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とにかく「よくボケる」それが写りに関する第一印象。

GFX100Sはラージフォーマットセンサーなので、35mmフルサイズと比較するとセンサーが小さいマイクロフォーサーズとちょうど真逆の関係になる。

マイクロフォーサーズの場合、絞りがF4であれば35mm版と比較すると2段分程度被写界深度が深くなるので、F8と同等ということになるが、GFXの場合は逆にF2.8辺りと同程度と思われる。

GFXは同社のブローニーフィルムカメラであったGFの名を関しているのと、センサーはペンタの645Zと同じサイズ(43.8mm×32.9mm)であるため、カテゴリ的に中判カメラの扱いを受けるが、撮像面はブローニーの645よりも一回り小さいので、理論上のボケ量はそこまでではないはず。

それでもやはりボケると感じるのは、普段使っているのがAPS-Cとマイクロフォーサーズなので、その辺りからくる印象であろう。

話は変わるが、中判カメラがあるなら大判カメラもあるのか?ということになるが、大判はフィルム時代の4×5(シノゴ)や8×10(バイテン)などのシートフィルムを使うカメラの総称で、デジタルカメラに相当するサイズは存在しない。

理論上はそこまで大きな撮像センサー作っても掛かるコストをペイできないであろうし、今どきの各社35mm版フルサイズミラーレスカメラの交換レンズを見れば分かる通り、肝心のレンズが巨大なものになってしまうのでまったくもって非実用的な話なのである。

ちなみに、マイクロフォーサーズが取材系の業務用途で適している最大のメリットが、実はその被写界深度の深さにある。35mmフルサイズで同じ被写界深度を得るためには2段絞らないとならないが、逆にマイクロフォーサーズでは手ブレと無縁となる上に、無理矢理の高感度の必要もないのである。

人物主体のポートレートでは背景がボケて主題が浮き立っているほうがそれらしくはあるが、企業さんのパンフなどで背景がボケ過ぎてしまうのは逆に嫌がられる傾向があるので、何が写り込んでいるか判る程度に..社屋であれ商品であれ..程よくボケているのが理想である。

FUJIFILM GFX100S / GF45-100mmF4 R LM OIS WR / Classic Nega.

近接とはいえF4でここまでボケるのは、やはり大きなセンサーの恩恵ということであろう。

逆にマイクロフォーサーズ的な感覚でいると、風景写真などのシーンで十分にパンフォーカスとならずピンぼけとなる可能性が高いので、厳重に要注意である。

庭先のカモ

2021/3/4

庭にベニマシコが姿を見せていたので、仕事場の窓からチャンスを窺っていたところ、上空をオナガガモが数回旋回の後に北西方向に飛び去っていった。

近所にいくつか調整池があるし、ちょっと下れば東電のダム湖もあるので時々周辺で見かけることはあるが、家の上空は珍しいカモ。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS + MC-14

ものこの手のシーンはE-M1Xを使う限り楽なものである。

空抜けなんで鳥認識AFでなくても問題ないが、適当にレンズを向けてもちゃんとすべての個体を拾ってくれるのだからありがたい限り。

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35mmフルサイズミラーレスカメラで現在もっとも高画素なのはソニーα7R4の6100万画素で、その後は同α1やパナのS1R、EOS R5にニコンZ 7系の5000万画素前後が続いている。

こう見るとその5000万画素クラスが現在の高画素機の趨勢と見ることができ、一時もてはやされた3600万画素クラスはもはや普通の水準と言えるだろう。

そう考えると5000万画素を秒間30コマで連射できるソニーα1は、まさにバケモノ的な性能なんだと改めて思われ、そう遠からず1億画素級の同α7R5が出てきそうである。実際、フジのGFX100が採用している102MPのセンサーはソニー製だしね。

さて、そんな高画素も仕事で使う分にそこまで必要なく、2000万画素もあれば必要十分であることは何度か記事に書いている通りで、業務用としてはマイクロフォーサーズ機が一番バランス的に優れているのは実務でも証明している。

それでもストックフォトの世界では、実際にそこまで必要とするか否かを別にしても、もっと高画素の素材はないか?という問い合わせがここ1〜2年増えてきているのもまた事実である。

編集者の視点でストックフォトの世界を見ると、それ自体完成された一枚の絵面より、自在にトリミングして構図すら自由にいじることができるカットのほうが素材としてニーズが高いというのがある。

その前提でも2000万画素もあれば十分..もちろん最終出力の形態でその上限は変わるが..ではあるが、世の中がやれ35mmフルサイズだのやれ5000万画素だのもてはやすものだから、2000万画素しかないんですか?という現実とは乖離した感覚になってしまうわけだ。

ちなみにオリのE-M1系にはハイレゾショットという5000万画素のデータが得られる飛び道具が用意されているので、緻密な描写が要求されることが予想される場合はそれで対応できそれはそれで重宝しているが、短時間に連続して撮影ができないので、毎回これを要求されると厳しいというのはある。

なるほど、それでパナのLUMIX S5で35mmフルサイズに移行するんですね?的な話の流れになるのが、昨年末辺りから拙者界隈のトレンドなのだが、フジのAPS-C機も使っていることもあって、センサーが2倍程度大きいだけの35mmフルサイズ機に移行しようとは思わないというのが実際のところ。

iPhone 11 Pro

となると必然的?にAPS-Cセンサーの約4倍、35mmセンサーの約1.7倍となるMore than Full Frameを喧伝するフジのラージフォーマットに行き着くのは自明の理だなw

左上から時計回りに、パナのLUMIX S5、オリのE-M1X、フジのX-T4、そして同GFX100S。こうしたセンサーの大きさを比較した写真を見ていると、デジタルカメラになってから改めて混沌とした時代に生きているんだなと思わなくもない。

何しろ一番センサーが小さいE-M1Xが一番ガタイが大きいというこの世の矛盾w

ばったり

2021/3/2

今日の雨予報は雪模様。前線の通過で風が強い時間帯があったが、気温がそこまで下がらなかったので、みぞれっぽい感じだった。

明日の朝はちょっと寒いかも。

FUJIFILM X-T4 / XF100-400mm F4.5-5.6 R LM OIS / CLASSIC CHROME

ガサガサと大きな音を立てて防風林の中を走って逃げていくやつがいたので、どうせシカだろうと思っていたら、やはりシカだった。

ちょっと前に上の畑を横切って逃げていく若い雄の群れを見かけているので、恐らくこいつだけ反対方向に逃げてきてしまった感じ。

この後は、左の電柵を軽々と飛び越えて仲間が逃げていった方向へと走り去っていった。この時期の日中は秋ほど姿を見かけないので、まあ珍しいといえば珍しいかな。

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ソニーα1の翌日にフジからは例の1億画素カメラの廉価版が発表されているが、性格もターゲットもまったく異なるから偶然なんだろうけども、どちらも実売70万前後..α1はもう少し高いか..と似たような価格設定である。

フジの1億画素カメラはすでに発売されているが、α1も今月中には市場に出てくるようである。

驚いたことに両機ともに予約殺到で生産が注文に追いつかないと言うから、世の中コロナ禍で大変な業種はあるものの、バブル崩壊やリーマンショックの時とは状況が違うことを現していると言っていいだろう。

感染拡大を抑えたいのか広めたいのか意味不明なGoToキャンペーンなどという効果が限定的な策を弄せずとも、感染拡大をしっかり抑え込めれば、放っておいても景気が元に戻るのは明白だ。それどころか抑え込まれていた鬱屈の反動から、一時的にでも景気回復指数は急上昇するはずである。

この秋までに衆院選があるのでどうしても懇意の業界に恩を売りたい与党の思惑はあまりに露骨だが、このコロナ禍においては迷惑千万、本当に呆れるばかりだな。

FUJIFILM X-T4 / XF10-24mmF4 R OIS WR / Velvia

早いなぁ、もう3月かい..っていうのが、どこのオンラインの打ち合わせに出ても挨拶代わりの第一声だ。

物理的に論理的にせよ、モノを作って収める商売的には2月が短すぎっていう感覚が先に立つが、こればかりは暦ができて以来変わらずなので、文句を言っても始まらんけどね。

ただ、3月はもっと大変な時期であることだけは言えるかな..

カテゴリ:独り言

陸のオオバン

2021/2/28

いつ見てもオオバンの弁足は面白い機能的な形状をしていると思う。

種が進化の過程で得られたある意味特殊な仕様ではあるので、実用的と言うべきか。

LUMIX S5 / Super Telephoto System / 約3000mm相当

弁足は他の水鳥の蹼膜と同じ目的なので、泳いでいる時に機能するのだが、陸上を歩いているときは目立たないため、陸棲の鳥と同じように見える。

まあそれにしてもデカイ脚だね。

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昨今の人間社会では何かと男女平等やらジェンダーフリー等が話題になっている。

当方はまんま昭和の親父であるし、雇用上でも大手を振って男女が平等に扱われていなかった時代にサラリーマンだったこともあって、うっかりすると何気にセ○ハラ発言をしてしまうので、ビジネス上では注意をするように心掛けている。

まあこう言ってはなんだが、あまり若い子に接したり近付かないのが吉なのだが、業界的にはクライアントの担当者がどうにも自分の子供の世代だったりするので、実はなかなか難しい話ではある。

子供に年頃の女の子でもいれば多少は違う状況になろうが、どちらも野郎なんでまあそこは推して知るべしだ。

何より田舎の農村住まいなんで、日常の生活環境は全然男女平等じゃないし。日本が欧州のように津々浦々までジェンダーフリーが浸透するには、我々のような昭和の親父が駆逐されないと難しいかも..

LUMIX S5 / Super Telephoto System / 約3000mm相当

S5 35mm版 4K30Pの動画から静止画を切り出す。動画でこの焦点距離でこの解像感は申し分ないが、マイクロフォーサーズと違ってこの距離だと被写界深度の関係で先行している雌に微妙にピンが来ない。

鳥類は明確に雌雄で色形が異なる種が多いので、同じフレームに雌雄を収められるとベストだが、小鳥類ではなかなか難しく、こんなシーンが撮れるのはカモならではだろう。

それでも何気に雄のほうにピンを合わせてしまうのは、これもやはり昭和の親父に起因するのかねぇ..

カテゴリ:独り言, |タグ:

黒い三連星

2021/2/26

ジェットストリームアタックに挑む?キンクロハジロ軍団を、S5のAPS-C 4K60Pの動画から静止画で切り出す。

LUMIX S5 / Super Telephoto System / 約4500mm相当

いやぁ、月末なんで納品ラッシュで超多忙ざんす..

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先日の米コロラド州デンバー発のボーイング機の事故は、一つ間違えばエライ大事故になっていたな。

乗客が撮ったらしい破損した右翼エンジンの映像を観たが、乗客は皆生きた心地がしなかったろう。それに地上の住宅地の玄関先に落ちていたそのエンジンのパーツらしき物体もなかなかの大きさで、こちらも住民は生きた心地がしなかったろうな。

航空機は詳しくないが、聞くところによればエンジンは片肺でも推力が得られれば飛行が可能らしいので、今回のケースでは左翼エンジンが無事だったことで生還できたようだ。

行く先がハワイということだったが、つくづく太平洋の真っ只中でなくて良かったぞ。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

燃え盛るような飛行機雲は朝焼けの影響。でも先日の事故映像の後だとちょっとねw

そういえば、サラリーマンを辞めて以降、アラスカやアフリカに取材に出掛けていた時期を除けば、今は飛行機を利用する機会はほとんどないな。好きで通っていた北海道はカーフェリーで行けるしね。

まあ短期で出掛けるならエアを利用するほうが時間的な利便性は高いが、そもそも今はその短期の時間でさえ工面が難しいw

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パナのGシリーズの初期の頃の画作りでは、同社の伝統とも言うべき緑に対するイエロー被りが見られたが、現在のパナの画作りはかなり意識してニュートラルにしている感じである。

これは一見すると地味な印象与えるので、派手な色味を好む風景屋さんなどはパナの絵は良くないという意見を言う人も中にはいるが、この点は逆にもっと評価されて良いと思っている。

個人的にS5ではGH5やG9PRO同様、フォトスタイルはFLATに設定している。普通にニュートラルな画がさらに彩度低めで一層地味めに見えるのだが、動画の場合は編集時に色味はすべてカラーグレーディングで調整されるので、下手なプロファイルはかませないほうが吉だ。

SNSでいいねをたくさん集めるなら、それこそガチガチにレタッチしてもはや原版からかけ離れた画でも良いのだが、ストックフッテージとして売るためには過剰で無用な装飾は一切要らないのである。

LUMIX S5 / Super Telephoto System

上からヒヨドリ、スズメ、カワラヒワ。地味な鳥をさらに地味に撮るw と言ってもカワラヒワは逆光だとなかなかきれいな黄色が出るんだよね。

動画性能で覇を争うソニーのα辺りだと、カワセミなど青系がとても自然界には存在しなそうな色に転ぶケースが散見されるので、青や赤でどう仕上がるのか試してみたいところだ。

また、業務用途である兄貴分のS1Hと違ってS5はローパスレス仕様であるが、よく鳥の風切羽付近に出るモアレは抑えられている感じだ。その分、解像性能はS1Hより上と見ている。