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世界一握りにくいカメラを量産するメーカーが富士フイルムであること、これはもはや疑いようがない。独ライカも同じ傾向だが、ライカはちゃんとグリップを装備したSLシリーズを用意している。

フジはミラーレスカメラで市場に最後発で参入、当初は性急な市場シェア拡大を求めず?、他社との差別化のためにレンジファインダー型を主流に据える戦略を取ってきた。

X-H1というそれまでの同社思想からは異端と言われても仕方ない例外はあるものの、そのトラディショナルな意匠にこだわるあまり、ユーザーフレンドリーを無視するカメラを連発してきている。

そう、見た目のデザインやユーザーのライフスタイルに訴求するX-Pro系はともかくも、正統派一眼スタイルのX-T系は誰がなんと言おうが絶対的に握りづらい、これは紛れもない事実だぞw

APS-Cを活かした小型軽量な単焦点レンズならボディの保持しづらさは言うほどは気にならないが、他社の35mm版ほどではないにせよ、ズームレンズは大きく且つ重くなってきている。

そうなると必然的にボディ剛性を高めると同時に保持しやすいグリップの装備は必定なのだが、プロニーズに応える過酷な耐候性を備えるX-T4ですら申し訳程度に出っ張りが大きくなっただけである。

そんな、X-H1を出したきりその後はだんまりだったフジの答えが、先日発表されたX-S10ということになるようだ。

相変わらず上位機へのヒエラルキー文化を持たないフジなので、X-T4並の基本性能..画質はまったく同じだ..に握りやすそうなグリップと新しいインターフェイスを装備、さらにその性能から見たら破格にバーゲンプライスな価格設定からして、いわゆる「普通のカメラユーザー」をターゲットにして、市場を取りに来ているのがよく分かるプロダクツである。

オリンパスはシェア拡大に躍起になった挙げ句、八方美人的なカメラを連発しすぎて身売りする事態を招いているが、果たしてフジの市場拡大戦略が成功するのか、オリンパス同様に裏目に出るか、X-S10のようなカメラが市場に受け入れられるかに掛かっているかな。

それにしてもだ。他社では何も言わなくても普通に装備されているグリップ、ただそれを付けただけで騒がれるカメラも今どき珍しいw

FUJIFILM X-T4 / XF90mmF2 R LM WR / ETERNA BLEACH BYPASS

各地の脊梁山脈の峰々は初冠雪になっているようで、同様に上越国境にも降雪の便りが届いた。

赤城高原では朝から冷たい雨が降っているが、気温は朝の時点で昨日と同じ5℃で、思ったほどは下がらなかったな。

取り敢えず回復傾向にあるので明日は晴れそうではあるが、この時期の積雪はすぐに解けてしまうので、初冠雪を目視できることを期待したい。

日中F1.0

2020/10/16

標高の高い高原のコスモスはすでに花を散らしているが、外界ではまだギリギリ愛でることができ、そんな終盤戦のコスモスを日中F1.0で狙う。

朝方は雲が多かったが昼前後に晴れ間が広がり、日向で開放F1.0ではシャッター速度が軒並み1/20000秒とか1/32000秒を叩き出す。

が、フジのカメラはメカニカルシャッターと電子シャッターをシームレスに切り替えてくれるので、メカニカルの上限である1/8000を超えても撮影はそのまま続行可能なのが良い。メニューから電子シャッターに切り替えたり、NDフィルターを付けるなどは結構面倒なものである。

しかし、若干風があってユラユラと花が安定しない状況で、ただでさえF1.0はピンが薄いこともあって、なかなか撮るのは難儀したが、取り敢えずシングルポイントのAF-Cで狙いを定めて歩留まりを上げた。

そう言えば、撮影中にキヤノン使い..レンズはEFだったがボディはR5!..の若いカメラマンに話しかけられたが、XF50mm F1.0は品薄らしいね。

元々そんなに生産数が多いとも思えないが、EOS R5も然り、このクラスの価格帯のプロダクツが売れているということは、言われているほど世の中景気が悪いってことでもないのかねぇ。

FUJIFILM X-T4 / XF50mm F1.0 R WR / PROVIA

先日北海道と北東北で今シーズンの初雪が降ったようだ。赤城高原も今朝は5℃となってこの秋最低を更新。

週末は雨模様らしいので、またさらに下がるかもね。

XF50mm F1.0だが、いやホントに絞り開放時のピント面の薄いこと。

先だってはスペックだけ見て「フジのレンズは寄れない」と書いたが、最短撮影距離である70cm付近まで寄ると文字通り1点しかピンが来ていない。なのでこれ以上近寄れても仕方ないかな。

35mm版換算で約75mmは人物ポートレートでスタンダードな焦点距離で、当初は33mm..同換算で50mm相当..で設計されていたようだが、ボケの美しさを堪能する上ではむしろ75mmのほうが結果的に無難であろうと思われる。

人の視点で自然に見える中望遠の画角の中で、なだらかにピント面の外側がボケていく様はなかなか美しく、F1.0から絞りリングを回す行為にはなかなか至らないのが面白い。

意図的に収差を残すことで柔らかいボケとなるよう設計されているようだが、開放では目立つ口径食もF2辺りまで絞り込むとほぼ消えて、F2.8あたりで逆にシャープさが増して開放時とは別の性格のレンズとなる感じ。

ただこのレンズ、そうは言っても開放F1.0で使ってこそ活きてくるのは間違いないので、可能な限りF1.0の世界で使うべきだと考える。絞り込んで使うのであれば、わざわざこんなデカくて思い単焦点レンズを使う意味など無い。

メーカーのマーケティング的には人物ポートレート..それも女性だろうなぁやっぱりw..のジャンルで使うのが王道なんだろうけど、そこは敢えてネイチャーの分野にこだわって使っていきたいね。

FUJIFILM X-T4 / XF50mmF1.0 R WR / Classic Nega.

このレンズの場合、断りなき場合は絞りはすべて開放F1.0である。なのでとてもMFでのピント合わせなど望むべくもなく、X-T4との組み合わせで実現する−7EVのAFに頼るのが吉だ。

それにこの低照度下で最短撮影距離付近ともなると、手ブレ補正なくしては手ブレのオンパレードを量産するのがオチで、組み合わせ的にはやはりX-T4を置いて他にはない。

何も変わらん

2020/9/15

新ソーリ誕生だとか何とか自民党とメディアが大騒ぎしているが、前政権時に大番頭努めていた能面スガレがスライドしただけじゃん。

さらにバカ殿仮病ソーリの政策を真っ向から引き継ぐことを明言した時点で、無策無能がそのまま決定。なんも変わらんやんけ。

その前アレ政権の裏で、紆余曲折の中、国民そっちのけで勝手に離合集散を繰り返し、結局元サヤの収まった野合、いや野党。

てっきり新しい政党アピールでもするのかと思いきや、人事を見たら顔ぶれ一緒で新鮮味ゼロ。これまたなんも変わらんやんけ。

マスゴミが大騒ぎしているだけで、国の政治は何も変わらんということは、行政も変わらんわけで、我々の現在の生活や意識もすべて何んもかわらんちゅーことや。

何だかまあどっちもどっちのどっちらけの政治ショー、まさにいわばここに極まれりだな。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

暗がりの林縁部にてアキアカネをISO6400で。

X-H1の登場は2年以上前で、型番的には一応最新?なものの、ヒエラルキー的に最新のX-T4と比べてセンサーは一世代前、映像エンジンで二世代前となる旧モデル扱いである。

それでもAPS-Cセンサーの高感度でこのくらいはふつうに撮れるので、価格が下落している現在の市場ではかなりお買い得と言えるかも。

フジを使おうとする人はカメラとして最新の性能を求めるより、XFレンズとフィルムシミュレーションに惹かれてやってくるようなので、好みに応じてX-H1かX-Pro2がオススメだと思う。

もちろん予算次第で動画もとなれば、まだ併売されているX-T3も価格的にはオススメだ。

フジのXシリーズの他にマイクロフォーサーズ機も併用している理由の一つは望遠レンズである。

キヤノンやニコンを使っていた若い頃は大砲レンズを担いで歩き回っていたが、寄る年波には勝てず、もうあんな巨大で重いレンズは勘弁なので、35mmフルサイズ比で焦点距離が2倍になる..正確には焦点距離はそのままで画角が相当になる..マイクロフォーサーズが便利この上ない。

キラーレンズは言わずと知れたオリのED300mm F4.0 IS PROで、あの大きさでロクヨン相当というのは、一度使ったら止められない。画質も100万以上する白レンズと比べてもまったく遜色ないしね。さらに1.4倍テレコンで840mm相当が、2倍テレコンで1200mm相当が常用できるのも二重丸。

そのオリから200-800mm相当となるED100-400mmが登場するが、コンパクトさと軽量という意味ではパナライカのVARIO-ELMAR 100-400mmも抜きん出いている。

とにかく小さくて軽いはすべてにおいて正義なのだ。

FUJIFILM X-H1 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / PROVIA

フジだと今のところ超望遠域はXF100-400mmの一択となる。XシリーズはAPS-Cなので約1.5倍換算となり、望遠端で600mm相当になる。

望遠レンズではマイクロフォーサーズを使うことが多いのだが、ではXF100-400がED300PROに比べて劣っているかと言えば決してそんなことはなく、望遠ズームとは思えない解像度の高さはなかなかである。

写真は400mm側の最短撮影距離付近での撮影だが、その解像力と描写力は見事だ。

キヤノンのEF100-400と比較して重さこそ軽いがサイズ感が同じなのはアレなんだけどw、当該レンズも1.4倍と2倍のテレコンが装着でき、これまたそれぞれ840mmと1200mm相当で運用でき、機材をフジ縛りにする場合は当然ながら同レンズのお世話になっている。

フジはスポーツ報道や野生動物撮影のような分野をターゲットにしていないようなので、超望遠の単焦点レンズのラインナップは現状望むべくもないが、防塵防滴に拘った堅牢性の高いX-H系のボディの存在を考えると、400mm F4〜500mm F5.6クラスで重さ2kg程度の超望遠レンズが欲しいとは思うぞ。

実用的なF1.0

2020/9/5

富士フイルムから昨年だったか一昨年だったか開発発表のあった、XF50mmF1.0 R WRが正式に発表された。

長らく出る出る詐欺状態でw、しかも途中で33mmから50mmに変更されるという事態になったようだが、それでもミラーレス用AFレンズとしては世界初ということになるようだ。

ニコンのZにさらに大口径のNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctというのがあるが、こちらはなぜかMF専用レンズで、お値段も受注生産による126万円なり。始めから沢山売ることを想定していない、技術的誇示を目的とした同社が好きなメモリアルレンズなので、Zマウントが大口径であることの意義を知らしめるためにラインナップしているだけと思われる。

その点でXF50mm F1.0は20万前後と価格は抑えられており、-7EVの低照度でもAFでピントを合わせられる事を売りにしており、さらに防塵防滴のWR仕様なので、フジとしては普通に売ることを目的としているのは明らかだ。

ボチボチ出回っている海外の実写サンプルを見る限り、開放のボケは前評判よりは滑らかで美しく、それでいて口径食も意外に少ない印象。相変わらず寄れないのはフジのお約束だけどw

当初は33mm(35mmフルサイズ換算で約50mm相当)を目指していたようだが、周辺部まで十分に解像するよう真面目に作ると巨大になるとかで、50mm(同換算で約75mm相当)の変わったとのこと。F1.0のボケを活かすことを考えるとポートレートなど人物撮影に適していると思うので、結果的に50mmで良かったのではないだろうか。

実用面で考えると、メカニカルシャッターでは1/8000秒あたりが限界なので、F1.0を日中に使うにはそれより上の電子シャッターが必要だ。だが、このシャッター機構の切り替えを自動で行ってくれるメーカーは今のところフジとパナだけという状況。この辺りメーカーごとに事情はあれど、フジの場合は最初からF1.0のレンズを出すことが想定されていたかのような仕様だな。

ちなみに、35mmフルサイズであれば75mm F1.4相当だという言い方もでき、キヤノンのRFなら85mmにF1.2がラインナップされているので、そっちのほうが明るい云々という話もあるが、あの巨大さと重さ、それに40万近い価格を許容できればと言う話につきよう。

レンズの明るさだけ見れば時代を遡ればF0.7とかあったし、F0.95なら今でもそれなりに存在しているが、いざ実用的に使うとなればなかなかハードルが高いのは事実だ。

F1.0のAFレンズとは、AFの高性能化と顔・瞳認識、それに電子シャッターの自動切り替えなどまさに技術的な進歩に支えられていると言っても過言ではない。

FUJIFILM X-T4 / XF90mmF2 R LM WR / Classic Nega.

一眼レフ用も含めれば、30年前のAFレンズ黎明期にすでにキヤノンがEF50mm F1.0L USMというのを実現しており、大口径マウントと超音波モーターの組み合わせで実現したスペックだったと記憶している。

先のニコンZのNoctではないが、当時キヤノンがEOSで最後発でAFカメラ市場に参入してきた際、EF1200mm F5.6と並ぶメモリアルレンズっぽい位置づけだったと思われる。

四半世紀近く前の話になるが、実はそのEF50mm F1.0を持っていたことがある。当時のEOSはたとえ1であってもピントの山がつかみやすいとはお世辞にも言えなかったので、開放F1.0ではAFでなければピントはまず合わなかった。

それに当時はシャッター速度も1/8000秒が上限だったので、日中にF1.0を使うことはほぼ不可能。しかも開放だとかなりの口径食が出て..当時はそれを味と評する器量はあったw..仕事ではほとんでは使いみちのないレンズだった。

それに巨大なレンズの塊を動かすからかUSMの故障も多く、実際2回ばかりメーカー送りにしたと記憶している。

Hが好き

2020/8/22

目下X-T4を買い増そうか検討中である。

X-T3はちょっと前に引き合いがあって手放しているので、現行ではX-H1がサブとして残っている状態。X-H1自体を単体で見るとさほど問題はないのだが、X-T4との併用時にはさすがに二世代も差があると不満のほうが目立ってくるものだ。特にクラシックネガが使えないのは痛い。

当初は仔細な点で異なるX-T3との併用のほうがアレかなと思っていたが、先のフィルムシミュレーションの例のように実際はX-T4と比べてX-H1で「できない点」のほうが目立ってしまうという事態に。

X-T4の動画マシン化でX-H系統は無くなるという噂があったものの、現状X-H2の登場は既定路線の様子。それでも早くても2021年以降との話なので、X-T4の2台体制で当分OKという判断ができそうだ。

当初はパナみたいにX-T系は写真、X-H系は動画みたいに住み分けるのかと思いきや、X-T系もヒエラルキーを無視して思いっきり動画にも振ってきているので、その辺り差別化が難しそうだと思っているが、現状のボディサイズやグリップ周りを勘案すると、ユーザーインターフェースをGFX100と同じにしてくる..つまりダイヤルインターフェイスの廃止..のではないかと想像する。

センサーは3300万画素を超えたもの..ソニー製4000万画素の裏面照射型?..を積んで、動画は8K30Pと4K120Pを実現するとも予想。もちろん手ブレ補正もX-T4と同じ軽量タイプに更新されるであろうし、当然バッテリーも新型(NP-W235)に変えてくるだろう。それに8KをやるならメディアはCFexpressに置き換える必要もあるしね。

X-T4があるのでボディはもう少し大きくなっても問題ないので、EOS R5のように熱問題が起きないよう、パナのS1H型のヒートシンクを積む可能性も否定はできないなと、一応は言ってみるw

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / ブリーチバイパス

ついでに要望として、仮に8Kを実現できるなら、再生中に任意のコマを簡単にJPEGに切り出せる機能..当然フィルムシミュレーションにも対応..は是非欲しい。そうなればプリ連写と合わせて、高速連写機として他社との差別化が可能になる。

あと贅沢を言えば、オリパナ同様のハイレゾショットも欲しいところ。3000万画素以上あればGFX100並の1億画素の高画素も夢ではない?

ソニーのα7系は35mmフルサイズながら小型であることを喧伝しているが、レンズをみればどれもこれも巨大で重く、システムでみればとても小型と言える代物ではない。一応、α6000系でAPS-Cもラインナップしているが、後述するキヤノン同様にそこに本気度が感じられない。

ナイコンはZマウントになってもAPS-C..DXとか言っているアレね..を続けるようだが、マウントは35mmフルサイズと共用であるため、どう考えても無駄にでかいレンズを使い回すことになろう。それに企業体力を考えても、もはやニコワンのような小型軽量なシステムなど望むべくもない。

キヤノンはEF-MでAPS-C専用マウントのレンズを用意しているが、RFマウントとのヒエラルキーが邪魔をして、レンズシステムがどうしても「それなり」のものしかラインナップしていないし、恐らくその営業戦略は今後も変わらないだろう。

当たり前だが写真はレンズも含めたシステムで撮るものである。ということで、ボディをどんなに小さくして「小型」を謳ってみても、マウント径を広げた結果巨大で重くなったレンズを使わなければ良質な画像が得られないのでは、本末転倒と言っても良い。

以前に35mmフルサイズのオススメはLマウントアライアンスのパナSシリーズと書いたが、では個人的に使うかと聞かれれば、ボディもレンズも妥協することなく巨大なその姿を目の前にすると、さすがにそこは躊躇するw

iPhone 11 Pro

というようなもっともらしい理屈はさておき、歳をとって体力が落ちたため、あまり大きく重いものを持ち歩きたくないというのが本音w

昔はそれこそLoweproのプロトレッカーにEOS-1付きのゴーヨンやロクヨン、F5付きのヨンニッパロクヨンを入れて、アラスカのバックカントリーなど道なき道を歩いていたこともあるが、もはやそれは過去の栄光?という思い出の世界となったw

その点、富士フイルムのXシリーズとオリンパス・パナソニックのマイクロフォーサーズシステムは、それぞれ規格に沿って最適化された専用設計であるため、システムとして無駄なく小型軽量であることが良い。画質も前述の各社35mmフルサイズと何ら遜色はない。

上の写真は歩きまわりながら撮影する際の機材セットの一例で、左がフジのXシリーズ、右がマイクロフォーサーズの場合である。

フジはバッテリーグリップ付きX-H1にXF14mm・XF18mm・XF35mm・XF60mmマクロ・XF90mm、マイクロフォーサーズはオリンパスのE-M1Mk3にED8mm Fisheye PRO・ED12-100 PRO・ED30mmマクロ、パナライカのVARIO-ELMARIT 8-18mm・同100-400mmである。

写真のカメラバッグはPeakDesignのスリング式のショルダーバッグで、フジなら21mm〜135mmの明るい単焦点レンズを5本、マイクロフォーサーズなら16mm対角魚眼から800mm超望遠までを、容量わずか10L程度のコンパクトなバッグに収納して携行できるのである。

EでもZでもRFでもLでも、35mmフルサイズで同じ焦点距離のレンズ群を一つのバッグで携行することを考えてみれば、これがどれだけ凄いことかお分かりだろう。

広角マクロとして使える特殊なXF16mm F1.4を除き、あまり寄れないことで定評のあるフジのXFレンズにもマクロレンズは用意されている。

XF60mm F2.4 R MacroとXF80mmF2.8 R LM OIS WR Macroがそれで、前者が一般的な90mm前後の中望遠マクロ、後者は手ブレ補正を搭載した望遠マクロ的な位置づけである。

等倍撮影が可能な80mmマクロだが、個人的に実際に使ったことはない。ただ持った感じでは常用するにはなかなか勇気のいるサイズ感と重量で、それこそ値段なりに画質は保証されているようだが、マクロ撮影が専門のようなカメラマン向けの製品っぽいかな。

対して60mmマクロは0.5倍..35mmフルサイズ換算で90mm 0.75倍相当..までの近接能力があるが、通常は文字通り中望遠レンズとして使うことが多く、XF35mm F1.4と並んでXFレンズでは最古参組で設計が古いなど注文が多くなりがちだが、XF90mmと並んで解像度番長的な性格で、画質に関してはXFレンズ中でもピカイチと言って良い。

ただし、XF60mmはマクロレンズの名を冠していながら、肝心のマクロ域でこれでもかというくらいAFがよく迷う。X-T1の頃などまず狙った場所にピンが来ることのほうが珍しくw、X-T4の現在ではいくぶん歩留まりが良くなったものの、その傾向は基本的に変わらない。そもそもフジのカメラは根本的にAFとMFのリニアな切り替えに難があるので、近接撮影時は結局MF撮影が基本となる。

iPhone 11 Pro

どうせMFで使うならMFレンズでも良いよなって感じで、この春に発売されたLAOWA 65mm F2.8 2× Ultra Macro APOを手に入れて使ってみているところ。

個人的には初のメイドイン中華のレンズだが、当初抱いていた安かろう悪かろうのイメージは全く無く、主張するメーカーロゴがややウザいwものの、専用フード含めオール金属製の造形は想像以上に良い。それにねっとりとしたMFレンズ特有のフォーカス操作も秀逸で、昔懐かしいオールドレンズのそれを彷彿とさせる。

サイズは10cm×6cmで重さも340g程度なので、ちょっとしたバッグの隙間に押し込んでおけるのも良い。

焦点距離は35mm換算で約100mm相当となり、最短撮影距離は約17cm、フードを外せばワーキングディスタンスは5cm弱まで寄ることができる。その時の撮影倍率は驚異の2倍..35mmフルサイズ換算なら3倍相当..となり、顕微鏡の世界を除けば一般的にはまずまずマイクロな世界を表現できよう。

FUJIFILM X-T4 / LAOWA 65mm F2.8 2× Ultra Macro APO / ETERNA BLEACH BYPASS

作例でお馴染みの一円玉..昭和40年とはまた古いこと..を最短だとこのくらいまでイケる。さすがにX-T4の手ブレ補正を持ってしてもブレを防ぐのは厳しい領域なので、三脚が必須であるのは言うまでもない。

FUJIFILM X-T4 / LAOWA 65mm F2.8 2× Ultra Macro APO

マクロ域の撮影に特化しているかと言えばそんなことはなく、通常の中望遠レンズとして使っても何の問題もない。むしろ下手な国産メーカーのキットレンズよりも全然画質が良い。その昔、EOSで使っていたEF-Sの標準ズームなどまったく相手にならないぞ。

メーカーによれば、APO..アポクロマートの意味だと思うが..を名乗るだけあって特殊低分散ガラスなど使って収差を抑えているらしく、レンズの生産国までわからないものの、中華製でここまで性能を出せるというのは正直驚きである。

実際の使用上、風景を撮る際は絞り込むことになるが、レンズにボディと通信するようなエレキな機構は一切組み込まれていないので、実絞りでAEすることになる。まあこの辺りはミラーレスのEVFであることに優位性があるのかな。

気になる点では、絞り開放による近接撮影時の周辺部のボケに口径食の影響が出るので、点光源を玉ボケしたい!みたいな使い方は不可である。

ちなみに三脚必須と言っておきながら上のカットはすべて手持ち撮影だったりする。X-T4の手ブレ補正もかなり強力だが、E-M1系とくらべるとチューニングが異なるかな。ま、そのへんはまた追々。

いかにも怪しげな企業だと世論も気がついた「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」。

空前絶後ののろまさで世界をアッと言わせたケチな持続化給付金事業の請負先であるが、どうやらその設立そのものに経産省が一枚噛んでいることがわかってきた。

事業実態がないのに20億もの金を中抜きしていることが露見しているが、◯通やパ◯ナなどアレのお友達企業に仕事が流れる仕組みを所管官庁自らが率先している可能性を指摘されていて、政治だけでなく官僚までも国民の裏をかく行為に手を染めているのかと巷では悪評三昧である。

つい先月には、法務省自ら賭け麻雀は賭博ではないと認めてしまっているが、今度は経産省が委託業務丸投げとトンネル会社の中抜きという予算の無駄を良しとしている辺り、この国はどんだけ適当なんだと呆れるばかりだ。

そこまでいい加減で国が回るのであれば、税金なんか納めなくても良いとか何とか財務省が認めてみろよ。

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / LAOWA 65mm F2.8 2× Ultra Macro APO / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / XF16-80mmF4 R OIS WR / Classic Nega.

FUJIFILM X-T4 / LAOWA 65mm F2.8 2× Ultra Macro APO / Classic Nega.

最近はフィルムシミュレーションに新たに追加されたクラシックネガを使うことが多い。

名称にある通りネガフィルム(SUPERIA)をシミュレートして再現しているのが特徴で、彩度を抑えつつコントラスト高く表現される。

特にPROVIAとは緑の再現では対極な雰囲気となり、カスレ感のあるトーンがどこか懐かしいネガフィルムっぽい雰囲気を感じさせる。

フィルムシミュレーションではCLASSIC CHROMEをよく使っているが、しばらくはクラシックネガにもハマりそうだ。