先日の林檎の新品種、いやAppleの新製品発表では事前の噂通りの品揃えとなった。恒例のiPhone系はともかく、Apple TVなど今回はちょっと気になる新製品もあって色々情報を集めているが、我々のような技術者からするとiOS9への対応が目下の最重要課題である。
そんな中で気になっているのはiPad Proだ。ただのデカイiPadといえばまったくその通りであり、仕事で使うならPCアプリケーションが使えるほぼ同サイズの12インチMacBookのほうが良いし、個人的にも同じコストを掛けるならMacBookのほうを買うだろう。
が、新たに用意された新機能が新製品でしか機能しないとなると、それを手に入れるしか検証の術がないのは確かだ。自分の趣味で使うなら値が下がった頃にでもという判断ができるが、実機テスト用となるとそう悠長なことも言っていられないからね。
そのiPad Proだが、12.9インチのスクリーンで初代iPadとほぼ同じ重さというのは驚き。それに4Kの映像を3ストリーム同時に再生できるパワー..後述するSurface 3よりも高い..も凄い。さすがにスクリーン解像度は4Kない(2732×2048)が、AppleのRetinaディスプレイの美しさは定評があるので、今後想定される出力デバイスとしての地位はかなり高いと見ており、iPadでモバイル中の用事が事足りる人にとっては魅力的な製品だとは思う。
巷での評価はMicrosoft Surface 3との比較になるようだが、それも必然の流れか。Appleも専用のキーボードやApple Pencilなる専用のペンを用意している辺り、市場をかなり意識しているのは確かだしね。ただ、先に拙者もMacBookと比較している通り、基本的にPCであるSurface 3とはそもそも使用用途でニーズが異なる。
しつこいようだがiPad Proはどんなになりがデカくとも、中身はiOS、つまりスマートデバイスなのである。誤解を恐れず極端な言い方をすれば、キャリアサービスでの通話できないだけの巨大なiPhoneなのだ。
対してSurface 3は、タッチスクリーン装備でキーボードレスな使用が可能であっても、中身はいわゆるWindowsであり基本はあくまでPCである。形やサイズ感が似ているからと比べたくなるのは判らないでもないが、両者でまったく同じことができるわけではないので、そこは注意が必要である。
ところでAppleでは、iPad Proはその名の通り業務用途を当初の市場としているようだが、先日満を持して日本に乗り込んできたVODの黒船、NetflixもApple TVに対応しているところを見ると、案内と前述した通り出力デバイスとして人気を博すかもしれない。映像の視聴はリビングでは4Kテレビ、ソファーやベッドでは大型タブレット、そんな時代の足音がちょっと前からしてきているのは確かだからね。
利根沼田地方はリンゴの産地である。が、さすがにこの時期は早生でもまだ収穫には早い。写真の品種は新世界だが、実際の収穫期は10月後半になる。