portfolio

先日開幕したCanon EXPOで、噂の2億5,000万画素CMOSセンサーのコンセプトカメラ..と言えるような形をしていないが..が展示されていたらしい。

話によれば、一部海上を挟んだ20km先を撮影して、そこに書かれた文字が読めるというから驚きだ。遠距離を望遠レンズで撮影するので、そこは大気との戦いであることは避けようもないが、揺らぎや霞を除去する技術も同時に開発し、その組み合わせで実現したのだという。

さらに電子ズームとの併用でも十分な画素数を維持するため、拡大耐性にも優れているらしい。そりゃ2億も画素があれば後処理で何でもござれであろう。ちょっと前にそんなもん作っているヒマがあったらと揶揄したばかりだが、基礎技術の面で考えれば凄い技術なのは異論を挟む余地はない。

フィルム時代なら撮影時にほぼすべての作業が完了していることが当たり前であり、それを実現するのがプロフェッショナルな仕事であった。が、デジタル時代になって以降、記録された画像・映像は撮影後に後処理を加え、さらに完成度の高い結果に仕上げるのが当たり前になった。撮影時の敷居が下がった分、撮影後の仕事が増えたわけで、面倒といえば面倒なのだが、それが出来ると出来ないでは飯の種に差がつくのも事実だ。

すでに撮影後にピントの位置をずらす技術も存在する。先の膨大な画素数を難なくハンドリングできる時代も、数年先にはやって来るであろう。そうなるとカメラには高精細なレンズ1本だけがあれば済んでしまうわけで、いずれレンズ交換式のカメラなど過去の遺物になるのかもしれない。

20151105

大気の揺らぎの影響を受けないで撮れるのは早朝だ。たとえ厳冬期でも日中は地面が暖められヘイズが浮いてくるので、多少なりともその影響を受ける。特にこれからの季節は空気が済んでくるので、山など遠景を望遠レンズで撮影するのは朝が一番である。

カテゴリ:写真・カメラ

20151104

気温が低くても風があると霜は降りないが、今朝は無風であったため初霜となった。と同時に、家の周囲にツグミの声が響いており、こちらも今シーズンの初認である。初霜は例年よりやや遅い感じだが、ツグミは逆に少しお早いお着きかもしれない。

ジョウビタキはどちらかと言うと穏やかな時期にやって来るが、ツグミは冬型のやや荒れ気味の空模様とともに姿を見せる印象がある。風に乗ってやって来るのか、飛ばされて来るのか定かではないが、アトリやマヒワはすでに確認しているので、あとはシメが姿を見せれば概ね赤城高原の冬鳥は揃うことになる。

カテゴリ:季節感, |タグ:,

寒さ到来

2015/11/3

油断していたらアッという間に寒くなってしまった。ちょっと出掛けていたため写真はないのだが、一昨日の朝に関越トンネルを通過する際チラッと見えた谷川岳の稜線部は、初冠雪の時とは違って結構白くなっていたようだ。

何より家に戻ってみれば居間にはコタツが鎮座しており、否が応でも冬への気分が盛り上がるというものだ。

20151103

庭のブナはほとんど葉が落ちてしまった。冬芽を残しつつもこの葉も何れは土に還る時が来る。

カテゴリ:季節感

県北の山道もそろそろ店じまいの頃合いだ。雪が来れば軒並み林道は通行止めとなり、奥山の谷筋が見通せる高標高の尾根部への取り付きも不可能となる。

まだ今シーズン最後というタイミングでもないが、本格的に天狗様が繁殖活動に入る前に、あと何回足を運べるだろうか。

20151030

20151030b

20151030c

北部の山々はすでに落葉期に入っているため、葉が落ちて見通しの良い斜面では、双眼鏡でもシカの姿を確認できる。この辺りでもニホンジカはかなり数を増やしているのだが、彼らにとって積雪期は厳しい季節だ。

これから春までは標高の低いエリアへと移動し、長く辛い厳冬をやり過ごさなければならない。

カテゴリ:季節感

今年は山の実りは豊作である。マスゴミによるクマ騒動狂騒曲の静けさもさることながら、少しでも山に出掛けてみれば己の目ですぐに判ることだ。

山に食うものが多いとか少ないとか、野生に生きる生きものたちにとってみれば、そんなことはとうの昔から織り込み済みである。やれ環境の変化だ何だと人がいちいち騒ぐことではない。基本的に大きなお世話なのである。

過剰な生産活動の果てに人為的に改変された環境ならば人に責任もあろうが、自然の環境とは絶えず変化し続け、そこに棲まう生きものもそれに従い命をつないでいく、エコロジーとはまさにそういうこと指すのだ。

20151028

先週の大風で、最後まで枝に残っていたコナラのドングリたちもほとんどが落ちたようだ。

先週末辺りまでは道端に沢山転がっていたのだが、農家のトラックに踏み潰されたものを除けば、探して回らないと見つからないほど目につかなくなっていた。ネズミは無論のこと、シカもリスもカケスもクマも、一同総出でその胃に収めたことであろう。

話は変わるが、普段は殆ど使わないカメラの機能の一つにHDR(High Dynamic Range)がある。

通常、上の写真のケースなら、背景の子持山に露出を合わせると手間の路面は黒く潰れ、逆に手前のドングリに露出を合わせると背景の子持山は白く飛んでしまう。これは一回の露出で表現できる明暗の幅、つまりダイナミックレンジが狭いことに起因する。

古くから写真を嗜むものにすればそれは至極当然のことなのだが、HDRを使うとハイライトとシャドウを調整したカットを別々に記録して即合成してしまうことで、通常では表現できない明暗の幅を1枚のカットに収めることが可能となる。

実は人の目はすでにHDR機能が備わっているため、現場ではまさに写真の通りに見えているのだが、あらためてHDRで記録した写真を見ると、どこか人工的な作り物感が漂っているのが判る。

前提条件無しで見ればそんなものかということなのだろうが、やはり先入観があるがゆえに不自然さは否めない。

カテゴリ:季節感|タグ:

初冠雪

2015/10/26

上越国境の冠雪の様子を撮ろうと思っていたが、朝になっても肝心の稜線部が雲の中でなかなか姿を見せてくれなかった。

20151026

結局その様子が見られたのは午後になってからで、すでにその時点ではほとんど解けてしまっており、朝日岳の東向きの谷筋に少しその痕跡が見られる程度であった。肩ノ小屋の主人の話では、積雪は1〜3cm程度ということだったので、まあ仕方ないところか。

カテゴリ:季節感, |タグ:,

冬の足音

2015/10/25

突然の冬型の到来に、上越国境の山々が初冠雪したようだ。ようだというのは、終日雲の中でハッキリとその姿を見ることができず、チラッと雲間に冠雪した仙ノ倉山が見えただけである。ということで写真はまた明日。今日はようやく冬の足音が聞こえ出したという季節の便りのみ。

20151025

今日は久々にちょっと高いところへ。あまり広く写すとどこだか判ってしまう可能性があるので、チョロっと核心部の谷筋だけ。切り取った眼下に見える谷間が標高で1200m前後だが、紅葉はちょうど見頃と言っていい。結果だけ見ればなかなか楽しめた。

カテゴリ:季節感|タグ:

暖かいのぅ

2015/10/21

今年は秋が早いとか何とか巷では囁かれているが、県北部で言えばそこまでの印象はない。例年ならそろそろ初霜が降りても良い頃合いなのだが、日の出前でも寒いということが実感としてまだ無いのである。

20151021

昼間はまだ20℃近い日があってもいいのだが、早朝は薄着だと身震いする感じがないと、どうにも秋という雰囲気が出ないのだ。

カテゴリ:季節感|タグ:

20151018

周辺の山々はそれなりに紅葉が進んでおり、子持山も山頂から獅子岩のラインまでは色付いている..実際は見頃は過ぎているとは思うが..のが見て取れる。一昨日には隣家の庭先で冬鳥であるジョウビタキも初認しており、ゆっくりではあるが秋は静かに進行中である。

20151018b

ブナがいち早く色づき始め、カツラがその独特の甘い匂いを漂わせている我が家の庭に、真っ昼間から珍客が姿を見せた。

少し前から駄犬が低く静かに唸っているのが聞こえていたのだが、その鳴き方はいつもの人に対したものではなく、夜間に時々耳にするくぐもった声に近い。

家人が外に犬が来ているようだと言うのだが、どうもいつも見かける野良より一回りは小さい感じで、そっとカーテン越しに覗いてみると、そのシルエットからすぐにキツネであることが判った。しかもキツネはデッキの上に上がり込んで、カーテンと窓ガラス1枚のすぐ向こう側に寝そべっているではないか。

どうにかして写真の1枚も抑えたいのだが、如何せん窓のすぐ向こうに寝そべっているため、カーテンを開けることもままならず。しばらく様子を見ていると、唸る犬を横目にデッキを降りて、庭の畑を横切って向かいの家の防風林へと消えていった。

以前、庭の畑で懐中電灯に照らされたタヌキの兄弟を見掛けたり、冬にはノウサギやテンの足跡が玄関前を横切っていたり、側溝内に仕掛けたトラップカメラにアナグマが写ったりと、野生動物の話題には事欠かない我が家周辺だが、用心深いはずのキツネまで敷地の中に入り込んでいるとは思わなかった。

カテゴリ:ほ乳類, |タグ:,

巨羆

2015/10/11

一昨日、北海道の紋別で体重400kgのヒグマが駆除されたらしい。8月くらいから付近のトウモロコシ畑で食害があって、猟友会が見回っていたようだが、隠れていた畑を刈り込んで周囲を囲み、飛び出してきたところを駆除したとのことだ。

それにしても400kgはデカイ。冬ごもりに備えトウモロコシをたらふく食ったとはいえデカすぎる。有名な三毛別羆事件の個体が340kgだったのだから、その巨大さが判るというものだ。

エゾヒグマの平均体重は120〜250kg程度で、ヒグマの亜種の中では最も小型になるが、それでも本州に生息するツキノワグマに比べればかなり大きい。アラスカでは500kgぐらいありそうなのをゴロゴロ見掛けたが、それは知識として大きいことを知っていたので特に驚くことはなかった。

が、北海道のヒグマでその大きさはちょっと想定外である。知床あたりだとさすがにそこまでの個体は少ないようだが、内陸部だとまだまだ人知れず原野を闊歩している巨羆がいるのだろうか。

20151011

実は動物園で飼育されている個体は結構デカイ。恐らく300kgオーバークラスがザラではないだろうか。ろくに運動もせず野生個体のように餌を探して歩き回ることがない、いわゆるメタボグマなのである。

飼育グマ同様、人も運動せずにPCの前に張り付いている..え、誰のことだって?..ようでは、何れ遠からずメタボ呼ばわりされてしまうのは必定。天高く馬肥ゆる秋を地で行かないよう、精進せねば..

カテゴリ:ほ乳類, 鳥獣・環境問題|タグ: