カテゴリ : 小動物

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一般的にアゲハチョウと言えばナミアゲハとこのキアゲハを指すらしい。

子供の頃はどっちも同じ種だと思っていたが、羽の上部の黒い部分で見分けられ、そもそも幼虫の時点で見ると明確に違いがある。

庭の畑のニンジンが伸びてくると幼虫は結構な数が集っているのだが、成虫のほうは言うほどは見かけないのは不思議だ。

成虫には春型と夏型があるようで、赤城高原で見掛けるのはそういう意味では夏型ということになるだろうか。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

クルマユリの蜜を吸うキアゲハ。この時期さすがに近所でユリはほとんど見かけないが、標高が1800mともなるとまだ見られる。

巷ではオニヤンマをイメージした虫除けグッズが売られており、実際に山ガールとかがザックに下げているのを見たことがある。

トンボは肉食なのでハエやアブ、ブヨなどにとっては捕食者に当たる天敵である。中でもヤンマの仲間は最強であり、この季節に山でまとわり付いて厄介なウシアブやアカウシアブであっても容赦なく捕食する。

同じ肉食のカマキリの動体視力が半端ないことはよく知られているが、カマキリはあくまで静止している獲物をヒッソリと襲うハンターなのに対し、トンボは高速飛翔しながら不意に襲いかかるというアクロバティックなハンティングをするので、狙われたほうはたまったものではない。

で件のグッズであるが、子供の頃から水辺でオニヤンマが現れると途端に虫がいなくなるというのは経験しているので、実際にどの程度の効果があるのか一度試してみたいものである。

LUMIX GH6 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

赤トンボクラスでも大型のアブを襲うのかは不明だは、アキアカネがやってくると汗につられて寄ってきたハエやブヨがいなくなというのは実際によくある。

逆に言うと山の稜線とかに定点構えて突っ立ていると、周辺にアキアカネが集まってくることもあったりするから面白い。

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赤城高原は言葉通り高原なので、外界に比べると季節の移ろいにタイムラグがある。

特に生きもの発生時期は顕著で、ちょっと前に役場の前でミンミンゼミが鳴き出しているが、うちの近所では昨日からエゾゼミが鳴き始めている。

地域の特性に依存する..そこでしか観られないとか..生きものもいるが、多くの場合はやはり標高や緯度の差による気温の違いということになる。

カナカナは相変わらず毎夕うるさいのだが、日中にエゾゼミが鳴き出すと暑さが本番って感じがするね。

FUJIFILM X-T4 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

アジサイは外界ではとうに花期が過ぎているが、うちの近所ではまだまだ見頃である。

この日は予報では日中は雨は振りそうになく、下から見ている限り稜線部もクリアだったので、山上定点に軽量装備で登ったところ、尾根の向こう側は雲海だった件..

よくあることと言えばよくあることではあるが、なにせその雲海の谷筋が観察方向なんでこれはさすがにちょっとねぇってことで、早めの昼飯だけ食って下山という惨敗山行。

それに大汗かいて登ったのは良いが、稜線部で飯食っている相手にすっかり冷えてしまってまあ寒のなんの。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

今の時期の山の上は避暑トンボたちがいっぱいだ。定点の周りの枝先はアキアカネだらけで、三脚に載せたフィールドスコープにも数匹が我先にと留まる。

それにちょっとでも空バックで写真を撮ろうものなら、センサーゴミかというくらい写り込むw

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うだるような地上の暑さをよそに、尾瀬の池塘ではアカハライモリが涼しそうに泳いでいた。

トカゲ同様に九州以北ではイモリは本種だけなので、一般的にイモリといえば本種のことを指す。和名の漢字表記では「井守」で、この場合の「井」は水田を指す。

アカハラの名の通り腹側に派手な赤い模様があるが、上から見ている限りそれをうかがい知るのは難しい。

止水域を好むので条件が合えば平野部の池や沼地などにも生息している。子供の頃は田んぼにもいたが、農薬の多用など近年はなかなかお目にかかれないず、今や準絶滅危惧に指定されている。

今頃の尾瀬では写真のように池塘で泳いでいるところをよく見かけるが、これは春のカエル合戦と同じで繁殖行動をしているところ。幼生は脚が生えるまで水中で過ごすが、成体になって成熟するまでの数年は森の中など地上で過ごす。

欠損した部位が再生する脊椎動物としてトカゲが有名だが、トカゲの場合は尻尾だけでそれも骨までは再生されない。その点イモリの再生能力は半端じゃなく、尻尾のみならず脚も骨を含め完全に再生できる。

ちなみに似たような姿形で名前の語感もよく似ている生きものにヤモリがいて、よく双方互換で間違われるが、ヤモリは爬虫類でイモリは両性類である。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

意外に知られていないが、イモリは少量ながらフグと同じテトロドトキシンを体内に持っているので、体液に触れた手で口や目に触れるとただでは済まないので要注意だ。子供の頃もイモリだけは触らなかったな。

そんな毒があるからなのか昔から精力剤として重用されていたらしく、千と千尋の神隠しでも小道具としてイモリの黒焼きが使われていた。

ちなみに我が県の観光大使に井森美幸がいるが、イモリとはなんの関係もないし、これはただ言ってみただけw

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尾瀬の木道上で落とし物を見つけた。いわゆるオトシブミの揺籃ってやつで、この中に数個の卵が産み付けられている。

オトシブミはゾウムシの仲間で、その造形は際立って特徴的である。そして彼らが幼虫のためにこしらえるこの揺籃..卵の保護と同時に餌の提供を兼ねている..の構造もなかなかに複雑。

自分の体より大きい一枚の葉に切れ目を入れ、器用に追って畳んで巻き上げるのである。そして最後に残しておいた中央の葉脈を切って地面に落とすわけだが、普通はそこは落ち葉が堆積したような林床なので見つけるのは一苦労だが、それが今回はたまたま木道上であったためにすぐにそれとわかった。

オトシブミはナラ・クリ・クヌギ、それにハンノキを好むが、尾瀬の場合は湿原だとハンノキということになり、必然的に河畔林内ということで、この揺籃もヨッピ川に沿った河畔林内で見つけた。

落ちていたのは木道の中央付近だったが、朝から人の往来はそこそこあったわりによくも踏まれずに無事だったものだ。

Google Pixel 5

オトシブミの名の由来は「落とし文」から来ていると言われている。

元の落とし文自体は、恋文など人目をはばかる手紙を伝えるべき相手に直接渡さず、それとなくわかるように相手の近くに置いておくことを指すが、オトシブミにはそんなロマンチックな考えは毛頭なく、そもそも目立つことを逆に避けたい意図があるはず。

今回はそれが期待通りに機能しなかったわけだが、彼らも下がどうなっているかいうところまで気を回していないのだろう。

それに場所が河畔林ということもあって、下が川面だった場合でも構わずちょきっと切ってしまうのか気になった。

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カワトンボ

2022/5/31

田んぼに水が入ったことで平野部ではトンボの仲間も姿を見せ始めているが、今の時期だとカワトンボやシオヤトンボがよく観られる。

知り合いの虫屋さんの話ではカワトンボなど4月中旬には発生しており、すでに産卵行動も始まっているとのことだ。

赤城高原では盛夏にアキアカネが避暑に上がってくるとトンボのシーズンが始まった感があるが、田んぼの周辺で飛び交う姿を眺めていると、やはりトンボは水辺の生きものだなと実感する。

FUJIFILM X-T4 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Vevia

一枚目が雄で二枚目は産卵行動中の雌。

飛んでいるところを撮ろうと少し試みたが、慣れないものはやはり難しい。飛翔中に動きが止まる瞬間があるのでそこを狙うのだが、とにかく行動が読めないので歩留まりが悪い。

OM-1で試してみても良かったが、まあ拙者程度の腕ではどんなカメラを持ってしても難しいだろうね..

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赤城高原ではまだ見掛けないが、平野部ではもうアオダイショウが姿を見せている。奥山でもじきに出始める頃なので、営巣中の天狗様の餌動物にヘビの仲間がメニューに加わるのも時間の問題だ。

餌としてはノウサギなど獣の他、ヤマドリのような大型の鳥が望ましいのだが、岩場や林道の日当たりの良い場所で日向ぼっこしているヘビの仲間はハンティングの対象としては手っ取り早く、背に腹は代えられないのが日本の天狗様の餌事情なのである。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

トカゲの時と同じで、OM-1の鳥の被写体認識はヘビでも認識枠が表示されて一応目にピンが来た。

やはり鳥と親戚筋の爬虫類だからオッケーなのか?という戯言はさておき、実は被写体認識が反応したのジッとしていた最初だけで、アオダイショウがスルスルと移動を始めるとあさっての方に行ってしまって、AFが帰ってくることはなかった。

何となく頭部と目の位置関係がもっとも重要なようで、さらに首と体が分離できる形状、つまり肩のような構造があると確実なのかもとか邪推してみたり。

どうせそこはAIの仕事なのでどうでも良いと言えば良いのだが、鳥の被写体認識と言いながら鳥以外にも反応されるとどうもスッキリしない。

これが犬・猫を想定していると思われる動物認識だったらどうなるのか気になるところだ。

林内で立ち尽くしていると、カサカサと足元の林床で音がする。息を潜めていると、落ち葉の中を歩き回るトカゲを見つけた。

時々落ち葉の裏から顔を上げて周囲を確認しているが、身動ぎしないこちらに気が付かないのか、足元をウロウロして我関せずである。

春はツバメの飛来やウグイスの初鳴き、桜の開花が告げるものと世間の相場が決まっているが、森の中でうごめく爬虫類を目にしても同様に春を感じることができる。

それは爬虫類が自由に動き回れるほどに気温が高くなったという証拠でもあるからね。

OM SYSTEM OM-1 / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

上の写真がニホントカゲの成体で、下の青くメタリックに光る方は幼体である。双方とも3mと離れていない場所で見掛けた。

どちらもOM-1の被写体認識で撮影しているが、鳥でもないのに鳥認識が発動したのは、やはり鳥類が爬虫類から進化した種であるとAIが判断しているのか!?

などと考えつつ、落ち葉の裏からトカゲが顔を上げる度に被写体認識枠がEVFに現れるのを面白く眺めていたが、まあ実際は頭部の形状とその中に目がある構造の物体に反応しているのだろう。

これは個人的な見解だが、恐らくOM-1の被写体認識はくちばしの有無はそれほど重要視されてないのかもね。

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クビキリ

2021/12/24

大掃除で水洗いするために外された網戸にクビキリを発見。クビキリギリスのことで、サラリーマンには縁起の悪い言い回しだが、子供の頃はこう呼んでいた。

本種はいわゆる秋の虫というやつで、夏の終わり頃から夜になると家の周囲でよく鳴いているが、今の時期はもう越冬状態に入っているはずである。

子供の頃に噛まれて指先から血を流した経験があるが、キリギリスの仲間の中でも相当に顎の力が強いようだ。

てっきり相手の首を噛みちぎる的な意味でこの名前があるのかと思っていたが、噛む力が強すぎて自分の首が取れてしまうので付いた名前らしい。

触ってもほとんど動かなかったので、庭の草むら..と言ってもすでに枯れ野だけどw..に移しておいた。

iPhone 13 mini

今年はカレンダー的に今週中、対外的には今日のクリスマスイブで仕事納めとすることにした。

仕掛かりばかりで珍しく年内納期の案件がないのと、そもそもフリーランサーなのでその辺はどうにでも設定できるので、言うほど言葉ほどの意味はないけどね。

それより自前開発中のアプリの仕上げにかからねば..

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