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先日も引き続きNレコのフィールドテストで県南へ。県北では圏外エリアを選んでテストしていたが、県南では微弱ながら通信可のエリアへ。

タカ渡りの季節なので高空も時々眺めていたが、サシバは5つが午前中に西へ向かったのと、1つが目の前の谷の中からそのう膨らませて上がってきて同様に西へ向かった。ハチクマはゼロ。タカ渡りに関しては先日の白樺峠の情報から東日本はすでにピークを終えているのは分かっていたけどね。

それとこの日は稜線上は結構風が強く、朝から西へ向かうかなりの数のハリオアマツバメとアマツバメ、イワツバメを見送った。あとアサギマダラが忘れた頃に中高度をヒラヒラしていたので、やはり空の上も風が強く追い風だったようだ。

折しも下界は猛暑だったようだが、観察地点の標高は1200m程度なれど前述の通り朝から風が強かったので、晴れていても寒くて上着が用だった。

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尚、肝心のワシはポーズ。午後一に、天狗谷でクマタカの雌が侵入若雄を波状しながら執拗に排斥していたので、近くにワシはどちらも居ないのが判明。

良い風吹いてたんだけどねぇ…

24日の白樺峠はサシバ4000羽超えだったとか。過去データを見る限りこの10年では最多ということになる。こういうデータの連続性は連日観測している関係者のお陰あってこそだ。

そして北海道からはツグミ到来の報告例が上がり始めた。ツグミは本州だと11月遅くに姿を見せる冬鳥の中では最終ランナーなのだが、北海道に意外に早く姿を見せる。

冬鳥も最終的な越冬地にまっすぐやって来る種もいるが、多くは餌となる植物の実が確保できる場所に留まり、無くなり次第本州へ降りてくることになる。年によって来たり来なかったりするように見えるのはその為だ。

LUMIX GH6 / Swarovski STX95 / 4K120P静止画切り出し

写真は雨の日のキジバト。記事とは関係なく渡り鳥ではないので念のため。

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籠の鳥

2023/9/26

我が国では親が見放した猛禽類の幼鳥を巣から保護した時点で、その収容先は事実上動物園しかない。

落鳥個体を傷病鳥として保護するなら多少狭くても仕方ないとは思うが、そうでなければそれなりの広さのフライングゲージを備えた施設の整備と飼育者の育成が急務だ。それなくして個体保護だけ進めても、籠の鳥が増えるだけである。

そもそも親から狩りを教わっていない..正確には狩りをしているところを見ていない..幼鳥を野外に放鳥など不可能。籠の鳥はいつまでも籠の鳥だということ。そしてその籠の鳥を無尽蔵に飼育などできない。

逆に言えば、保護するのはあくまで一時的な措置であり、何れ野外に戻すことが大前提である。

FUJIFILM X-H2 / XF18-120mmF4 LM PZ WR / PROVIA

先週末から涼しさを通り越して寒い朝が続く。昨日の朝など10℃しかなかったが、いきなり秋本番がやって来たような感じ。体が慣れていないというのも大きい。

もうモクモクと雲が湧き立つような暑さはぶり返さないかな?

タカ渡る山上

2023/9/25

先週末もNレコのフィールドテストで近所の山へ。

Nレコはフィールドノートアプリなので山に登る必要性はそこまでないのだが、別のアップデートが波及してGPSと地図周りにも手を入れており、その関係でクイック入力の検証にはウロウロと歩き回るアクティビティがテスト環境としては一番適当。

山は通信条件が不安定というのもテストには良い。Nレコはオフラインでも使えることを売りにしているので。

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前回は赤城だったので今回は榛名という脈絡で歩いてきたのだが、見晴らしの良い尾根上で休憩していると、思わぬ所をひっそり抜けていくハチクマの一群を眼下に確認。

10分ほどの間に16羽が山際に沿って西へと移動して行ったが、恐らくここに留まって観察していればそこそこの数が通過していったかもしれない。

今はまさに秋の季節移動真っ盛りで、特に山ではタカ渡りの季節。県内はまとまった数が集まる目立ったポイントが無いので、こういうのはまさにタイミングというのがよく分かる。

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この夏、某所でよく見掛けた頭頂部が妙にオレンジなのが特徴のカモシカ。同じ流域の伐採地や草地を見つけては張り込みし、イヌワシの狩場探索をしているとわりとよく出会う。

最初はこちらを警戒する素振りを見せていたが、無視すると決め込んだようで最近はほとんどこちらに興味を示さない。

写真だと平地に見えるが実際はそこそこの傾斜地。こちらはいつも斜面上端の林縁で張り込んでいて、1回だけカモシカがいる時に小生との間にクマが出たことがあったが、こちらが風上だったのですぐに藪に逃げんでしまった。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

尚、張り込み対象は谷を挟んだ向かいの新しい伐採地で、写真の草地ではない。さすがに狩場に人の気配があってはイヌワシは上空は飛んでも下に降りてこないので。

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奥山のイヌワシの繁殖確認の大変さよ。

地形に阻まれ巣に近づくなど叶わず、巣内の様子を知るすべはない。秋に求愛を確認、冬に巣材を運び、春に獲物を運び、夏に三つ星が出現、再び秋に親子で飛ぶという一連の繁殖ステージを麓から遠く観察して、初めて繁殖成功と判断できるペアのほうが圧倒的に多い。

小生のような在野のワシ観察者にとって、巣内育雛をつぶさに観察できるのは理想。産卵はいつ?孵化は?兄弟殺しは?餌の種類は?餌量は十分か?羽衣の変化は?等々がモニターの前で確認できるなど夢のような話。

当初の目的は異なるしまだ試みの段階だが、伊吹山の件のライブ中継はそれを実現したと言えよう。

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ただ、巣内雛の成長過程が赤裸々に視えてしまうので、今シーズンのように上手くいきそうにないケースに冷静に対応できるかは重要だ。

可哀想という感情論に負けて、放鳥できない飼育個体を単純に増やすのはイヌワシ保護としては本筋ではない。希少種とはいえ、野生の生きものに対して相応の接し方をすべきとは思う。

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SNSで話題となっている、イヌワシの伊吹ペアの今シーズンの繁殖失敗は残念な話だが、イヌワシの繁殖成功率の低さは今に始まったわけではない。

伊吹山のワシだけが特別なわけではなく、全国のワシの繁殖活動の中で起きているのは知っておいたほうが良い。それが絶滅の危機に瀕しているニホンイヌワシの置かれた状況なのである。

件のライブ中継は巣に近づく馬鹿カメラマン対策で始まったことだが、図らずも目に見えて分かりやすい形で餌不足が浮き彫りになった。

イヌワシの繁殖成功率の低さは、適当な狩場を含む繁殖適地の減少が最たる要因。当たり前だが食べるものがなければ生きることはままならないのは、どの生きものでも一緒なのだ。

イヌワシの保護活動で重要なのは、個体そのものの保護の前に繁殖に適した生息地の保全である。個々の巣内雛の保護に力を注いでも、巣立ち後に行き場がなければ結局は落鳥してしまう。

何より巣内の雛を保護しても、親から狩りの仕方を教えられていない時点で野生下で生きることは不可能。

人工給餌で生命を取り留めたとしても、結果放鳥できないのでそれは籠の鳥も同然。余生は動物園など飼育施設の中で過ごすことになる。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / 夏空を飛ぶイヌワシ

合わせてライブ中継の是非も取り出たされているが、ライブ中継とイヌワシの繁殖失敗に因果はないので、そこは切り分けて考えなければならない。

個人的には特に孵化直後の貴重なシーン..巣を観察することはあるがなかなか巣内を明瞭に観るのは難しい..を観察できたことは意義があると思っている。

その上であえて苦言を呈するなら、野生動物に名前を付けて無用にチャットを煽った点はアウトだろう。

野生動物に愛玩要素を持ち込んだ時点で世論形成は予測できたことであり、結果伊吹ペアの雛だけが特別視され、救出劇が美談化するという痛々しい流れになった。

今後ライブ中継を続ける場合、巣内で弱ったと判断された時点で捕獲・保護が余儀なくされ、その点で好ましくない事例となったのは残念な話である。

関連して「西日本の遺伝子継承」というワードを目にした。確かに地域個体群という考え方はあるが、イヌワシが巣立ち後に地域を離れ遠く分散することは、日本イヌワシ研究会の調査で明らかになっている。

本来は特定の地域というより、ニホンイヌワシとして種の存続が守られるべきな話だろう。

繰り返すが、イヌワシの保護は生息地の保全と永続的な狩場の創出が喫緊の課題であり且つ対策の最優先である。これをやらずしてニホンイヌワシを絶滅から守るすべはない。

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隣家の屋敷林で繁殖しているハシブトガラスが、日中は我が家の周辺でよく屯している。

そのカラスたちが文字通りカーカーと騒いでおり、特に仕事場は天井裏がないのでカラスが屋根で騒ぐと結構音が響いて、その度にネコが仕事場に上がってきて警戒モードに入る。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

訝しがるネコはとりあえず放置して、カメラ持ってベランダから見上げると、ハイタカが夏空をスイーッと旋回中であった。

すぐにカラスたちが迎撃に飛び立ってハイタカの周辺を飛び回りだしたが、ハイタカはお構いなしにそのまま近所の防風林へと入っていった。

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先週、農道に沿って5mくらいの低空で羽ばたきながら接近する鳥影に気が付いた。30m先でこちらに気付いてやや高度を上げ道から逸れたが、すれ違う時に視線が合ってハヤブサと確認。

利根川沿いで繁殖するハヤブサがいるので、飛来方向からしてもその主だとは思うが、朝早くに耕作地を低空で飛ぶのも珍しい。

尚、昨年同じ場所で若鳥に遭遇しているが、今回のは成鳥であった。

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何はなくとも双眼鏡。どこに行くにも双眼鏡。

前述のハヤブサは肉眼で十分識別できたが、カメラ忘れても双眼鏡は忘れるな、これ生きもの系フィールドワークの基本なり。

写真のライカトリノビット10倍は30年近く前に手に入れたうちにある双眼鏡では最古参の部類。スワロが天下取る前は光学製品と言えばライカが主流だった、そんな時代の逸品である。

「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」を観てきた。小生は自他ともに認めるインディファン。何しろそれが理由でインドまで行ったくらいだしw(半分嘘)

絶賛上映中でネタバレは書けないが、すでに公開されている情報だけ。

まず主な設定が1969年のアポロ計画時ということで、いよいよ小生がすでに生まれている時代になったという感慨。関連して過去の因果で戦時中まで遡るが、これが例のAI技術でハリソン・フォードが一作目「失われたアーク」の設定当時までに若返るというもの。

撮影時に79歳だったハリソンが30代後半までディエイジング可能になったのは、ジョージ・ルーカス率いるILMが若い時代のハリソンの実写映像を沢山持っていたことによるとのこと。言われてみれば一作目のハリソンは36歳だったし、メジャーデビューしたスター・ウォーズも然り。

その他、インディの常連協力者のサラーも健在で、驚いたのはアントニオ・バンデラスが友人役で登場していた。昨今の流れるようなアクションではなく、いわゆるインディ・ジョーンズ的な古典的でコミカルなアクションも期待通り。

これ以上踏み込みのはネタバレ域に入るのでこの辺にしておくが、トップガンのトム・クルーズ然り、若い頃に観た大好きなシリーズ作品で同じ俳優が同じ役を演じているのは感動ものである。

これでハリソンが演じるシリーズは終了となるが、スター・ウォーズと言いハリソン・フォードには感謝しか無い。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

関東某所にて。毎朝日の出の頃にキィーキィー鳴きながら同じ鉄塔に出勤してくるハヤブサ。この日は朝飯を持参していた。

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