足跡が消えて春が来る
そろそろ周辺の積雪が無くなり始めており、動物たちの足跡という可視化された情報を追うのも難しくなってきている。
小生が引っ越すに当たり、生活に影響のない範囲で雪が積もることを条件で探して今の場所に住んでいるのも、そんなことが理由の一つだったりする。
足跡が消えるそれはつまり春が近いことでもある。
そろそろ周辺の積雪が無くなり始めており、動物たちの足跡という可視化された情報を追うのも難しくなってきている。
小生が引っ越すに当たり、生活に影響のない範囲で雪が積もることを条件で探して今の場所に住んでいるのも、そんなことが理由の一つだったりする。
足跡が消えるそれはつまり春が近いことでもある。
ひたすら尾根向こうの山並みを眺めている合間、時折眼下を見下ろしていて、谷の中に幾筋ものノウサギの足跡を見つけた。
ノウサギは谷の左岸側から降りてきて一度灌木に立ち寄ってから走って右岸側へ移動している。灌木では採餌した可能性もあるが一度身を隠したと思われる。
イヌワシの生息地で晴天下の日中にこの行動は命取りになるので、トレース自体は夜間のものだ。それ故に足跡も急いではいないのが分かる。
イヌワシはクマタカのように止まって餌を探すこともあるが、多くは飛翔を伴う探餌を行う。
写真のような谷地形の上を時間を空けて繰り返し旋回することで自身の姿を晒し、獲物が慌てて飛び出してくるのを狙う。
イヌワシがペアで狩りを行うのも他の猛禽類にはない特徴。
谷の上を通り過ぎる先行個体をやり過ごし、獲物が安心して姿を現したところへ時間差でやって来る背後の個体が襲いかかるという連携プレーを見せる。
日当たりの良いオープンな場所はノウサギの採餌適地でもあるが、危険も多い場所でもある。
赤城高原では夜な夜なノウサギが森から畑へ採餌に出てくるので、雪上にはおなじみのケンケンパの足跡が残されている。
のだが、よく見てみると時折どうやったら足跡がこの付き方になるのか不思議に思う場合がある。
畑から畑に移動する際は一旦農道を渡ることになるので、上の写真のように素直に電柵の下を通り抜けることになる。
問題はこの写真。農道から来たのは間違いないのだが、道から最初の足跡までが離れているのが気になる。
ノウサギの跳躍力を考えればわけはない距離ではあるが、手前に丁度いい高さで有刺鉄線と電柵が張られているので、そうスンナリ飛び越せるのかという純粋な疑問が。
走ってきて上手い具合に間を通り抜けた考えるべきなのだろうが、それにしてもちょっと不思議な感じではある。
北米に生息するカンジキウサギは、それはもう文字通りカンジキの如き大きな後脚を持っており、英名もそのままSnowshoe Hareだ。
北海道に生息するエゾユキウサギ..ノウサギではなくユキウサギの亜種だ..も、カンジキウサギほどではないがそれなりの大きさの後脚で、何れ両種ともにそのフットプリントはすぐにそれとわかるサイズ感である。
本州以南のノウサギも、例えばトウホクノウサギのように多雪地帯に生息する亜種は、積雪が深い場所では雪面で足を大きく広げて沈み込むのを防いでいるのがわかる。
ノウサギは平均して体重が1.5kg程度なので、前の足が沈む前に後ろ足を出せば水面を歩けるw的なまさにあの走法で、滑るように雪原を駆けていく。
ノウサギは沈まないが人は沈む。これはもう物理的に重さの問題なのでどうにもしようがない。
人は雪面を行くことはできないので、ひたすらラッセルあるのみ。30cm程度でも長距離はしんどいぞ。
この冬は例年に比べて冷え込む日が多く、毎朝氷点下8〜10℃前後で推移している。日中でも気温が上がらないので外水道は完全に凍結したままで、近年では久しぶりの事態だ。
例年だと餌台にやってくる鳥たちに水場を提供していたのだが、水道が使えないのでこの冬は正月から水場は諦めてもらっている。
積雪は日本海側の地域ほどあるわけではないのでその点は助かっているが、今のところ昨年暮れから地面が白くない日はない程度に積もっている感じ。
先日の気象庁の予報では桜の開花が早い=春が早いということなので、このままこのくらいの降雪で春まで済んでくれることを願いたいものだ。
積雪があるので周辺の農地には動物たちの足跡がよく見られる。
写真は定番のノウサギで、なかなか本体を観ることはないのだが、こうして足跡を確認することでその存在を意識することができる。
森の中を通り抜ける農道を横切る足跡。よく見ると2種類の生きものであることが分かる。
右がノウサギで左がキツネで、どちらも右下から左上に向かっており、キツネは小走り、ノウサギは飛ぶように跳ねて走り抜けているようだ。
両種は狩る側と狩られる側の関係なので、一見するとキツネがノウサギを追いかけているようにも見える。
が、左上でノウサギはそのまま真っすぐ森に向かい、キツネは右へ逸れているのが見て取れるので、両種の行動時間は別々だというのが分かる。恐らくキツネはノウサギの足跡を辿ってきたのだろう。
こんな山間の田舎でも早朝や夜間に車が通ることはあるので、横切る時は一気にという本能的なものはあるだろうが、タヌキやアナグマと違って、キツネとノウサギに関しては轢死体はまったくと言っていいほど見かけない。
ちなみに奥の道沿いに歩く足跡は拙者のもの。フクロウ探しに向かって暗いうちに歩いていたが、その時はこれらの足跡は無かったので、その後夜明けまでの小一時間程度に付いたものと思われる。
キヤノンがEOS Rシステムと同時に用意してきた各種マウントコンバーター..コントロールリングを設けたりドロップインのフィルター装着を可能としたり..を見ていて思ったのだが、各社とももう少し拡張性について頭を使って欲しいと思う。
何とかの一つ覚えではないが、電源確保を目的としてバッテリーグリップなるアクセサリーを右へ倣えで用意しているが、あれがどうにも芸がないと思う。電源確保の意味ではUSB-Cによる外部供給が普通になりつつあるので、旧来の概念に縛られる必要もないだろう。
例えば拡張グリップとして高速通信のインタフェースを組み込み、オリンパスならE-M1XのインテリジェントAF機能に相当するモジュールを別売りで用意すれば、異なるモデル間..とは言えベースは同じでないと難しいだろうけど..で共通で機能を利用できるのではないだろか。
カメラがエレキの塊となって久しく、ファームアップで新機能が搭載される新たな道が用意されてはいるものの、鉄ちゃんが鳥認識AFを必要としているとは思えないし、それは逆もまた真なり。
世界的にカメラ市場が縮小している現在、カメラが面白くない、今のままで十分、スマホで十分と揶揄されている現状で、今までの発想の延長でしかカメラを製品化できないというのは、どうにもイマジネーションが足らなすぎ。もっと頭使えよって話だ。
雪上のムンクの叫びもそろそろ拝めなくなってきたかな。春は近いね。
先だって海自の潜水艦が浮上中に民間の貨物船と衝突し、一歩間違えば惨事となりかねない事故があった。
時に世の中ではモリが世界を巻き込んでの騒動となっているわけだが、潜水艦の事故とあの爺は何か切っても切れない縁でもあるんかいな。
今の若い人は知らないかもしれないが、ちょうど20年前の2月、ハワイ沖で起きた米の潜水艦と日本の民間船の事故の際に、知らせを受けても呑気にゴルフしていた当時の日本のソーリ大臣が他ならぬあのモリであり、その事態が辞任の発端でもあったのだ。
まあ遅まきながらモリも表舞台から退場となりそうな話だが、予想される後任がまた爺で、しかも更に年上ってどうなんかねぇ。
状況からしてここはどう考えても女性を据えるべきだろうに。日本の爺信仰は本当に病的だな。
モルゲンロートの日光白根山に向かってノウサギが行く、わけないなw