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今日は昨日と打って変わって想定以上の暑さに閉口。ホットコーヒーや上着など、昨日の状況に合わせた装備がすべてアダになってしまったが(苦笑)、まあこの季節に寒いよりはマシか。しかし、体感とはいえ2日間の気温差が20℃近いっていうのはなかなか大変だね。湿度が低かったのがせめてもの救いだった。

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ここは環境的にオシドリが繁殖していても不思議ではないエリア。オシドリはカモの仲間だが、水辺に営巣するカルガモなどと異なり、森の中の樹洞で子育てを行うちょっと変わり種だ。ミズナラなどのドングリも好んで食べる辺りも、一般的な水鳥とはやや趣の異なるところがある。

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水辺に佇むキセキレイも絵的には涼しげだが、日中の渓流の石の上は結構暑いのではないかと老婆心。

それにしてもP900は便利なカメラだ。こういうブログネタの素材集めには最適で、巨大な白レンズや黒レンズを持ち歩くのがアホらしくなってくる。これ1台で撮影したワイルドライフの写真集とか出したら面白いのではないだろうか。動画も一応撮れるしねぇ..

想定外の寒さ

2015/5/21
20150521

今日は朝から想像以上に寒く、朝5時の時点で赤城高原では4℃しかなかった。しかも日中もそのまま気温があまり上がらず、5月も中旬だというのに薄手のフリースにゴアの上着、手袋まで装着を余儀なくされた。

日が差せばまだマシだったが、それでも山沿いは終日雲が多く、風も強かった。ま、天狗様には良い風だったけどね..

カテゴリ:季節感

関東地方の平年並みにホトトギスが15日、カッコウは先日19日に赤城高原にもやって来た。深夜早朝ところ構わずトッキョキョカキョク、カッコー、トッキョキョカキョク、カッコーなどと賑やかになってきて、今朝も寝室の窓際で盛大にカッコウに鳴かれ、当分は目覚まし要らずの生活になりそうだ。

近所の話ではないが、一昨日だったかアカショウビンの鳴き声も聞いているので、これで考えうる夏鳥すべてを今年も確認したことになる。

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夏鳥ではないキジバトは通年繁殖OKの変わり種、という記事を書いたのが昨年の今頃だが、さすがに赤城高原では冬季の繁殖は確認されていない。トケンに紛れてこちらも朝早くからデデッポーポーとよく鳴いているので、今年も家の周囲で子育てしないかと注意して見ている。

蒟蒻芋

2015/5/18

20150518

もう何だろうねこの形。畦に蒟蒻芋が置いてあるのかと思った(笑)。

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田起しも済んで、水路を開けて水を引いている田んぼで、ツバメたちが巣材となる泥を集めていた。

見ている間に数ペアが入れ替わり立ち替わりやって来ては、集めた泥を口にくわえて運んでいった。春の里山の景色だなぁと最初は呑気に眺めていたが、アレまてよ、関東南部のわりにちょっと遅いのではないか。

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ツバメは、関東だと概ね3月中旬過ぎに渡来してきて、遅くとも4月の上旬には巣作りを始めるはずだ。普通に考えても一ヶ月以上遅い。ツバメの子育ては早いもので30日少々、遅くても40日程度あれば巣立つので、何らかの理由で1回目を失敗したか、逆に2回目の巣作りに入っているのかもしれない。

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アオサギは終日田んぼの畦に常駐し、土の中から出てきたドジョウを捕食していた。ドジョウたちは春を待ちわび水に惹かれて土の中から出てきた..ドジョウは魚類だが皮膚呼吸ができるので土の中で越冬できる..のだが、アオサギたちもそれを首を長くして待っていたわけだ。あ、もともと長いか首は(笑)。

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ハシブトガラスも田んぼに隣接する大きなシイで子育て中。田んぼに降りては、アオサギの上前をはねるようにドジョウを捕まえて巣に運んでいた。

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同じくハクセキレイも子育て中。さすがにドジョウは口にあわないと見えて、起こされた土の中から水生昆虫の幼虫らしきものを探していた。

撮影仕事で渓流沿いの林道を行き来してのロケハン中、目線の高さで鳴いているオオルリを発見。そこそこ近くで逃げることなく鳴き続けていたので、望遠装備のGH4を引っ張りだしてきて4K撮影。

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オオルリは木の梢等でさえずることが多いので、なかなか目線では撮らせてくれない種類だが、連れ合いが見つかってない個体は上へ下へと場所を変えて鳴き続けるので、運が良ければ労せずこんなこともある。写真の個体も一度は高い梢に移動してしまったのだが、15分も待つことなくすぐに降りてきてくれた。

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音源の近い目線で撮れるとさえずり自体も良い感じで収録でき、鳥の動画としてはベストである。何より空バックにならないので、腹の白を飛ばすことなく且つ本来の青を表現できるのが良い。スチル撮影と違って、動画のフィックスは色々ハードルが高いのだ。

余談だが、記事中の写真はブログ用に2/3ほどトリミングしている。近くで撮れるからと大きくフレーミングするのは素人のすること。特に4Kはほどほど引いて周囲の環境も取り込んで撮りたいものだ。家電量販店で大画面4Kテレビを観てみると良い。アップで映された小鳥が巨大になるほど違和感バリバリだからね。

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ブナ豊作か

2015/5/15

日本海側の奥山のブナ林を見る限り、この春はいつになくビッシリと雌花が付いている。このまますべて結実するようであれば、この秋は17年以来の豊作となるかもしれない。

20150515

ブナの豊凶は、地域によってバラつきはあるものの、概ね5〜8年程度の間隔で推移している。県内は一昨年25年もわりと実のなりは良かったが、全国的には8年前の17年が豊作だった。翌18年が一転して大凶作であったため、平成の大虐殺とまで言われたクマの大量捕殺が行われたのは記憶にまだ新しい。

当時のツキノワグマの推定生息数が多く見積もっても15000頭と言われていた時代に、一年で5000頭以上も駆除名目で捕殺してしまったのだから驚き以外の何物でもない。駆除数もさることながら、推定生息数がいかに適当でいい加減かは、その後のクマの出没状況をみれば判るというものだ。

という事実を踏まえれば、今年はともかく、来年はまたクマ騒動の年になるのは間違いないということだ。

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こちらは県内の天狗様生息地で撮影したカケス。県北のブナ林なのだが、県内も確かにブナの雌花が多く付いているのが判る。ちなみにこのカケス、クマタカの幼鳥の鳴き真似をしながら森の奥から現れた。以前からこの谷筋でよくクマタカは見掛けるので、近くに営巣地があるのかもしれない。ま、あまり興味はないけどね..

米軍機が演習を理由に、天狗様の生息地内を低空で飛行しているらしい。機影と爆音に驚いて天狗様が逃げ惑ったという情報もあり、オスプレイの横田配備の報もあったばかりで、由々しき問題だと頭が痛い。

同じ航空機でも旅客機などははるか高空を行き交うため、天狗様にとっては見えないに等しいが、軍用機は演習で低空をかすめて飛行するため、機影そのものもさることながら、ソニックブームによる衝撃波の影響はかなりのものと推察する。不安定な岩場に載っている新しい巣などはひとたまりもないだろう。

国防に関わることで、演習そのものをすべて止めろとまでは言わないが、せめて希少な生きものの生息地ぐらいは調べた上で、そこを避けるぐらいの配慮は欲しいものだ。一応、関係グループが代表して然るべきところに申し入れをするということなので、まずはその推移を見守りたい。

米軍機だけでなく自衛隊機もよく飛んでいる
(記事中でF-15と書いているがF-18ホーネットの間違いかな)

山でよく見掛けるといえばヘリもその一つ。遭難救助やその訓練、はたまた某かの調査または測量など理由は色々あろう。が、航空機は一瞬で飛び去るが、ヘリは状況によってはホバリングしてその場に留まるケースもあるので更に始末が悪い。それが強力なダウンフォースを生むオスプレイともなれば..

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今日も谷の中を低空でヘリが行き来しているところに遭遇。横っ腹にハミングバード?らしきものが描かれているが、よくよく見ると機体の名前にはおしどりと書いてある。一体どっちなんだ!?

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そんな眺めをいつか何処かで見た憶えがと探したところ、あったあったよ屈斜路湖のレジャーボート軍団。ハクチョウなのにコマドリにライチョウ、それにモズだって。なんともよく判らんネーミングセンスだこと(笑)。

カテゴリ:鳥獣・環境問題|タグ:

雪国の遅い春

2015/5/11

今朝は寒かった。5時半の時点で0℃だったので、車の窓にはビッシリ霜が降りていた。はや5月とは言え、この時分じゃまだ気が抜けず、うっかりストーブもコタツも仕舞えない。

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豪雪で知られる日本海側の山間地では、農耕地の雪解けがまだ終わっていなかった。

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低標高でも北面の法面には残雪があり、日当たりの良い畦ではフキノトウが未だに旬だったりする。

カテゴリ:花・植物|タグ:

なんてタイトル付けると、流行遅れの話題に乗ったのかと思われそうだが、これはれっきとした映画のタイトルである。あ、いやそっちの米の国の雪女の話ではなく(汗)、昆虫写真の大家、栗林慧氏が撮影と総監督を務める3Dネイチャードキュメントのことである。

栗林氏は、私のようなアニマ世代にとっては言わずと知れたNPS..ネイチャーフォトスタジオのことでナイコンのプロサービスではない..創設メンバーであり、押しも押されぬ昆虫写真分野では世界的名声の高い写真家として知られている。

大光量ストロボによるハイスピード撮影技術の開発に始まり、超被写界深度接写レンズ、通称「アリの目レンズ」を備えた特殊カメラの開発など、今現在、自然科学の分野で当たり前のように使われている技術を確立したのも同氏である。

そして40年以上も自然科学分野で活躍してきた実績が認められ、科学写真のノーベル賞と言われるレナート・ニルソン賞を受賞(2006年)されたのは日本人では初であり、生物写真の分野で紫綬褒章を受賞(2008年)された写真家も栗林慧氏が初めてである。

映画「アリのままでいたい」は、そんな同氏のお膝元である長崎県平戸を舞台に、ドイツの最新型内視鏡カメラを改造して撮影された、アリの目線から見た昆虫の世界を3D映像でまとめた作品である。最近は虫に興味を持つお母さん方もにわかに増えていると聞き及んでいるので、昆虫少年の夢を掻き立てるような本作を、是非とも親子ともども夏休みにご覧になっていただきたい。勿論、お父さんにとっても昔取った杵柄で、父親復権の役に立つことうけあいだ。

■映画『アリのままでいたい』
■監督:鴨下 潔/撮影監督:栗林 慧/音楽:菅野祐悟
http://www.ari-no-mama.com/introduction/index.html

20150510

先日、これまた動物写真のその世界では有名な飯島マサさん..もNPSメンバーのお一人..の紹介で、栗林先生にお会いする機会を得られた。前述したとおり、私にとってはアニマ時代からの憧れの写真家で、それはまさに雲上の方なのである。御年75歳!とは思えないその颯爽とした佇まいと、経験からくる言葉の重みに、すっかり酔うことも忘れて少年に成り下がった私であった。

カテゴリ:写真家, 映画・映像