イヌと違ってネコは愛想がない。特に田舎のノラは野性味が強くていかん。
目が合ったので一応挨拶したが、思いっきり無視された。特に忙しい様子もないのだが、まあいつもこんな感じと言えばこんな感じではあるが。
「猫はコタツで丸くなる」というフレーズがあるが、あれは当地では当てはまらない。冬はそれなりに積雪もあり、厳冬期には氷点下15℃ぐらいまで下がる赤城高原にも、屋外にしっかり野良猫が生息しているのである。
寒い朝、凍った路上や畑の雪の上に点々と足跡が続いているのを見かけるが、今は野良猫たちも恋の季節なので、居候?している農家の納屋から各々飛び出して、寒さ冷たさを物ともせずに熱い戦いを繰り広げている。ネコは寒さを嫌うといのも、あれは疑いたくなる話だね。
とは言え、アムールトラやリンクスと呼ばれるオオヤマネコなどはシベリアや北極圏に近いタイガ地帯に生息しているので、ネコ科の動物が寒さに弱いという見立ては、ライオンやヒョウなどアフリカのサバンナにいる連中のビジュアルと、何より家猫の影響が大きいのだろう。
このオスはこいつでうちの近所ではボス的な存在。ネズミの多い農家の納屋に住み着いているので、半野生化状態のくせに妙に恰幅が良く大柄である。
餌台の鳥を狙っているのかと思いきや、この時期は食い気より色気のようで、お目当てはオ・ン・ナだw
で、言い寄られているのはこの彼女。この日はまるで相手にしてなかったが、さて今年は恋は成就するのかどうか.
巷では某世界的動物カメラマンの影響でにわかに猫ブームとのことで、飼い猫のみならず野良猫も被写体として人気を博しているようだ。
ご多分に漏れず、こんな高原地帯の農村部にも野良猫は結構いて、寄ると触るとうちの駄犬がムキになって吠えかかっているが、つながれた身と自由な身では自ずから立ち位置はハッキリしていて、ほとんど相手にもされていない。
今の季節は高い草丈に隠れつつ、相互にあっちの家こっちの家を行き来しているのを時々見かける。が、冬の間は積雪があるせいかほとんど見かけることがない。それぞれが世話になっている..と言うよりは勝手に住み着いているが正しい..農家の納屋や土間で、厳しい冬をやり過ごしているようだ。
隣のSさんちの納屋に住み着いているノラ。親戚筋の同Sさんちまで日勤していくところに遭遇。人の脇を小走りにガン無視して通り過ぎていったが、声をかけると面倒くさそうに振り向くも、興味無さそうにすぐに立ち去っていった。
常日頃から野生動物を撮影対象とはしているが、どうもにも野良猫とは相性が良くないようで、猫合さんのように上手くコミニュケーションが取れない感じ。
やけに近くで鈴の音がするなぁと振り返ると、妙に車内のものが散乱しているのに気づいた。さらに聞き耳を立てると、鈴の音はその車内から聞こえてくる。するとバックシートを乗り越えて、ユルユルと一匹の猫が姿を現してビックリ。
出て行った後に車内をチェックしたところ、あちこちに梅の花のマーキング。そして助手席の上に寝転んでいたらしき痕跡も。確か1時間ほど前に、馴れ馴れしく足下をスルスルと通り過ぎていったのは知っていたが、まさか人の車に勝手に入り込んで休憩していたとは思わなんだ(苦笑)。
おい!と呼び止めたところ、ニャンだと悪びれる様子もなく振り向いた。自由気ままな飼い猫の生活なんて、日々まあこんなもんなんだろうなぁ..