前線が下がるわ下がるわで関東は梅雨の戻り状態に。梅雨明け宣言を取り敢えず出したぞ的な、気象庁の勇み足のような気がしないでもないぞ。
戻り梅雨
シカも鳴けば逃げる
いくらシカが増えたと言っても、夜間ならいざしらず、この季節の昼の日中にシカを見ることは稀だ。出産したての子連れなら尚更で、昼間は森の奥でじっとしているはずである。
シカの子供を襲う天敵、つまり肉食獣が存在しないので、基本的には身に危険が及ぶ可能性は低いのだが、常に食料として付け狙われてきたその立場では、本能的に身を隠すという性からは逃れられないようである。
森にはクマがいて、実際シカの子供を捕食する可能性もあるが、シカの子供は生まれてすぐに立って走ることができるので、不意を襲われない限りクマが餌にありつくのは難しい。
明治以前なら日本にもオオカミが居て、群れでシカを狩りてていたことは想像に難くないが、ニホンオオカミはすでに絶滅している。同族として場所によっては野犬の群れがシカを襲うこともあるようだが、それは今のところ限定的だ。
米イエローストーンでの成功例を元に、日本でもオオカミを導入してシカ対策を宣う連中もいるが、国土の狭い日本でオオカミの群れがシカ以外の生きものを襲わない保証などどこにもないので、どう考えてもそんな都合のいい話に落ち着くわけがない。
件のイエローストーンでは家畜を襲う個体が増えたので駆除対象にしてるしね。
森の中を歩いていて不意に視線を感じる。
ゆるゆると周囲を探すと、反対側の林縁にシカのシルエットが浮かんだ。尻の白い毛を開いて完全に警戒モードで、こちらがカメラを構えると途端にキョン鳴いて走って逃げていった。
千年の単位で手厚く保護されてきた奈良公園のシカとは大違いだ。
続・たまにはノラでも
キジも鳴けば木に留まる
突然林床からキジが鳴きながら飛び立ったと思ったら、すぐ近くのヒノキの横枝に留まった。
鳥屋からは十数年前に足を洗ってはいるが、それでも商売柄、野外で鳥を見る機会は多い。が、キジが木の枝に留まるのはを見たのは初めてである。正確には死角になって見えてはいない..故に写真もない..のだが、その枝が揺れているので間違いない。
近縁のヤマドリが木の枝に留まる写真をどこかで見た記憶があるので、まあそんなこともあるのだろうが、何となく勝手に留まらないと思いこんでいたから、自分でも驚いたのだろう。思い込みって怖いねぇ..
家人にその話をしたところ、「鳥なんだから当たり前でしょ」と一蹴されてしまった。思い込みのない人たちって良いよねぇ..
ねっとりとした湿気っぽい空気が漂い、晴れてはいないもののジッとしていても汗が滲んでくる。日本列島を南海の湿った空気が覆っているからで、さながら台風前夜のようである。
ようやくトンボ現る
ノスリ一休み
何もそんなところで
スズメが今年は庭の巣箱を使ってないなぁと思っていたら、隣家との間にある電柱の変圧器?を載せている支柱の穴を使っていた。
庭の巣箱はブナの幹と横枝に挟んであるのだが、いつぞやの風で揺れたせいか出入り口が母屋の方を向いてしまっているので、人の出入りもあって避けたのかもしれない。
何もそんなところでと思うが、スズメにはスズメの事情があるのだろう。それに昨年までの個体が入れ替わった可能性もあるしね。
電柱の下を通り掛かると、頭上からシャワシャワと雛の声が降ってくる。庭にはすでに先月巣立った幼鳥たちがたむろしているので、今は2回目だろう。