白鷺いと珍し
北関東のそれも北部ともなれば、アオサギは普通種..水不足で話題の矢木沢ダムの水際にさえいる..なれど、シラサギの仲間はほとんど見かけない。それが水田や河川、湿地帯の無い我が赤城高原では尚更の話である。
しかし、南関東の水田地帯まで下ってくると、さすがにシラサギの仲間はよく見掛ける。その昔、平野部に住んでいた頃は珍しくもなかったコサギやチュウサギだが、ここ10年久しくマジマジ見ていないため、目の前をフワフワ飛んでいる..サギの仲間は総じてそういう表現がピッタリな飛び方をする..と、ついつい目で追ってしまう。
昔はダイサギが田んぼに突っ立っているだけで、ツルがいるなどと騒がれた時代もあった。さすがに情報で溢れかえるこの時代、サギとツルを間違える人も見掛けなくなったが、鮮やかな初夏の緑に佇む姿はどこから見てもよく目立つ。
アオサギは確実に個体数を増やしている種だが、コサギやアマサギなどは逆に減っていると言われている。悪食で何でも食べるのはどちらも似たような食性なのに、何故シラサギの仲間だけが減っているのかは謎である。何れ白いサギは珍しいなどと言われる日も案外近いかもしれない。