クマはサルもの
サルが出たらしい。盆休みのさなか、しかもうちのすぐ近所で。目撃者の話では1頭ということで、恐らく雄のはぐれザルと思われる。
もちろん赤城山麓にサルは生息しており、北から東にかけての根利や黒保根では農業被害もある。が、南から西にかけては大きな群れの報告はなく、特にここ赤城高原での農業被害はまだない。
とは言え以前から村内でもサルの目撃は時々あり、群れでの侵入許すまじの声も耳にするが、シカやイノシシ同様に実際の被害が出てみないとなかなか意見も広まらないものだ。
その辺りが人的被害も予想しなければならないクマとの違いと言えよう。
クマと言えば、北海道の島牧村のヒグマ出没騒動がニュースになっている。
島牧村のある渡島半島は知床半島と並んでヒグマの生息密度が高い地域だ。なので何をいまさら感が強く、「こんなところにクマが」という地元の人の声を聞いてちょっと意外に思っている。
3m・300kgのヒグマの比較映像でミスリードするマスゴミのくだらなさには相変わらず辟易させられるが、映像を見る限りまだ若いクマと思われ、連日のように周辺を賑わせるハンターやマスゴミに慣れてしまった感がありありしている。
食べ物を求めてという理由付けは生きものである以上当たり前のことなのだが、問題はそこが人の生活圏に入ってしまっている点である。出現はほぼ毎日ということで、すでに人家周辺の餌..生ゴミか漁港が近いので産廃か..に誘引されているのは間違いない。
この手のクマ..保護政策の影響下で人と人の生産活動を怖がらない新世代クマ..にお仕置き放獣がどの程度効力があるか未知数であるし、そもそも状況的に行政として悠長なことは言ってられないので、残念な話だが駆除されるるのは時間の問題だろう。
うちの村でも先月まで連日クマの目撃情報が有線放送で流れて賑やかだったが、有害駆除されたという話は聞かないので、うろついていた個体がそれぞれ山へ戻ったのか、ここ一週間ほどはパッタリと静かになっている。
サルにせよクマにせよ、今の時代は共存の道を探ることが望まれているわけで、商業的な切り口でも良いのでどうにかそこに人手を割ける仕組みができないものだろう。お金が動けば人も技術も投入できるので、必ず道は開けよう。
野生動物も人も、食うためには皆貪欲なのだから。