タグ : カモシカ

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よくグンマーは都会もんから山だ田舎だと小バカにされる..個人的には褒め言葉と思っているw..が、行ってみると分かるが四国も全島を挙げてなかなかに山の土地柄である。

今でこそ4県をまたぐ高速道路が横断しているが、そうでなければ山間を流れる谷に沿って細い道をくねくねと移動しなければならず、古来より人や物資の往来には難儀していたはずだ。平家の落人伝説が多いのもそんな事情とは切り離せまい。

実際、拙者も若い頃に単車を駆って四国へツーリングで訪れたことがあるが、徳島から高知へ移動する際にR195?で発破工事中の通行止めに遭遇、迂回路もなく1時間近く待たされた記憶がある。まだ今のように高速道路網がなかった時代の話だ。

人工林が尾根近くまで侵食しているのが分かる(剣山周辺)

山深いという表現が言い得て妙だが、人の生活圏がかなり奥山まで入り込み、尚且その麓の多くの森が人工林であり、標高の高いところや急峻な谷などにわずかに自然林が残るのみのようだ。

そんな四国ではツキノワグマと並んでニホンカモシカも「絶滅のおそれがある地域個体群」としてレッドデータ扱いになっていて、中でもニホンカモシカは愛媛では長らく県内絶滅扱いであったのが、先月50年ぶりにその姿がカメラに記録された..2018年にも記録あるらしい..と話題になった。

カモシカは古来より毛皮と食料目的の狩猟獣であったが、特に戦後の拡大造林期に劇的にその数を減らしている。その後は特別天然記念物に指定されるなど狩猟対象から外されたため、今では逆に林業に被害を与えるまで本州では個体数が回復している。北関東にある我が村でも、農道上で農作業車がぶつかりそうになったなどと時々話題になるほどだ。

近年シカやイノシシがその活動範囲を広げつつあるが、カモシカはシカと違って一定の縄張りを持って生活しているので、彼らのように自ら移動して分布を広げることがほとんどない。それ故に急激に個体数が増えるようなことはないが、天敵もおらず狩られる機会がない現代においては、ゆるやかではあるが増えることはあっても減ることはまずないと思われる。

今回の愛媛の例も山や森が突然豊かになったとかそういう話ではなく、個体回復というほど数は多くはないが、ほそぼそと生きながらえている個体群が四国山地にいることの証なのだろう。

Nikon COOLPIX P900 / 本州中部(夏)

Canon EOS-1D Mark III / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / 北関東(春)

Canon EOS 7D / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / 北東北(春)

Canon EOS 7D / EF500mm F4L IS USM / 北関東(冬)

北海道を除けば、東日本の山や森でカモシカに出会うのはそう珍しいことではない。シカとイノシシ、それにクマは人を見かければ速攻で遁走するが、カモシカはそこまで人を恐れているふうはない。

では温厚な性格かと言えば決してそんなこともなく、雄の成獣はなかなか気が荒い個体が多く、かくいう拙者も出会い頭に威嚇されたことは数知れずだ。

夏毛は黒々としている個体が多い。冬毛はチャコールグレーが多いが、多雪地帯では白っぽい個体が多いという印象である。

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おとなしい

2018/5/1

標高1100m少々の谷筋を歩いていて、その左岸側の斜面をトラバースしようとしてばったり遭遇。

大体このくらいの距離感だと威嚇されることが多いのだが、この個体は意外におとなしく、こちらを気にする様子はあるものの、写真撮影の後に三脚を立てて動画まで撮らせてくれた。

虫の居所が良かったのかもね。

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

換算600mmぐらいでの撮影。早朝で林内にはまだ陽も差し込まず薄暗い状況だったが、G9 PROの強力な手ブレ補正で、ISOを無駄に上げることなく1/200秒程度でも難なく手持ち撮影。

ま、そもそもカモシカも反芻中で動きがないので、そういう意味では相乗効果だけどねw

家を出てすぐ、30mほど先の畑の際を大型の獣が歩いているのが目に入る。カモシカだとすぐ判るものの、そんな時に限ってレンズは超広角ズーム(XF10-24)だったりするのはマーフィーの法則かw

こちらに気付いているのかどうか、脇目も振らずにスタスタのんびり小走りに走り去って、近くの雑木林から南の谷へと下りていった。

斜面の上から見下ろすと、やっこさんが通った道筋通りにまだ柔らかい夏草が倒されているのが判る。何となく後を付けたい衝動に駆られるが、ダニが面倒なので止めておいた。

電線で休息する親ツバメ。早くも1回目の子育てが終了したペアもちらほら。

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春の乱高下

2017/4/19

春らしいと言えば聞こえが良いが、さながらジェットコースターのような気温の乱高下には困ったもんである。

昨日の高崎は30℃超えの夏日で汗をかくほどであったが、今日の赤城高原は終日強風が吹き荒れ、気温も10℃前後まで下がったため、フリースの上着を羽織る始末であった。

隣の赤城村界隈ではヤエベニシダレが満開

うちのコブシがようやく開いた

近所のHさんからカモシカがいると連絡が入り、急遽カメラ抱えて近くの現場へ向かったが、すでに姿を消した後であった。

現場を天狗三号で俯瞰すると、鏡面張りできれいに仕上げてあるマルチ..誰の畑か知らないが蒟蒻畑だね..に点々と足跡が..

20150624

里山の田んぼの畦にうごめくケモノ。向こうを向いていたので最初は何が置いてあるのかわからなかったが、横を向いてようやくカモシカと判明。シロツメクサのお花畑で何をしていたのか知らないが、日中真っ昼間にこれだけオープンな空間をうろついているのも珍しい。

20150624b

田んぼの側溝脇にもケモノの痕跡が。恐らくイタチがオタマジャクシかカエルを食べに来ているのだろう。イタチ意外にも、この季節はアナグマもよく姿を見せる。

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これは林道脇で不意に遭遇したカモシカを撮影した映像サンプルだが、個人的なP900の使用用途はまさにこういったシチュエーションである。機材を準備している間もない状況では、とっさに撮影体制に入れるコンパクトでハンドヘルドな機材は非常に有効だ。

さらに言えば、撮影対象は大型の野生動物であり、相手がその気になればすぐに向かって来られる距離にあるため、次の動きを常に警戒して撮影する必要がある。こんなシチュエーションで大砲のようなレンズを三脚に据えて撮影していては、不意の状況変化に対応できない可能性がある。

もちろん、状況を見極め、大砲レンズを準備する余裕があればそちらを使うのは言うまでもないが、まあこんな局面でスチルも動画も手持ちで取り敢えず狙えるというのは、良い時代になったものである。

山親爺

2015/6/4

林道脇に広がる斜面のヤブから、ひょっこりとカモシカが顔をのぞかせてややニアミス状態に。シュッシュッとこちらを威嚇するように睨んできたが、特に向かってくるような雰囲気はなかったので、カメラを構えてレンズをズームさせたところで..遅せぇぞP900!..一旦ヤブに引っ込んで見失う。

少し待ってからカモシカが顔を出した付近をのぞき込むと、ガサガサと斜面の上の方に移動するのが判った。こちらを気にしている様子はあったものの、その後は概ね逃げるでもなく威嚇してくるでもなかったので、しばらくのんびりと撮影相手になってもらった。

20150604

カモシカの冬毛は地域によっては差はあるが、夏毛になると一様に顔が黒くなり、特に牡の成獣は迫力のある面構えになる。北海道で山親爺と言えばヒグマを指すが、こちらでは大きなカモシカの牡を山親爺と呼ぶ。まさにそんなイメージにピッタリである。

余談だが、体毛といえば西の方にはこんな色の個体もいるようで..

■オレンジカモシカ、5歳で初産
http://eaglet-office.co.jp/ibuki-letter/796

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20140302

最初に姿を現した時にぐぅっと低く唸るように声を発したが、その後は何を言うでもなくダンマリ。距離は10mほどだが、お互い雪の山を挟んでいるので、近づくことも寄ってくることもない。

山親爺とも称される立派な体躯は雄の成獣だろうか。その毛足の長い美しい冬毛が、雪レフの反射で1本1本数えられるほどはっきり見る。心なしか獣臭も漂ってくる。

お昼ごろに天狗様が巣材を掴んで営巣谷へ入っていってから、その後は時折カラ類が木々を渡っていくくらいで静かそのものだったので、突然の訪問者は歓迎といったところだが、一体何を考えているのか聞いてみたいほど、その動きは緩慢でのんびりしたものだ。

30分ほど滞在していただろうか。最後に再び何か言ったようにも聞こえたが、谷を渡る風にかき消されてよく聞き取れなかった。そうこうして振り向いた時には、もう付近には姿がなかった。

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注意

2013/10/18

薄暗い林内から狭いながらも視野を見つけ、スコープを覗いて様子を確認。デジスコで写真を数枚撮って一応目的は完了。ふと気づくと体中に大量に付着する黒い物体あり。

そう、黒山の人集りならぬ蝿集り。気温が下がったため、動物など体温の高いものにハエはよく集りたがるのだが、それにしてもすごい数だ。これはもしやと周辺を探すこと10分。15mほど離れた杉林の林床に何やら生きものの骸を発見。

骨だけならブログネタなのだが、まだ肉片がこびり付いた生々しいものであったため、アップには少々はばかる感じ。気温が低いので臭気はさほどでもないが、ハエの発生源はこれである断定。現場が現場なだけに直接の死因は不明だが、モノはまさしくカモシカ、それも幼獣だ。

付いて回るハエを払いつつ観察するも、明らかに何者かに食われているのは明白。それも割りとすぐ最近と見た。そしてこんな日に限って、うっかり唐辛子スプレーを車に忘れてきてしまった自分に気づく。林道途中の藪に走って逃げ込むのを目撃した、黒い体毛のアレかと思うと厄介なので、わざと大きな声を出しつつ、そそくさとその場を立ち去った。

20131018

注意?え、俺っすか?いやいや..

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山道を歩いていると、視野の隅に大きな影が動くのが見えた。

休憩がてら道脇に装備一式降ろし、ホルスターから望遠レンズ付きのカメラを取り出す。

山道は尾根筋に付いているため、覗き降ろすように谷側の斜面にゆっくり顔を出すと、大型のけものが尻をこちらに向けて佇んでいるのが見えた。とっくにこちらには気付いているはずだが、我関せずとばかり、下を向いて食事に夢中である。

登坂で荒くなった息を静めて、最小限の足音で背後からゆっくり忍び寄る。するとおもむろに顔を上げてこちらを睨む。同時にこちらも動きを止める。

そんな達磨さんが転んだを数回繰り返し、10mほどに近づいたところで倒木に腰を下ろす。今度はあっちも顔を降ろさず身じろぎもしない。

そっとカメラを構え、数枚シャッターを切る。構図を変えようと縦位置に構え直す動作で、ようやく静々と歩き出した。

5mほど歩き出してから、それまでののんびりとした動きがウソのようにダッシュで藪をかき分け、隣接する杉林へと消えていった..

フィールドでよく出会うけものの筆頭は、サルとこのカモシカだ。蹄系ではシカもそれなりに見掛けはするが、冬季の積雪の関係でやはりカモシカが多い。

ここも一ヶ月もしないうちに辺り一面白く覆われ、厳冬期には2mの積雪となる。

先日初雪となった我が家の駄犬でさえ衣替えを済ませているが、今日出会ったこの山親爺も、立派なその体躯にすでに冬毛をまとって準備万端のようだ。

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