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神々の山陵

2022/7/12

先週末より上映している映画「神々の山嶺」は、夢枕獏の長編小説を原作とし谷口ジロー(故人)の作画をもとにしたアニメーションだ。

2016年に岡田准一と阿部寛で実写版が制作されているが、今作は日本ではなく仏制アニメーションという点が意外である。

原作通り時代背景的に我々の世代にはどこか懐かしい雰囲気の情景が描かれているが、アニメーション自体も今どきの、例えば新海誠あたりの作画を観てしまうと古さを感じてしまうものの、それもあって郷愁の雰囲気を受けるのかもしれない。

仏制とは言っても作画が谷口ジローなので、E電や新橋駅前、カセット式の初代ウォークマンにテレカの公衆電話の列など見事なまでに当時のバブル期の東京が描かれていた。ただ一点、セミが鳴き交わす季節に広大な麦畑の中を子供時代の主人公が歩くシーンがあるが、それはいかにもおフランスって感じで、日本の田舎の風景なら青田に稲が揺れてないとね。

未だに欧米人の視点では黄金のジパングを想像するのかと思いつつ、大陸の中華の景色を描かれなかっただけでも良しとせねばなるまいか。

登場する山道具なども時代考証がなされているようで、最近のものではなく当時の意匠で描かれている。主人公が山岳カメラマンなのでカメラも登場するが、ニコンF4と思われる意匠でちゃんとフィルムも描かれていたな。

ちなみに実写版ではキヤノン New F-1が使われていて、あの時は1980年代と勘違いしていた..というか羽生という登山家の全盛期設定が80年初期だった..が、主人公の時代は1990年代初期の話なのでF4で問題はないね。

上映は県内はMOVIX伊勢崎だけだったので、久しぶりにMOVIXへ行ったが、本作の客層がいかにもって感じの山屋風情のおっさんばっかりだったのが特に印象的w

FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / Classic Nega. / 撮影5月

山に神々が住むという想像は、おいそれと人が近づけないということと、より天に近いからということなんだろう。信仰の修験の地という見立ては日本では珍しいことではない。

そう言えば、文字通り山のドキュメンタリー映画である「アルピニスト」も観たいのだが、都内へ足を延ばさないと上映していないのが残念である。何れこちらWOWOWかNetflix待ちだな。

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auは昨日の朝の時点でほぼ回復したという発表をしていたが、少なくてもうちのau回線はその時点では使えなかったな。まあ「ほぼ」って言ってたんで、そのほぼから田舎もんが漏れていたんだろうって認識でよろし?

その通信障害に関連して、登山者が山で遭難して救助要請できなかったみたいなニュースをみたが、マスゴミがここぞとばかりにミスをした企業を叩くいつもの姿勢には呆れる。

そもそも地図も読めないようなやつが山に行くなよって視点が必要なのであって、あたかもauの回線障害が問題だって論点が最初から間違っている。場所によっては電話が通じている事自体がレアケースなのだから、遭難はあくまで当該の個人的な問題だろう。

マスゴミ諸君、選挙期間中なんだからもっと報道すべきニュースがあるだろう。日和ってんじゃねーよ!

Google Pixel 5 / 上越国境の稜線部

奥山では基本的に携帯の電波は届かない。見通しの良い稜線部だと里の電波が拾える可能性はあるが、人里離れた谷筋では無理ゲーだ。

ただ、スマホにGPSの地図アプリを入れて、あらかじめ当該エリアの地図データをダウンロードしておけば、回線が通じていようがいまいが自分の位置をトラッキングすることができる。

本来は読図する知識と技量があったほうが良いが、ITを利用すればおのれの無能さをカバーすることは可能だ。もちろんITに弱いとか何とか逃げ口上するような情弱な年寄りなど論外だけどね。

山に登ること自体が自身の生存に対する修練のようなものなので、そこに日常生活の利便性を求めるほうが間違っている。道に迷おうが転んで怪我をしようが、遭難はあくまで個人的な問題として捉えるべきだ。

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下界の暑さを逃れ標高2500mの世界へ。ガスが漂う荒涼とした景色はさながら火星のよう。行ったことないけどw

iPhone 13 mini

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO

折しもこの日は伊勢崎が6月としては異例の40℃超えで話題になっていたが、山頂付近は風が強かったせいで寒いのなんの。

フリースジャケットにレインウエアにと持っていた衣類総出で何とかしのいだが、日本列島は南北に長いこと以上に標高差による寒暖差のマジックがスゴイなとまじまじ感じた次第。

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残雪期の山並みの美しさは良い。山頂で昼飯食いながら眺める様々な雪形に彩られた山稜は見飽きることがない。

見下ろす眼下の岸壁の前をイワツバメが乱舞し、すぐ目の前ではイワヒバリが恋の歌を奏で、頭上ではアマツバメが風切り音と共に飛び交ってゆく。

こういうシチュエーションは何にも代えがたいね。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm F4.0-5.6 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

マイクロフォーサーズのメリットの一つに被写界深度の深さが挙げられる。

何かというと35mm版と比べてボケないだの何だのと言われるが、被写界深度の深さはその逆の話で、F8辺りで十分に遠景までピンが深くなるので、回折の影響を受けないで済む。

何より三脚に乗せて絞り込まずとも、目の前の岩場から遠く連なる山並みまで隅々までピンが来る。もっとも、OM-1なら優秀な手ブレ補正のおかげで三脚を持っていく必要すらないけどね。

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残雪谷川

2022/6/3

仕事場から眺めていてわかってはいたが、予想通り今年の上越国境は残雪が多い。所用でオキトマに登ってきたが、熊穴の避難小屋までの天神尾根沿いの谷筋は雪上のトラバースだらけだった。

山頂直下の残雪は下から見上げる限り例年より多く見えているが、登山道上は50mもないので軽アイゼンでも何とかなる感じ。ただ、無策でここまで登ってきた観光客はここでUターンを余儀なくされる。

チェーンスパイクでもないよりはマシで登れないことはないが、雪が腐ってくる降りは恐怖だな。実際滑り落ちていた登山者が何人かいた。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
Google Pixel 5

GW頃までならスキーで滑り降りることも可能だったらしく、シュプールがシュカブラのように残っていたが、さすがにもうそんなツワモノはいなかった。

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裏山より

2022/5/14

GW後半は天候が良かったので、観光地じゃなければと裏山へ登ってきた。

裏山は言わずとも知れた赤城山だが、黒檜山や荒山だと日帰り登山客でごった返してアレなので、まったく人気のないうら寂れたマイナーコースを辿って大沼まで足を伸ばした。

実際、樹間から垣間見た黒檜山の展望地はそれこそ黒山の人だかりと言った感じだったな。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

裏山からは赤城高原を見下ろすその先に残雪を抱く上越国境が望める。

標高は1500mを超えているので新緑にはほど遠く、アカヤシオやムシカリもまだこれからと言ったところ。

223+1

2022/2/24

剛性感が高まって頑強さが増し増ししたGH6だが、ボディ底部にボス穴が開けられているところを見ると、リグに載せて使ってくれとメーカーが言っているのと同義だな。

ボス穴はフネに乗せることが前提のビオカムコーダーに多く見られるものなので、深読みせずとも意味合いとしてはそういうことになろう。

実際使っている知り合いに聞いたらLUMIXではS1Hにも付いているらしいので、GH6はGH5の後継機というより、S1Hのマイクロフォーサーズ版という見立ては間違ってない感じ。

それにアクセサリーにバッテリーグリップ..というかバッテリーパックだが..が用意されていないこともその辺の解釈を裏付けることになる。

リグに載せる限り、USB-CでPDに対応しているので外部給電で困ることはないだろう。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

ネコの日に続いて昨日は223で富士山の日だったそうで、とりあえず富士山の写真をアップしておこうか。って本来なら昨日アップすべき内容だが、すっかり失念していた..

写真は裏山の小沼越しに望む富士山。裏山も平成の大合併以降は1/3は前橋市だが、それ以前は富士見村だった。

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OM-1に続いてマイクロフォーサーズ陣営からパナのGH6の噂が流れてきたが、どうやら来週辺りに正式発表があるらしいので、噂ではなくホンモノの情報っぽい。

事前の噂通り5.7K/60Pやら4K/120Pが行け、ダイナミックブーストなる聞きなれない機能があるなど、GH5Sの後継機つまり完全に動画機にコンセプトを振ってきったようである。外観上も背面の液晶モニター側に空冷のファンらしきものが見て取れるので、S1HのGマウント版的なモデルなのだろう。

それにしても、まだ噂なれどボディ単体で740gもある点には驚きを禁じ得ない。よもや35mmフルサイズのR5より重いとはなんともいやはやである。

マウント部がネジの本数が2本増えている点から見ても、相当に剛性を高めつつ放熱効果の為に強制空冷のファン含めそういった部分に力を入れきたのがよく分かるのだが、それにしても小型軽量に利があるべきマイクロフォーサーズ機でそれはどうなのかと思ったり。

GH2以来歴代のGHシリーズは手に入れてきたが、ちょっと今回は見送る公算が高いかな。そこまで今は動画撮影に入れ込んでいないのもあるが、秋頃にG9PROの後継機が出るのではないか?という希望的観測があるのでね。

G9PROは一代限りというのは以前から言われてきたし、今のパナにそこまで体力があるか微妙なところだが、GH6をムービーカメラとしてここまで振り切ってきたことを考えると、スチル用のモデルが必要になるのではないかと思うわけである。

などと言いつつも、マイクロフォーサーズ愛から手を出す可能性もゼロではなかったり..w

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

昨日と同じ場所から撮影した谷川連峰。うちから眺めた時との決定的な違いは手前に三峰山が重なるかどうかということ。三峰でブラインドになっている名前の由来でもある谷川の谷地形がよく分かる。

今日は夜半から降雪模様だったが、30cm弱と予想より意外に積もったかな。そのせいで朝から餌台が賑やかである。

富士通と聞いて、「フジツウさんに首を切られたマーティ」を想像するwのもすでに世代間ギャップを感じるものだが、その富士通が66年の歴史を持つメインフレームから撤退するというニュースを目にして、感慨深いものを感じるのも似たようなものか。

マーティの件の詳細はバック・トゥ・ザ・フューチャー2で検索してもらうとして、富士通がIBMなど黒船を相手に国内のメインフレーム市場を引っ張っていたのは事実なわけで、そのしんがりがいよいよ完全撤退するという。

顧客の保守の関係で実際は2030年度末ということなのでまだ時間は少し残っているが、細々とその分野で生き延びてきた昭和のITエンジニアも終焉ということになろう。

その昭和のITエンジニアの端くれたる拙者も、今や掌に収まる高性能コンピュータと言っても過言でないスマホのアプリ開発などしているわけだが、オフィスの一角を埋め尽くす大型コンピュータの時代が過去のものとなる時代が、予想はできていたが実際に訪れようとしていることに、やはり多少の感慨を感じるということ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

写真はお馴染みの上越国境だが、ちょっと高いところから撮影しているので、いつもとはアングルが異なる。

それにしても三寒四温なので寒い日もまだあるとは思っていたが、今朝の寒気は特に強いな。2月も後半というのにまだ氷点下9℃まで下がるとは。

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冬山シーズンになると滑落など遭難事故が多発するが、近年の登山ブームでそれにさらに拍車がかかっているよう思う。

夏山と違って冬山はそれなりの経験者に指導を受けつつ場数を踏んでいくべきだが、仲良しグループが夏山の雰囲気そのままで突入して遭難するケースというのが増えているそうだ。

つい先日も高崎のモンベルショップで、「週末に谷川岳登るんですぅー♪」という若い男女三人組がクランポンを選ぶのに店員からアドバイスを受けていたが、店員の「最初は経験者のパーティに参加して..」というのを完全にスルーしていたのが印象的だった。

何しろその若者たちの最初のセリフが、「新コロナで行くところがなくて昨年から山を始めた」というものだったので、オジサンは思わず「マジか」と呟いてしまったぞ..

確かにどピーカンの谷川の天神尾根辺りだと冬山感はかなり軽減され、先行者がそこそこいればラッセルもなくある程度踏み固められたトレースを辿るだけなので、クランポン履いてさえいれば夏季より歩きやすい。

ただ、冬山の怖さは「荒天時」と「何かあった時」への対処方法に尽き、それに的確に対応できるかが問われるのである。山を舐めてはいけないぞ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

晴れた日に県西部の高い尾根筋に上がると北アルプスがよく見える。冬は雪を被った峰々の連なりが美しい。

若い頃、この眺めをバックに飛ぶ天狗様を狙って大砲担いで何度か登ってきているが、あれはやはり若く体力がある頃の話。

今や歳とってあんな真似事はしたくてもできないし、そもそもやりたいとはもはや思わないw

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