カテゴリ : ほ乳類

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春の嵐

2016/4/7

今日は朝から風雨強し。再び前日とは打って変わった空模様であるが、こう日替わりに目まぐるしく変わるのも、春とはいえ珍しい。

平野部の桜にとっては花散らしとなってしまったが、この冬の利根川水系の積雪量は例年のわずか40%代らしいので、農作業が始まり農業用水が大量に必要となるこれからの時期、少しでも山に雨が降ってくれないと困るというものだ。

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赤城高原の桜はまだつぼみだが、同じ村内でも、沼田と同じ標高だと桜..写真は早咲きの種?ソメイヨシノではない..もかなり咲く気満々である。

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昨日アップし忘れていたが、昨日の朝もキツネのネズミ待ちが見られた(笑)。

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再びズボッ!

2016/3/31

すっかり親ギツネの狩場と化した近所の牧草地。毎日というわけではないが、3割程度の確率で朝夕の張り込みが当たる。

こちらが草地内に乗り入れた車内にいるのは承知しているようで、怪しい奴と思いつつも害を及ぼすものではないと認識したのか、最近は割と近くでも逃げずにうろつくようになった。

実際の行動の多くは夜間だと思われるが、さすがにm4/3機での動画撮影は光が回らないと辛いので、できれば日の出後がありがたい。

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狩りの方法は至って単純。牧草地内をひたすらウロウロ..することで地面に振動を伝えてネズミが右往左往することを誘発するのだ..しつつ、ネズミの匂いを感じるとしばらく巣穴の前で待つ。

同じような待ち伏せ猟をする猛禽類のノスリやクマタカなどは数時間でも待つ時があるが、イヌの仲間であるキツネはせいぜい待っても15分程度が良いところだ。

少しでも巣穴の付近に動きがあれば、ジャンプ一閃、巣穴に鼻先を突っ込んでネズミを捕らえる。もちろん成功率100%ではないので、空振りしていることも多いが、ネズミの巣穴は近くにいくつもあるので、場所を変えて何回かチャレンジすることが多い。

ズボッ!

2016/3/18

法面越しに気付いた時にはすでに何かに飛び掛からんばかりの姿勢であった。

カメラを肩から外して構えるのと同時にジャンプ一閃、ズボッっと..音がしたかどうかは判らんがそんな雰囲気(笑)..枯れ草に鼻先を突っ込んで、ネズミをくわえて走り去って行った。

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今年もいつもの資材置き場で子育てしているので、朝夕の時間帯によくキツネを目撃する。

本州で昼の日中にけものを撮るのはなかなかハードル高いが、子育て中のキツネは日中でも獲物を探すので、巣穴さえ判ればそう難しくはない。

何とかこの年度末多忙期をしのげれば、しばらくは楽しませてくれそうだ。

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某国営放送はこともあろうに、生きもの系の看板番組であるワイルドライフでもやらかしてくれた。

今週はイギリス北部のスペイ川の話で、ストーリーはサケを中心としたものであった。スコットランドが舞台ということもあって、天狗様が出るのではないか期待していたところ、ユキウサギの場面で空からの捕食者として登場した。

が、確かにユキウサギのシーンの前後に繋いだ個体は若いイヌワシであったが、最後に飛び去るシーンでは思いっきりオジロワシの若鳥であった。オイオイそれはちゃうやんけとツッコミの後、さすがにこれは許せんとばかりに前橋放送局..何故前橋だ(笑)..に文句を言おうとしたが、そこは大人げないので止めておいた。

イギリスの話だったのでいつものようにBBC辺りから買ったのかと思ったが、エンドロールを見る限りBBCではなかった。天狗様本家のお膝元であるBBCでそんなミスはないだろうから、日本語訳の段階で間違えたか、そもそもメタデータが間違っていたか。何やってんだかねぇ..

20160308

今日は日中は暖かかった、いや、暑かったというべきか。この季節はまだ手放せないアンダーウエアも、今日はさすがに必要なかった。

朝のニュースで東京は朝霧に包まれていたが、それは利根沼田も同じ。赤城高原から下は雲海の底に沈んでいた。

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あの山越えて

2016/1/23
20160123

雪原と化した畑の上にキツネの足跡が残っていた。

キツネがこんな開けた農耕地に出てくる時は、大抵ハタネズミを探している時だ。キツネは嗅覚に優れているので、雪の下にトンネルを掘って移動しているハタネズミを探り当てるために、常にあちこち移動して歩いている。

ノウサギも雪が積もってその痕跡がよく目立つようになった。キツネ同様に夜になると餌を求めて農耕地に出てくる。普段は林縁部など積雪の少ない場所を選んで採餌しているが、風で飛ばされて雪の下から出ている残り物の農作物なども食べるため、時々畑の真ん中まで不用心に出てくることもある。

キツネはノウサギも狙っているが、ハンターとしていかに俊敏と言えど、オープンな場所にいるノウサギを捕らえることは至難の業である。ノウサギはカンジキのように足の指を開いて雪上を駆けることができるが、キツネは犬の仲間なのでどうしてもツボ足になってしまうのだ。

雪の上を駆けられるものと、雪をかき分け進もの。この違いはそのまま捕食される側とする側に当てはまり、言葉以上にその違いは大きい。他の生きものの命を奪って自分の糧にするというのは、やはりそう簡単ではないということだろう。

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20151018

周辺の山々はそれなりに紅葉が進んでおり、子持山も山頂から獅子岩のラインまでは色付いている..実際は見頃は過ぎているとは思うが..のが見て取れる。一昨日には隣家の庭先で冬鳥であるジョウビタキも初認しており、ゆっくりではあるが秋は静かに進行中である。

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ブナがいち早く色づき始め、カツラがその独特の甘い匂いを漂わせている我が家の庭に、真っ昼間から珍客が姿を見せた。

少し前から駄犬が低く静かに唸っているのが聞こえていたのだが、その鳴き方はいつもの人に対したものではなく、夜間に時々耳にするくぐもった声に近い。

家人が外に犬が来ているようだと言うのだが、どうもいつも見かける野良より一回りは小さい感じで、そっとカーテン越しに覗いてみると、そのシルエットからすぐにキツネであることが判った。しかもキツネはデッキの上に上がり込んで、カーテンと窓ガラス1枚のすぐ向こう側に寝そべっているではないか。

どうにかして写真の1枚も抑えたいのだが、如何せん窓のすぐ向こうに寝そべっているため、カーテンを開けることもままならず。しばらく様子を見ていると、唸る犬を横目にデッキを降りて、庭の畑を横切って向かいの家の防風林へと消えていった。

以前、庭の畑で懐中電灯に照らされたタヌキの兄弟を見掛けたり、冬にはノウサギやテンの足跡が玄関前を横切っていたり、側溝内に仕掛けたトラップカメラにアナグマが写ったりと、野生動物の話題には事欠かない我が家周辺だが、用心深いはずのキツネまで敷地の中に入り込んでいるとは思わなかった。

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巨羆

2015/10/11

一昨日、北海道の紋別で体重400kgのヒグマが駆除されたらしい。8月くらいから付近のトウモロコシ畑で食害があって、猟友会が見回っていたようだが、隠れていた畑を刈り込んで周囲を囲み、飛び出してきたところを駆除したとのことだ。

それにしても400kgはデカイ。冬ごもりに備えトウモロコシをたらふく食ったとはいえデカすぎる。有名な三毛別羆事件の個体が340kgだったのだから、その巨大さが判るというものだ。

エゾヒグマの平均体重は120〜250kg程度で、ヒグマの亜種の中では最も小型になるが、それでも本州に生息するツキノワグマに比べればかなり大きい。アラスカでは500kgぐらいありそうなのをゴロゴロ見掛けたが、それは知識として大きいことを知っていたので特に驚くことはなかった。

が、北海道のヒグマでその大きさはちょっと想定外である。知床あたりだとさすがにそこまでの個体は少ないようだが、内陸部だとまだまだ人知れず原野を闊歩している巨羆がいるのだろうか。

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実は動物園で飼育されている個体は結構デカイ。恐らく300kgオーバークラスがザラではないだろうか。ろくに運動もせず野生個体のように餌を探して歩き回ることがない、いわゆるメタボグマなのである。

飼育グマ同様、人も運動せずにPCの前に張り付いている..え、誰のことだって?..ようでは、何れ遠からずメタボ呼ばわりされてしまうのは必定。天高く馬肥ゆる秋を地で行かないよう、精進せねば..

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ヒメジョオンが咲き乱れる休耕地の脇を歩いていた際、突然すぐ近くで「キェー、キェー、ケッ、ケッ・・・」的な奇声が聞こえてきて少々驚く。声のする方を見ると、ヒメジョオンを激しく揺らしながら、何者かが何者かから逃げているように見え、その攻防戦は観客無視でしばらく続いた。

膝丈程度の草むらで視界があまり効かないので、中腰姿勢で目線を上げ下げして動き回る物体を追いかけていると、逃げているのはキジの雌だと判った。と、こちらが気付くのが早いかという刹那に、キジの背中に飛び掛かる小さなケモノを確認、キジはすぐに翼を広げてケモノを振り払うと、草むらから慌てて飛び出してきた。

その際、飛んで逃げること無く、走って農道に飛び出してきた時の仕草から、恐らく雛たちからケモノを遠ざけるための偽傷行動であったと判る。

当然、カメラを構えて次に出てくるであろうケモノに備えたが、草むらからは何も出てこなかった。さらに当のキジ雌でさえも「あら取り乱して失礼」と言ったか言わずか、乱れた羽を正すとそそくさと反対側の休耕地へと姿を消していった。

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先ほどまで争っていた草むら周辺をしばらく凝視していると、程なく絵に描いたようにピョコッとイタチが草本の隙間に顔を出した。ピリピリした雰囲気から、ジッと辺りをうかがっている様子が伝わってきたが、「チッ、逃がしたか」といった風情できびすを返すと、尺取り虫のような動作で林の方へ去っていった。

愛くるしい顔をしているが、食肉目であるイタチの仲間は皆凶暴極まりない連中ばかりで、小さくなるほどその凶暴性は増していく。自分よりもはるかに大きい獲物でも、動くものに反応して躊躇なく襲いかかるその性質は、まさに天性のハンターと言っていいだろう。

しかしこの顛末、間一髪キジ親子が難を逃れたと見るか、もしかしたらイタチも巣穴で子どもたちが腹を空かしていた可能性もあると見るか、その辺りは見る人によって異なるだろう。とにかく、肉食動物が腹を満たすということは、他の生きものの命を奪っての結果であるということで、そこには一切の憐憫の情はない。イタチが可愛いとかキジの親子が可哀想とか、そういった感情論は人間だけの世界観なのである。

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里山の田んぼの畦にうごめくケモノ。向こうを向いていたので最初は何が置いてあるのかわからなかったが、横を向いてようやくカモシカと判明。シロツメクサのお花畑で何をしていたのか知らないが、日中真っ昼間にこれだけオープンな空間をうろついているのも珍しい。

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田んぼの側溝脇にもケモノの痕跡が。恐らくイタチがオタマジャクシかカエルを食べに来ているのだろう。イタチ意外にも、この季節はアナグマもよく姿を見せる。

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冬季、降雪後に道路に塩化カルシウム(カルシウムの塩化物)が撒かれることがあるが、塩カルの場合は融雪が目的であり、凍結防止用に撒かれるのは塩化ナトリウム(いわゆる塩)である。両者ともほぼ似たような効き目ではあるが、塩化ナトリウムのほうが効果の持続性が高く、コスト面で有利なので、高速道路などで事前に散布されるのは塩化ナトリウムのほうである。

さすがに今の季節に融雪剤を撒くことはないのだが、雨中に高速道路を走行すると、冬の間に散布された塩化ナトリウムが流されずにまだ残っていることがあり、それが車体周りに付着するのである。

そんな理屈を知ってか知らずか、ヒョウモンの仲間..ウラギンヒョウモンかな?..が塩分を目当てに入れ替わり立ち代りやって来ては、盛んに車体の下部に近いところを舐めていた。

生きものにとって水分と同時に塩分補給は重要なので、この手の行為はヒョウモンに限らず、ほ乳類でも普通に見られる。以下の映像は廃屋の漬物桶に集まるニホンジカを捉えたもので、資料としてなかなか興味深い。

塩化ナトリウムより強力な塩カル..水に溶けると発熱して低温でも融雪効果が高い..が車体に付着すると腐食の元になるので、雪道を走行した後には必ず洗車、それも下回りを入念に洗浄するのがベターだ。

その昔、頻繁に北海道へ渡道を繰り返していた頃、洗車を怠りタイヤが外れなくなって苦労したことがあった。ホイールを止めていたボルトが錆びて回らくなってしまい、修理に結構高く付いたことがあったのだ。

と言うことで、今の季節であってもまだ車体に融雪剤の類が付着することをヒョウモンに教えてもらったので、早々に洗車場で下回りを洗浄しようと考えているところだ。