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掃除屋

2016/4/25

トビやカモメは、カラス同様に自然界のスカベンジャー(掃除屋)の地位を築いている。アフリカのサバンナにおけるハイエナ..実はそこまで掃除屋ではないというのが専門家の認識だが、ここではあくまでイメージとして..やハゲワシと同じポジションと言えば判りやすいだろうか。

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トビは山の中でも普通に見かける猛禽類の仲間だが、海辺や河川湖沼には特に多い。それだけ水辺には餌となる食べ物が多いわけで、動物の死骸や人の生活圏から出されるゴミを隙あらば狙っている。

死骸やゴミを漁ると聞くとあまり耳障りは良くないだろうが、こういった役割の生きものがいるおかげで、我々は普段から生きものの死骸に接することなく生活できるのである。

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もしスカベンジャーたるトビやカモメ、カラスがその役割を放棄したなら、我々は日夜ロードキルされた野良猫やタヌキ、浜や川岸に打ち上がった魚の腐乱死体の臭いに悩まされることこと請け合いだ。

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青い鳥

2016/4/24

海が近いということで、これまた海無し上州ではお目にかかれない種類の生きものが見られたりする。

イソヒヨドリもその一種で、国内では海岸線の磯など岩場を中心に生息する。姿が似ているという理由でヒヨドリと名に付くものの、分類上はツグミの仲間..単独でイソヒヨドリ属を構成する..である。

また、世界的には3000m級の高山帯に生息する種類であって、何故か日本産は標高の低い海岸線に分布している変わり種なのである。

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青い鳥が幸せを運ぶか否かは、見る人の日頃の行いによるだろうか。ただ、九州で地震の被害に遭われた方々には、まんべんなく幸せを運んで欲しいものである。

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海無し県に住む上州人にとって、海は非日常の景色。

広大で果てしなく、生命あふれる水瓶であり、命生れ出づる源でもある、畏れるべき巨大な水たまりだ。

人は海へ漕ぎ出し、海を渡り、陸へ帰り、時に海へ還る。

水平線を知らない上州人にとって、海は非日常の世界。

カテゴリ:独り言

一目散

2016/4/22

何やらお急ぎだったようで、ダダッと小走りにキジのおとつっぁんが休耕田を駆け抜けて行く。一目散という言葉があるが、まさにそんな感じ。

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このまま100m程を一気走りの後、谷戸の反対側の畦に駆け上がって、お決まりのようにケーン、ケーンとドラミングを披露。見ているこちらもオッサンなもんで、息切れとかしないものかと感心することしきりだ。

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ご近所ノスリ

2016/4/21

不意に仕事場の窓の外を大きな影が横切った。

慌てて窓辺に常備してある双眼鏡で追いかけると、カラスに追われながら逃げるノスリであった。おそらく近所の雑木林で繁殖中のペアのどちらかだろう。

時々家の前の電柱に留まっていることもあり、馴染みといえば馴染みの個体である。先日もオオタカの営巣確認に行った帰りに近くに寄ってみたが、結構な勢いで鳴いて威嚇されてしまったので、こちらも繁殖は順調のようである。

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100mほど離れた畑を挟んだ枯れ杉に留まって、しばらくハシボソガラスにまとわりつかれていたが、カラスが飽きて?去った後、窓辺に望遠レンズを付き出してしばらく様子を見ていると、クルッと首を横に向けた。

一見すると左の方を見ているように見えるが、鳥が横を向いている時は、案外こちらを気にしていることが多い。

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小さな春

2016/4/20

県北のフィールドでは春が足早に通りすぎようとしているが、足元にはまだまだ小さい春を見つけることができる。

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ホトケノザとオオイヌノフグリは里山の小さな春。暖かい平野部なら早ければ2月には咲くが、北関東の山間部では今が盛りだ。

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気の利いた農家だと畑の畦に水仙など植えている。スイセンは畑に彩る黄色い春だ。

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雑木林や防風林などの林縁では、ダンコウバイに続いてキブシが小さな黄色い花を付ける。小さくひっそりと花をつけるので、足の早い登山客など気が付かず見過ごしてしまうだろう。

県南のフィールドに出掛ける道すがら、朝一で妙義山さくらの里へ寄ってみた。

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ここの桜も本来は4月下旬が見頃なのだが、県北同様に10日近く早くに満開を迎え、ソメイヨシノなどはすでに花を散らしていた。それでも、45種類、5千本の桜が標高差をもって植えられているため、他よりも長い期間桜が楽しめる。とは言え今年はGWではさすがに遅いだろうけどね。

天狗様を観察するのにはお昼から午後の時間帯が確率高いが、この季節は春霞の影響をモロに受けるため、写真でも動画でも撮影には朝一から10時ぐらいまでが適している。

太陽の輻射熱によって暖められた空気が上昇気流となって、地上の塵や埃を大気中に舞い上げるのがヘイズであり、いわゆる春霞である。逆に言えば、撮影に不適なヘイズの原因である上昇気流も、天狗様など大型猛禽類にとっては省エネ飛行をするために必要な気象現象となるのである。

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妙義山を東側から望む。いわゆる表妙義と呼ばれ、上信越道などから眺める姿もこれである。中腹まで新緑に覆われているのが判るだろうか。

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20160418

人は一人では生きられないし、決して一人ではない。思いを共有できるなら、皆で協力しあってこの難局を乗り切ろう。寄り添う気持ちを強く持ち、諦めることなく未来を見据えよう。

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苗代桜

2016/4/17

沼田発地のヒガンザクラは樹高、枝張りともに20m近く、樹齢500年を越えていると言われている。例年なら4月下旬近い田起こしの時期に花を咲かせるので、苗代桜とも呼ばれている。

今年は桜が早いのは周知の事実。先週、沼田公園の御殿桜で失敗しているので、少し早めにと足を延ばしてみれば、県指定の天然記念物でもある苗代桜は見事に満開の様相。いつもよりは10日は早いだろうか、危うく花期を逃すところであった。

通常、この手の景勝地は週末や休日に撮影に来ることはないのだが、この時期だけは仕方なし。開花時期もあるが何より春は天候との戦いなので、風なしのこのタイミングを逃す訳にはいかない。

観光客がやって来る前にと8時には現着したのだが、撮影中にどやどやとカメラ爺婆がやって来て、まあいつものように賑やか、いやハッキリ言ってうるさい事この上なかった(苦笑)。やはり休日に無事に動画撮影が完遂できるほど甘くはなかったね。

昔は肩乗せ式のビデオカメラ然とした機材を構え、さらに「撮影中だ近づくんじゃねぇよ」オーラを出していたのだが、今や動画撮影機材は一眼ミラーレスカメラで小ぢんまりしてしまって、撮影していてもレンズの前を平気で横切ったり、スチルと勘違いして延々と話しかけてくるのには困ったもんである。

おい爺さん、何ちゃらコンテストに入賞した大事な写真は仕舞っとけ。あー、自慢のD4sが凄いのは判ったからタム◯ンの高倍率ズームを何とかせいや。そこのオバサン、ホットシューに載ったガンマイクが目にはいらんかい、頼むからマイクの前で氷川きよしの話はやめてくれ。あ、オッサン、鼻をかむならもっと遠くでお願い。おいおいボーズ、俺のカメラバッグの中に飲みかけのペットボトルを仕舞うのはよせやい..って、わずか40分の間にいやはや疲れたのなんのって(苦笑)。

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最後のは同じく発地にある天照寺のシダレザクラ。こちらは苗代桜ほどは人気がないので、まあまあ静かで助かった。何より通りがかった近くのおバアにリンゴひと山貰ったしね(嬉)。

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2・3日前から庭のソメイヨシノが咲き出して、昨日満開となった。今週に入ってまずコブシが咲き、スモモは今日現在では五分咲き程度である。

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これで、標高700mの赤城高原にある我が家にも、遅まきながら..でも例年より一週間は早いけど..春がやって来たことになる。

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