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世界初の動物認識は富士フイルムが10年前に出した「FinePix F80EXR」だったというのは以前書いたが、レンズ交換式カメラでは後発組であり、時流に乗ってX-H2Sにもようやく被写体認識を搭載してきた。

今の季節では生きものはやや端境期に当たるため検証例は少ないのだが、今のところ印象としてなかなか良い。と言うかOM-1のそれ..このネタの下書きを書いた先月時点ではVer.1.3の改善ファームはまだない..よりは安定している印象である。

明らかに検出アルゴリズムが異なっており、極端な話OM-1は画面内でそれっぽく見える物体を片っぱしから検出して知らせて来るが、X-H2Sではそこまで誤認識?も少なく無駄なくマークしてくる感じ。

情報量の多い構図でフレーミングした時、OM-1では検出枠が忙しくなく画面内を動き回る..相当に演算速度が早いとも言える..が、X-H2Sではピンポイントでいきなりそこを指し示すという挙動である。

で、ここが肝心なのだが、以前から言っている例の「認識はするがそこにピンが来ない時がある」という独特のクセがOM-1にはあるが、X-H2SではAFモードがゾーンであばれ検出した物体にピンを合わせに行くので、挙動としてはX-H2Sのほうが結果的に安心していられるというのがある。

ちなみにAF-Cのカスタム設定をメーカー出荷時のままではなく、ゾーンエリア特性を「手前」にするのを忘れずに。これを設定するだけでX-T4でもイイ感じでAF駆動されるはず。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA

X-H2S最初の被写体認識は仕事場の窓から撮ったうちの居候スズメ。連中は人の気配を感じるとすぐに逃げ隠れするのだが、その刹那でもX-H2Sに被写体認識されてAFが素早く合焦した。

無印H2も同じAFシステムと言われているが、認識速度もAF駆動もSのほうが明らかに早いのは体感的にもすぐ分かる。フジのカメラで生きものを撮る人にはX-H2Sのほうがオススメだ。

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Nレポにも上げておいたが、今朝方ベニマシコとシメを近所の防風林でこの冬初認。

両種ともうちの近所だと年によってバラつきがあるので定量的なデータはないのだが、県内各地のフィールドでの遭遇も例年よりは遅めの印象だ。

ま、いずれうちの庭にも姿を見せるだろう。

FUJIFILM X-H2S / XF150-600mmF5.6-8 R LM OIS WR / PROVIA / ISO6400

シメは日の出前で肉眼では完全シルエットの状態。写真はトーンカーブをいじって暗部を持ち上げている。

驚くべきはX-H2Sの鳥認識で、こんなに暗くても目の位置に小さい認識枠が現れて、シメが横向いたりこっち向いたり動くたびにちゃんと追随する点である。

同じ場面で試したわけではないので気のせいかもだが、同じ物体認識を搭載しているX-H2だとここまで応答性が高い感じはしない。

OM-1もそうだが、今どきのミラーレスカメラの物体認識は明らかに人の能力を超えているね。

なんてこった!

X-H2SもX-H2も動画撮影中に背面モニターに赤枠が表示されない。すっかりLUMIXに慣れていたのでひたすら残念でしかない。

LUMIX S5の録画中の赤枠はタリーランプ代わりとなる

こんなのファームアップでどうとでもなるのだから対応して欲しいって思っていたら、なんと写真ファーストを謳うX-T5は録画中に赤枠が表示されるではないか!

どうしてこうなった富士フイルム、X-T5は写真機として原点回帰してX-H2系をハイブリッド機に定めたんじゃないのか!?

まあ冷静に考えればこの後どこかでファームアップで機能追加されるだろうが、どうも特にUIに関してソフトウエアの作り込みが甘い感じが否めないのぉ富士フイルムは..

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia

紅葉もだいぶ山を降りてきて、今は村内の500m付近が見頃といったところか。

写真は先々週くらいの庭のモミジ。

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X-T5はX-H2をベースにしているので、動画も市場に出回っているミラーレス機の中でも平均以上の性能だが、放熱の問題を理由に8K搭載を見送るなどX-H2とは差別化している。

放熱問題へ対応しない代わりに、意匠はT4そのままに小型化してきたのはスゴイ。バッテリーはNP-W235で手ブレ補正も搭載しているのに、サイズ感は初代X-T1に近いのは驚きである。ファインダー周りのデザインもやや野暮ったい印象が強かったT4からスッキリしているのも良い。

さらに動画はやらんぞ写真だけっていうフジが抱えているであろう多くのユーザーの意向を汲んで、3軸チルトに回帰してきたのも喜ばしいことだ。

動画市場に打って出るかのようにX-H1を出しておきながら、その後はX-T系をハイブリッドカメラの如き扱いをしてきたことが、拙者のようなH1ラブの映像作家系からこぞって謎認定されて久しい。

今回のX-T5は、X-H2・H2Sを当初想定していたH1の目指す市場向けに投入できたことで、フジもようやく吹っ切れた感を見せてきたというのが感想になろうか。

X-H2Sはともかくw、H2はそこそこ売れたようだが、X-T5はそれを上回るなかなかのセールスになると想像。35mmフルサイズにこだわらない限り、同時期に発表されたソニーα7R5の56万、キヤノンR6Mk2の40万に比べたら、24万などプライスレスに等しい破格の値ごろ感であろう。

尚、4000万画素に対応していないことを理由に単焦点系のXFレンズの多くを手放しているので、今のところX-T5は静観である。

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia

初代X-T1から数えて5代目か。フジを使うようになったのはX-T1からで、一応歴代はすべて使ってきたが、手元に残してあるのはT1だけ。

そのT1も久しぶりに動かそうと思ったらバッテリー切れで文鎮状態だった。まあもう実戦で使うことはないので、XF35mmF1.4ともども引き続き防湿庫に留め置くことになるだろう。

X-H2Sは高速連写モデルで、X-H2は高解像モデルである。

よく無印H2のほうを「高画質モデル」的に書いてあるのを見かけるが、画質が良いか悪いかは多分に主観が入るのでw、表現として間違ってはないが正しくはなく、メーカー的には高解像または高画素モデルであろう。

ということでその高解像モデルに続いて、高速連写モデルのH2Sのほうも手に入れることに。後発のH2の登場で日に日に市場価格が下がったおかげで、H2Sも今や無印と遜色ない値頃感となっているのはありがたい。

今やカメラ市場は高画素が絶対正義的なところがあるので、見た目からして兄弟機であるX-H2とH2Sならそりゃ4000万画素機のほうが売れるのは素人でも分かることであり、なぜにSが付くほうが世に先に出てきたかと言えば、そりゃ大人の事情ということになろうw

8Kが撮れるのでH2のほうが動画機として上位と思われているフシがあるが、動画屋として見ればH2Sのほうが動画機としては優秀であることは、ローリングシャッター..いわゆるコンニャク現象ね..への対応を見れば明らかである。H2の8Kもフィックス画なら気にならないが、ジンバルに乗せて手持ちで撮るとなかなか厳しいところがある。

H2Sも30Pながら6.2Kが撮れるので、アップコンすれば8Kとそう遜色なく仕上げられるし、何より4K120Pの威力は動体撮影では絶大なので、動画屋の立場なら8K30Pより4K120Pを選択するのは必定だ。

だが、高解像度の写真が必要なら4000万画素機のH2を選ぶほうが懸命なのは言うまでもない..実際のセールス結果がそれを物語っている..ので、必要に応じてどちらかを選択すれば良い話である。

でそれはつまり、動体動画も撮るし高解像度の撮影も必要なのであれば、X-H2とX-H2S両方を手に入れる事態となり、それはもう富士フイルムの思う壺という話だw

iPhone 13 mini

もともとX-T4を2台使っていたのだが、GFX100Sを併用するようになって1台手放しており、何れXの追加は必要だとは思っていたので、この状況はまあ必然ってことに。

意匠だけならX-T系も嫌いではないが、ダイヤルインターフェイスのX-T4とGFXの併用は今一つだったことと、動画用のGH6をコリメート撮影に固定してしまっているので、フリーで使える4K120P..1.29xクロップは望遠野郎的には歓迎w..の動画機が必要になったというのが実際のところだ。

まあ当初はX-H2Sを先に手に入れていた可能性のほうが高かったのが、順番が変わっただけという見方もあるのでこれはやはり必然だなw