初BORG
一部のその筋の方々には絶大な人気を誇るBORG。以前からその存在は知ってはいたものの、本日とうとうBORGデビューを果たした。
BORGはもともと天体望遠鏡のラインナップだが、その光学性能の高さが一部の鳥屋さんたちに評価され、近年人気が高まっているトミーテック製の望遠レンズである。
キャノンでもニコンでも、いわゆる超望遠レンズは桁一つお高い高額商品である。貧乏人にはとても手が出ない代物で、そんなニッチを狙ったどうかは定かでは無いが、BORGはとにかく手頃に安く、しかも様々なパーツを自分で組み立てることで、各自のニーズにかなった仕様とできるのが特徴である。
一応はEDガラスを使用してはいるものの、何しろ2群2枚という潔いレンズ構成で、かの往年の銘レンズ、ライカ テリートR400/6.8 とその仕様は全く同じだ。
で、肝心の性能だが、正直に言えばそれはやや期待外れといった感がある。全般的にフレアっぽく、世評で言われているような画質のキレが見られないのだ。やや強い風が吹いてその影響は否めなかったものの、順光であったのでそんなに悪い条件では無かったはずだ。借りたレンズには1.4倍のテレコンが装着されていたのだが、それを差し引いてもイマイチと言わざるを得ない。
さらにその操作感の悪さは動画撮影時に完全にアウト。ピントリングが重く、ヘリコイドが繰り出し式のため、小刻みにピントを合わせていると、撮影中に画面がブレてしまうのだ。そして何より笑うしか無いのが、絞りリングに手が届かないこと(苦笑)。絞りの機構がレンズ銅鏡の先端部に付いているため、無限遠を出すためにドローチューブを延ばした状態では、右手でパン棒を握っていると、左手が絞りリングに届かないのである。
世の中には、BORGのこの仕様でも、写真や動画を撮っている人が沢山いることは知ってはいるが、残念ながら私的にはこれは苦行でしかない、というのが現時点での結論だ。