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朝のニュースでは午後遅くに雨模様という予報で、県内の平野部では結構な突風被害が出たようだが、赤城高原はちょっとお湿りがあった程度で終わってしまった。近所の農家の落胆ぶりが目に浮かぶようだが、しばらくは不安定な天気が続くらしいので、梅雨らしくはないにしてもまったく雨が降らないということもなさそうだ。

20150615

山道を走行中、路上にアカゲラ雌のバードストライク死体を発見した。恐らく道を低空で横切っていたところを運悪く車と衝突したのだろう。まだ流血が生々しかったので、事故はつい今しがた起きたといった感じであった。今は子育ての時期なので、もしかしたら近くの巣穴で腹を空かした雛たちが帰りを待っているかもしれないが、あとは雄親に頑張ってもらうしかない。

これは実際は道路の中程に落ちていたのだが、この後は間違いなく誰かの胃袋に収まることになり、その当事者がまた車にはねられる可能性もあるので、道脇に移動してから撮影している。野生の世界では、誰かの死は誰かの生につながっているのである。

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これは林道脇で不意に遭遇したカモシカを撮影した映像サンプルだが、個人的なP900の使用用途はまさにこういったシチュエーションである。機材を準備している間もない状況では、とっさに撮影体制に入れるコンパクトでハンドヘルドな機材は非常に有効だ。

さらに言えば、撮影対象は大型の野生動物であり、相手がその気になればすぐに向かって来られる距離にあるため、次の動きを常に警戒して撮影する必要がある。こんなシチュエーションで大砲のようなレンズを三脚に据えて撮影していては、不意の状況変化に対応できない可能性がある。

もちろん、状況を見極め、大砲レンズを準備する余裕があればそちらを使うのは言うまでもないが、まあこんな局面でスチルも動画も手持ちで取り敢えず狙えるというのは、良い時代になったものである。

公開された自サイトというのは、一般的にはプロモーションやアイデンティティの表明の場であるわけですが、TM IMAGINGではWebコンテンツの制作を生業の一つとしているので、そのための技術的なサンプルやテスト検証を兼ねているページ..群馬映像マップ壁紙アーカイブスなど..も用意しています。

特にブログ部分はオープンソースのWordPressをCMS(Content Management System)として利用しており、本体のWebサイト自体もそのCMSのコンテンツデータをあちこちで流用する仕組みとなっています。

CMSは投稿記事をカテゴリやタグ、年月で管理できる点が特徴ですが、往々にしてコンテンツは過去のものとして埋もれていってしまうので、それらを検索とは別にビジュアルなページとして用意することで、コンテンツの再利用に活かせることになります。

20150614

今回新たに公開した『季節の写真100』は、スライダーギャラリーとしてトップページに表示している『ピックアップフォト』の機能拡大版で、季節に応じた画像をCMSより自動で選択表示しています。

併せて某クライアントの要求仕様を基にTM IMAGING向けにアレンジしており、コンテンツの有効利用を目指したサンプルページとして用意しました。ブログの最新記事と併せてご覧ください。

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P900は個人的には生きものをメモ代わりに記録する使い方がメインだが、一般的には旅行などにこれ1台といった使われ方が多いと想像できるため、風景のようなフィックスも試してみた。

風景では広角から標準域の利用が多いが、P900の手ブレ補正は結構効きが良いので、このくらい手ブレが補正されればファミリー用途では十分なものと思える。

例えスチル撮影であっても、P900で翔んでいるトンボや蝶の撮影など望むべくもないが、サンプルのようにゆっくり徘徊する昆虫であれば、それなりに撮ることは可能である。もちろん、AFしか使えないため、常に主題を中央に配置する必要があるのは、歩く鳥編と同様である。

サンプル映像は、焦点距離135mm付近にてレンズ前30cmで撮影している。P900としては精一杯のマクロ撮影となって至近距離であるため、画角を変えるべくズームで引いた途端に焦点移動?が発生してしまっている。一旦このような込み入った背景にピンを持っていかれると、再びズームで寄ってもピンが戻ることはほぼ絶望的である。

動画というくらいなので、そこはやはり動くものを撮りたい。ただ、手持ち撮影で動体を追うことが許されるのは、一般的には運動会などファミリー用途に限られると思うが、そこは手軽さと天秤にかける必要があるようだ。

P900は事実上AFでしか撮影できないため、動体撮影はそもそも期待もしていなかったが、中央のAFフレームで主対象を捕捉し続けられる限り、比較的AFの追随性は悪くない。もちろんAFフレームから外れている時間が長いと、その時点で背景や手前の障害物に引っ張られるのは想定の範囲内か。

一応、画面の揺れと手ブレ補正の揺り戻しは起きているのだが、動体であるためそこは無視できるレベルに収まっている。

梅雨入り

2015/6/10

関東は一昨日梅雨入りしたらしいが、雨が降ったのは結局1日だけであった。まあ、雨が続くから梅雨入りしたとかしないとか、そういう判断でもないようだが、宣言後にいきなりピーカンではその実感も遠のくというものだ。

正直、外仕事では雨は面倒で鬱陶しいが、生きものとして水は必要不可欠なエレメントなので、降るべく時はしっかりと降ってもらわないと困る。

20150610

田植えから一月程度は経過しているだろうか。根付いた苗が谷を渡る風に揺れている。雨が降ったのは先日にもかかわらず、あちこちでシュレーゲルアオガエルの鳴き声が聞こえてくる。この地域特有の急峻多雪な地形から、雨に頼らずとも水が豊富であることは容易に想像できよう。

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先日のヒバリに続いて鳥を2000mmで撮影。

ホトトギスのシーンは、鳴き声を頼りに樹間からその姿を探し出したが、立ち位置が斜面であることと、爪先立ちというスチル撮影でも悪条件であったため、正視するには厳しい結果になった。

カッコウのシーンは、農作業中に庭先の電線に留まっているところを撮影。先日のヒバリよりは安定して撮れているが、時々手ブレ補正の揺り戻しが起きるため、小刻みに左右に振れることがある。これはP900の手ブレ補正の挙動が原因のようである。

2000mmなどという超の付く焦点距離で安定して動画を撮影するのは、やはり相当無理があるというものだ。

ちなみに撮影者自身が動き回るケースでは、比較的な緩やかなカメラブレに対応するACTIVEモードというのがあるようだが、今のところその機能を使うシチュエーションはない。

コンデジの動画撮影機能は、割りと黎明期の頃から標準装備であったが、それこそオマケ機能の粋を出ておらず、お世辞にも積極的に使おうというレベルのものではなかった。それが何時頃からか、フルHDの解像度(1920×1080)を記録できるようになって、WebやYouTube的にはまったく気にならないレベルになってきているカメラもある。

コンシューマ向けのハイビジョンカメラの歴史は2004年にHDVから始まったが、その頃のビデオカメラに比べれば、今どきのコンデジ動画もそんなに悪いものではない。専用機でないため、音声収録やスチルカメラ然とした操作性による問題はあるものの、メモ代わりに記録すると考えれば必要十分だったりする。

で、ご多分に漏れずP900でも動画の撮影は可能である。センサーはスチルカメラであるため3板ではないが、サイズは1/2.3型なので少し前のコンシューマ向け専用機と同じである。フレームレートも今どきフルHDは当然としても、生意気にも1080/60pで記録できる辺りは、運動会やアクティブな撮影領域もターゲットにしているのだろう。特に本機の特徴である24-2000mmという83倍ズームは、趣味性の高い分野では強力なセールスポイントになっている。

そんなとんがった異端児P900で、フッテージ屋としてはあるまじき行為..意図的に狙わない限り映像素材は三脚が必須..である手持ち撮影を試してみた。特に2000mmを手持ちで撮影するという禁断の行為が、どの程度視聴に耐えるうるか、という点がサンプル映像の主旨である。

まずは畑でさえずるヒバリを2000mmで撮影。犬連れで歩行途中という条件であったが、やはり2000mmの画角を安定的に保持するのは難しい。中央に位置するAFフレームで捉え続けないと、すぐに背景にAFが引っ張られてしまうので、撮影中の意識はどうしてもそこに集中してしまい、かえって画面が小刻みに動くという結果である。

気配に気付いて振り向くと、欄干の隙間からこちらの様子をうかがうサルを発見。

20150605

奇しくも一ヶ月前の欄干ザルと同じ状況なのだが、実は場所もまったく同じだったりするのである。ただ、今回は欄干の上に荷物を置いていたため、彼は通ることができないことへやや不満の声を小声で漏らしていたが、結局反対の欄干へ移動して去っていったのであった。

20150605b

この橋が出来てから20年ほど経過しているようだが、斜面に沿って谷筋を歩くよりは、最短で移動できる橋のほうが便利なのは自明の理なので、サルたちは常日頃からここを利用してる..欄干上は連中のウ◯コだらけだしね(苦笑)..のだろう。以前にテンが小走りに走って行くところも目撃しているので、サルだけでなく色々な動物たちの通り道になっているに違いない。

野生動物には人工物を警戒する傾向があるのは事実だが、建造されてから年数が経ったものや、橋のようにそれ自体が大きいものにはさほど警戒するものではない。特に危険がなく便利であると認識すれば、気にせず臆せず堂々と利用するのである。

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