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20150624

里山の田んぼの畦にうごめくケモノ。向こうを向いていたので最初は何が置いてあるのかわからなかったが、横を向いてようやくカモシカと判明。シロツメクサのお花畑で何をしていたのか知らないが、日中真っ昼間にこれだけオープンな空間をうろついているのも珍しい。

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田んぼの側溝脇にもケモノの痕跡が。恐らくイタチがオタマジャクシかカエルを食べに来ているのだろう。イタチ意外にも、この季節はアナグマもよく姿を見せる。

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これは林道脇で不意に遭遇したカモシカを撮影した映像サンプルだが、個人的なP900の使用用途はまさにこういったシチュエーションである。機材を準備している間もない状況では、とっさに撮影体制に入れるコンパクトでハンドヘルドな機材は非常に有効だ。

さらに言えば、撮影対象は大型の野生動物であり、相手がその気になればすぐに向かって来られる距離にあるため、次の動きを常に警戒して撮影する必要がある。こんなシチュエーションで大砲のようなレンズを三脚に据えて撮影していては、不意の状況変化に対応できない可能性がある。

もちろん、状況を見極め、大砲レンズを準備する余裕があればそちらを使うのは言うまでもないが、まあこんな局面でスチルも動画も手持ちで取り敢えず狙えるというのは、良い時代になったものである。

山親爺

2015/6/4

林道脇に広がる斜面のヤブから、ひょっこりとカモシカが顔をのぞかせてややニアミス状態に。シュッシュッとこちらを威嚇するように睨んできたが、特に向かってくるような雰囲気はなかったので、カメラを構えてレンズをズームさせたところで..遅せぇぞP900!..一旦ヤブに引っ込んで見失う。

少し待ってからカモシカが顔を出した付近をのぞき込むと、ガサガサと斜面の上の方に移動するのが判った。こちらを気にしている様子はあったものの、その後は概ね逃げるでもなく威嚇してくるでもなかったので、しばらくのんびりと撮影相手になってもらった。

20150604

カモシカの冬毛は地域によっては差はあるが、夏毛になると一様に顔が黒くなり、特に牡の成獣は迫力のある面構えになる。北海道で山親爺と言えばヒグマを指すが、こちらでは大きなカモシカの牡を山親爺と呼ぶ。まさにそんなイメージにピッタリである。

余談だが、体毛といえば西の方にはこんな色の個体もいるようで..

■オレンジカモシカ、5歳で初産
http://eaglet-office.co.jp/ibuki-letter/796

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20140302

最初に姿を現した時にぐぅっと低く唸るように声を発したが、その後は何を言うでもなくダンマリ。距離は10mほどだが、お互い雪の山を挟んでいるので、近づくことも寄ってくることもない。

山親爺とも称される立派な体躯は雄の成獣だろうか。その毛足の長い美しい冬毛が、雪レフの反射で1本1本数えられるほどはっきり見る。心なしか獣臭も漂ってくる。

お昼ごろに天狗様が巣材を掴んで営巣谷へ入っていってから、その後は時折カラ類が木々を渡っていくくらいで静かそのものだったので、突然の訪問者は歓迎といったところだが、一体何を考えているのか聞いてみたいほど、その動きは緩慢でのんびりしたものだ。

30分ほど滞在していただろうか。最後に再び何か言ったようにも聞こえたが、谷を渡る風にかき消されてよく聞き取れなかった。そうこうして振り向いた時には、もう付近には姿がなかった。

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注意

2013/10/18

薄暗い林内から狭いながらも視野を見つけ、スコープを覗いて様子を確認。デジスコで写真を数枚撮って一応目的は完了。ふと気づくと体中に大量に付着する黒い物体あり。

そう、黒山の人集りならぬ蝿集り。気温が下がったため、動物など体温の高いものにハエはよく集りたがるのだが、それにしてもすごい数だ。これはもしやと周辺を探すこと10分。15mほど離れた杉林の林床に何やら生きものの骸を発見。

骨だけならブログネタなのだが、まだ肉片がこびり付いた生々しいものであったため、アップには少々はばかる感じ。気温が低いので臭気はさほどでもないが、ハエの発生源はこれである断定。現場が現場なだけに直接の死因は不明だが、モノはまさしくカモシカ、それも幼獣だ。

付いて回るハエを払いつつ観察するも、明らかに何者かに食われているのは明白。それも割りとすぐ最近と見た。そしてこんな日に限って、うっかり唐辛子スプレーを車に忘れてきてしまった自分に気づく。林道途中の藪に走って逃げ込むのを目撃した、黒い体毛のアレかと思うと厄介なので、わざと大きな声を出しつつ、そそくさとその場を立ち去った。

20131018

注意?え、俺っすか?いやいや..

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山道を歩いていると、視野の隅に大きな影が動くのが見えた。

休憩がてら道脇に装備一式降ろし、ホルスターから望遠レンズ付きのカメラを取り出す。

山道は尾根筋に付いているため、覗き降ろすように谷側の斜面にゆっくり顔を出すと、大型のけものが尻をこちらに向けて佇んでいるのが見えた。とっくにこちらには気付いているはずだが、我関せずとばかり、下を向いて食事に夢中である。

登坂で荒くなった息を静めて、最小限の足音で背後からゆっくり忍び寄る。するとおもむろに顔を上げてこちらを睨む。同時にこちらも動きを止める。

そんな達磨さんが転んだを数回繰り返し、10mほどに近づいたところで倒木に腰を下ろす。今度はあっちも顔を降ろさず身じろぎもしない。

そっとカメラを構え、数枚シャッターを切る。構図を変えようと縦位置に構え直す動作で、ようやく静々と歩き出した。

5mほど歩き出してから、それまでののんびりとした動きがウソのようにダッシュで藪をかき分け、隣接する杉林へと消えていった..

フィールドでよく出会うけものの筆頭は、サルとこのカモシカだ。蹄系ではシカもそれなりに見掛けはするが、冬季の積雪の関係でやはりカモシカが多い。

ここも一ヶ月もしないうちに辺り一面白く覆われ、厳冬期には2mの積雪となる。

先日初雪となった我が家の駄犬でさえ衣替えを済ませているが、今日出会ったこの山親爺も、立派なその体躯にすでに冬毛をまとって準備万端のようだ。

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