大量の火山灰が地球規模で降灰、それにより欧州で大飢饉を引き起こし、フランス革命(1787年〜)の遠因とまで言われている。

北西の風が強いこの季節、山稜を取り巻くように大きく雪煙が巻き上がるが、山頂付近では時折小規模な噴煙が上がり、雪煙と相まって、さながら噴火のように見えることがある。

火山活動は一定の周期で活発化するようで、またいつ大噴火となるとも限らない。

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赤浅間

2012/12/5

いよいよ本格的な冬の到来だ。

今朝の赤城高原は氷点下5℃。駄犬の水バケツも凍り、車のフロントガラスには霜がビッシリと付いた。

冬型の気圧配置が強まると、沼田盆地から北は雪模様の天気が多くなるが、ワシの観察に出向く際、北か南かどこに出掛けるかは自ずから天気次第になる。何しろ相手は空を飛ぶ生きもの。視界が得られなければ仕事にならないからだ。

朝一で駄犬の散歩コースの最高地点に登り、今日も周囲をグルリと見回す。風もなく穏やかに全県下良い天気のようだ。寒さに浅間のモルゲンロートが美しい。

今日はどこに出向いても空は大丈夫。だが、上越国境が晴れている日は、可能な限り北部フィールドを中心に足を運ぶのが鉄則。これから春まで、数少ない晴れ間は大切にしなければ..

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