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朝から山間の渓谷内を行ったり来たりして忙しそうにしていたミサゴ。

目的の種ではないのでチラ見程度だけど、営巣木の位置は何となく判る動きだった。下から見上げでは見えない尾根筋の高い場所と思われる。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

午後には目の前を餌持ちで飛んできて、高度を上げて推定営巣ポイント付近で尾根陰でロスト。直後に一瞬だけ羽ばたきの影がチラッと見えたので、概ね位置は合ってそう。

ミサゴの多くは季節移動する漂鳥や冬鳥なので、SNSなどでは撮影しやすい冬しか情報が流れてこないが、繁殖期は奥山でも結構見掛ける。

もちろん営巣環境にそれなりの湖沼や水系が必要ではあるが。

カテゴリ:猛禽, |タグ:

白くてヒラヒラ飛んでいるので、視野の隅でもよく目に付くモンシロチョウ。名前の通り翅に紋付きのような黒い点が特徴で、白いチョウといえば本種であろう。

うちの近所だとスジグロシロチョウのほうをよく見掛けるけど、キャベツ畑など菜の花の近くではやはり本種が多い。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

キャベツ畑と書いたが産地で有名な嬬恋村辺りだと、畑周辺では思ったほどはモンシロチョウ含めチョウの仲間は見かけない。

理由は推して知るべしだが、日本人は虫食いの野菜を買わない傾向があるので、こればかりは農家を責めるのはお門違いである。

モンシロチョウが食べるほど安全であるという認識を持って欲しいとは、農村に住むものとして常日頃から感じていることである。

カテゴリ:小動物|タグ:

ちょっと前にOMDSから90mmマクロが発表された。マイクロフォーサーズなので35mm版換算で180mmとなるいわゆる望遠マクロであり、最大倍率は4倍まで拡大可能となる。

小生はそこまでマクロ撮影をすることはないので、さすがに17万をマクロレンズに払うことはないが、主なターゲットである虫屋や拡大精密写真など必要とする向きには歓迎される製品であろう。

以前、仕事で物撮りをしていたこともあるが、35mm版の50mmクラスのマクロレンズがあれば十分だったので、やはり専門性の高い分野向けと思われる。

ちなみに小生がマクロ的に撮るケースは、寄れる広角レンズで背景まで入れて接写する広角マクロか、超望遠レンズの近接による望遠マクロのどちらかである。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

写真はシオヤトンボの雌(1枚目)と雄(2枚目)。何れも35mm版換算1200mm相当の超望遠マクロで迫った。

昆虫は反射的に忌避行動を取るので、どこまで近づけるかは経験則が物を言う。かくいう小生は虫屋ではないので大抵すぐに逃げられるけど。

雌はすぐに飛ばれてしまったが、雄は接近を許してくれたのでOM-1のカメラ内深度合成で全身にピンが来るよう撮ることが出来た。

何より1200mm手持ち撮影のこの近接で手ブレしないのはさすがのOM-1である。

先週尾瀬ヶ原に足を延ばした際、木道脇にダイサギがいるのに気が付いた。まあ気づくも何もまだ冬枯れ状態の湿原に白い大きな鳥がいればそれは目立つに決まっている。

家人の「釧路湿原みたい」「サギがツルみたいにしているのはそれこそ詐欺w」の言葉で、このケースは要らぬ誤解が始まるのではないかといささか不安が頭をよぎる。

案の定、後からやって来たハイカーの一群が「もしかしてツル?」みたいな会話でスマホで撮影していたので、これはまずいと思い、わざと声を出して「こんなところサギが珍しい」と言ったところ、「なんだサギだって」みたいな落胆の流れに落ち着いて人垣は崩れた。

とまあその辺はどうでも良い話ではあるのだが、よくよく個体を眺めていてダイサギにしてはやや不自然さを覚えた。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / 燧ヶ岳をバックに

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / ヤマアカガエルを捕食
FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA / 傍らにミズバショウ

まず冬羽であること。いくら尾瀬ヶ原がまだ寒いからと言っても下界はすでに繁殖時期なので、このタイミングで冬羽というのは解せない。

それと脚の基部(脛)が黄色味を帯びていること。ダイサギなら観えている部分は黒いはずである。

ということで、帰ってから調べてみたところどうやら「亜種ダイサギ」と呼ばれるダイサギの亜種のようであった。

亜種ダイサギは国内では冬鳥扱いということなので、北へ帰る途中に眼下に見えた湿原で腹ごしらえでもといったところと想像。実際、木道上の喧騒をよそに湿原でヤマアカガエルを捕食していた。

以前に尾瀬沼にアオサギがいるのを観ているのでそれ自体は珍しい話ではないのだが、尾瀬ヶ原に白い大きな鳥というのは家人が言う通り確かに釧路湿原味があるな。

カテゴリ:景勝地, |タグ:, ,

メニーヒル

2023/6/2

雨の日に停車中の車から道脇の休耕地を眺めていたら、隣接する雑木林からワラワラとシカの群れが姿を現した。一群は若い牡のグループのようで、一部は袋角が生え始めていた。

何で休耕地を眺めていたのかと言えば、街中というわけではないが周辺には民家もあって、散歩中の人の姿もチラホラあるのにヌタ場と化していたからである。

人里と言えど関東平野末端もシカの通年生息地になりつつあるということか。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

若ジカたちが去った後に侵入路探しに行ったけど、あまりのメニーヒルwで即退散となった。

やはりこのエリアでは雨の日は長靴にヤマビルファイターを塗布してないと地獄を見ることになる。

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キジの雛は孵化してすぐに自力で歩き回り、餌も親から給餌されることはなく自力で確保できる。なので雌が雛たちを連れて歩いて見守ることをするが、その点で雄はナワバリの防衛行動以外は子育ては基本的に我関せずである。

この日も時折ケーンケーンと鳴いて自分のナワバリの監視に余念がなった。この子育て期間を過ぎると、こうしてオープンな場所に姿を表す機会も少なくなる。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

そう言えば、キジは日本の国鳥として知られているが、その理由の一つに「食って美味いから」というのがあるのを最近知った。

日本固有種というのも大きな理由らしいが、古くは古事記や日本書紀、昔話の桃太郎に登場するなど日本人に馴染みが深いというのもあるそう。

しかし食って上手いというのはついぞ知らなかったな。

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この時期の山野は鳥たちの巣立ち雛で賑やか。渓流沿いに立って眺めていると、キセキレイやハクセキレイ、カワガラスが終日雛に餌を運んで大忙しである。

巣立ったと言っても狭くなった巣から雛たちが出てきただけで、まだしばらくは親から餌を運んでもらわないとならない。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / キセキレイ

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S. / ハクセキレイ

巣立ち雛は親の後を追ってあちこち移動してしまうので、子が多い小鳥の親は上流に下流にとその姿を探してなかなか大変なことである。

カテゴリ:|タグ:,

蝶も塩分補給

2023/5/30

山野で汗をかくと蝶の仲間が寄ってくることがあるが、あれはミネラル求めて近づいてくるのである。

自然界でも山の斜面やそこから流れ出した湧き水、林道上の水たまりに集まることがあるが、動物の汗がもっとも手っ取り早いのかもしれない。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

カメラのシャッターボタン周りを舐めるのはキタテハ。この他にグリップ部や、フィールドスコープのフォーカスリングなども人気のスポットである。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

気がつくとよく車に止まっていたのはサトキマダラヒカゲ。こちらは恐らく車に付着している塩カルの残留物を求めてのことだろう。

光る田んぼ

2023/5/29

東関東のとある谷戸で田んぼの周辺を踏査。普段の生活圏も行動圏も基本的に山人間なので、水田が珍しいお上りさん状態となるのは例年この時期。

人口密集地なれどこういった谷戸地形が残された関東平野の東や南の端は、オオタカやサシバにとって重要な生息地とあらためて認識する。

iPhone 13 mini

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

田んぼは終日シュレーゲルアオガエルも鳴いているが、覗き込むとアマガエルのオタマジャクシでいっぱいだ。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

水田が珍しいので当然のように白鷺も珍しい。我が地元ではチュウサギの夏羽などまず目にすることはない超レアものである。

iPhone 13 mini

観察がメインなれど記録映像も必要なので、いつもの遠距離用コリメート重装備からGH6をコンバートし、スワロ65で拡大観察しつつ映像も記録。軽量セットなので谷戸内を担いで転戦できるのが良き。

観察用に使用しているスワロフスキーのSTS65HDはもう20年以上前の代物だが、ミラーレスカメラとつなぐことでデジタルフィールドスコープとして今でも十分に実用的である。

どんなに現時点で高性能なデジタルカメラでも2〜3年で陳腐化してしまうが、こういった観察用の光学機器は可能な限り良いものを手に入れておくことが永く使えて肝要である。

とは言え、昨今のスワロ製品..に限った話ではないが..は光学ならぬ高額機器になっているのも事実なので、それはそれで悩ましい問題ではあるが..

尾瀬は厳冬期を除き、映像記録の仕事などで残雪期から初冬まで何度も足を運んでいるので、近年はいわゆる混雑するオンシーズンは避けるようにして出かけている。

行ったことある人は分かると思うが、ミズバショウやニッコウキスゲのシーズンなど木道をハイカーが間断なく連なって歩いているため、落ち着いて景色を眺めることができない。

では平日にと出かけても、今度は尾瀬学校なるイベントとかち合うと、観光客が学生に変わるだけで状況はあまり変わらない上に、要らぬあいさつ攻めを受けて辟易させられる。せいぜい先頭の一人が挨拶すれば良いものを、全員がするもんだから煩わしいったらありゃしない。指導教員が前後に付いているが、そもそもその教員自体が挨拶しないのだから教育もなにもないぞ。

ということでそうなると初夏のミズバショウ前か、真夏の花期の終わりか、晩秋の草紅葉の後というのがうちの定番シーズンとなっている。

この日は平日ではあったが、週末の直前ということもあってお昼ごろにテン泊ハイカー組が結構出張ってきていた。それでもあの目もくらむような込み具合からしたら天国ではあるけどね。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

折しもこの前日に氷点下3℃という5月も下旬とは思えない寒さに見舞われたらしく、ちょうど顔をのぞかせ始めていたミズバショウの先遣隊は軒並み霜枯れてしまっていた。

この日も多くのハイカーがダウンを着込んで行動する冷え込みで、ヤマアカガエルこそ鳴いていたものの池塘の中はアカハライモリの姿も見られず閑散としていた。

鳥類はカッコウ、ホトトギス、ノビタキ、ホオアカ、オオジシギ、ヒバリなど夏の尾瀬定番は一通り確認。年々渡来数が減っているように思えるのが気がかりではあるが、高層湿原にカッコウの声が響き渡るのはいつ聞いても良い。

余談だが、2枚目の写真を見て水平が出ていない!とケチを付ける水平風景ジジィがいるが、尾瀬ヶ原は北東に向かって緩やかに傾斜しており、写真の左奥でヨッピ川と沼尻川が合流して只見川となるので、燧ヶ岳を背景にした場合は左下がりのように見えるのが正しい。

もし同じようなカットで水平が出ているようであれば、逆にそれがおかしいということになるのは知っておいて損はない尾瀬トリビアである。