カテゴリ : 小動物

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タイトルとは全く関係のない話。

うちの業務内容は写真・映像・自然・ITの4品目である。一見すると関連性のなさそうな分野に思えるが、これがまた意外に密接な関係があるから面白い。

あれやこれや好きなことに手を出しているうち..一つことで安定して飯が食えないので色々やらざるを得ないという側面も否定しない..に、少々手広くなってしまったというのが実際のところだが、そもそも今どき写真もデジタル、動画もデジタル、しかも後処理はすべてPCによるノンリニアな世界であるし、自然もその写真や映像でインタープリターするわけだし、調査分野ならデータのサンプリングや解析は必須である。

手前味噌ではあるが、もともとシステム屋育ちであったが故にすべての業務をITで串刺しできるのがうちの強みということになる。カメラで写真や映像を記録し、PCでそれらをまとめ上げ、その分野に興味のある人達の目に触れる場を設け、また表現者には発表の機会を提供する。

自分自身も表現者たる道を探求することを止めたわけではないが、 この世界に長く生きムダに歳にとってくると、不思議と自分自身の関係してきた世界に役に立ちたいなどと、分不相応でらしくない世界観のために尽力したくなるようだ。

ま、まだまだ道半ばではあるが、もう少し人生悪あがきをしてみても良いだろう。

20160910

アキアカネたちが茜色に衣替えして、ようやくそれらしくなってきた。折しも赤ヘル軍団25年振りのリーグ優勝ときて、今年は赤がラッキーカラーかな。

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迷走台風

2016/8/27

話題の台風10号の迷走ぶりには驚かされる。前後に発生した連れはとっくに日本を離れたというのに、道を間違えたのか忘れ物でも取りにくるのか、これから本土上陸とくるから恐れ入る。

しかも結構な勢力を保ったままというから困ったもんだ。こう天気が悪くては観察も撮影もままならず、早くスカッとした秋の空を期待したい。

20160827

朝の気温が低い時間帯に、林縁で暖機中のアゲハチョウを発見。まだ動けないのをいいことに、そっと近づいてマクロ撮影。

今週、処暑も過ぎて暦の上では秋なれど、まだまだ夏の虫が舞台を降りるには早い。

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メタリックな金属光沢ボディに、下腹を擦るほどのローポジション。その動きは極めてトリッキー且つランナバウト、などと書くとまるでどこぞのヨーロピアンカーのようだが、ニホントカゲは日本産の固有種である。

実は関東の我々に馴染み深いのはカナヘビのほうで、子供の頃にトカゲと言えばカナヘビのことを言っていた。なので最初にこのニホントカゲを見た時、子供ながらに新種ではないかとドキドキしたものである(苦笑)。

危険が迫ると尻尾を切って逃げるという例の技は、ニホントカゲもカナヘビもどちらも得意としている。初代ウルトラマンに古代怪獣ゴモラという恐竜をイメージした怪獣が出てきたが、ゴモラが大阪城を壊して逃げる際、やはり尻尾を切って逃げるシーンがあった。

もしかして恐竜も尻尾を切って逃げるのではないか?などと夢想したのも今は昔の話である。

20160801

写真の個体は幼体で、尻尾のブルーメタリックが美しい。

同じ金属光沢でも、成体は全体的に赤っぽい金色の見た目となるため、知らない人には別種のように見えるだろう。

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小さいゾウ

2016/7/17

20160717

ちょっと調べたが、5万とか6万とかあまりにも種類が多すぎて同定不能なこの人たち。

虫屋ではないので細かいことは判らないが、マクロレンズを近づけたら、死んだふりでもするようにピタリと動きを止めた。

ゾウのように大きな虫?なわけもなく、ゾウの鼻のように口部が長いのが由来だろう。もっとも皆が皆長いというわけでもないようで、オトシブミなんかも分類上は同じ仲間のとのことだ。

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電柵トンボ

2016/7/13

20160713

電気柵は地面にアースを流している。よって電線に止まるトンボが感電することはない。電気柵で感電するのは地面に立って電線に触るもの、つまり人や四つ足動物ってことだ。

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昨日に続いて今日も快晴。朝から気温もグングン上がり、館林は37℃の猛暑日であった。

先週辺りからチラホラとトンボの姿を見かけてはいたが、昨日一気にその数を増やし、庭先から近所の牧草地まで避暑トンボだらけである。

20160711

まだアキアカネ(秋茜)というほど赤くはないが、これから一夏を高原で過ごす間に、名前の通りの色合いに変わっていく。

20160711b

モーゼの十戒のように牧草が割れているところはシカの通り道。体型的にクマのそれよりはだいぶ狭いのが判る。

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全国の天気予報士が心待ちにしていた台風1号が発生したというのに、我が家では8ヶ月に渡る奉公も無事終わり、居間のコタツが本日お役御免となった。

5月は時々寒い日もあって、まだ必要かと思いつつなかなか片付かなかったが、さすがにこの連日の暑さの中では視覚的に辛い(苦笑)ので、ようやく撤去となった次第。

次回愛すべきコタツ君と再会するのは4ヶ月後のことだが、そう考えると案外暖かい季節は短いものである。ま、とは言えこれでようやく我が家も夏本番を迎えられるというものだが(笑)。

20160703

まだコタツがあったのかよと、シロツメクサに集まるベニシジミが言ったかどうか。今日も午後にはヒグラシが鳴いて、あぁ夏近し、か。

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水田のような湿性環境には水棲生物がたくさん生息している。水棲というくらいなので当然水が重要なのだが、昨日も書いたように田んぼに水がある時期は意外に限られている。

水のある時期には水を必要とする生きものが、水が少ない時期にはそれほど水を必要としない生きものが、水がない時期には水がなくても生きられる生きものが、それぞれ発生時期をずらして(または潜み)生活している。そしてそれはまさに生態系であり、生きもの多様性の一面を現しているのである。

そんな湿地の生態系で視覚的に目立つものといえばトンボが挙げられるが、トンボは生活ステージの段階で、水を必要とする時期とそうでない時期に明確に別れる生きものだ。

前者はヤゴと呼ばれる幼生形態であり、成虫であるトンボとなるまでの期間..これは種類によって異なるが幼生のまま年をまたぐ種が多い..は水中生活を行うのである。ところが羽化して以降トンボの姿に変異すると、産卵までは直接的に水を必要としなくなるため、夏から秋の水のない田んぼなどいわゆる水辺周辺で生活することになる。

田んぼは人為的な生産活動の場なれど、その農耕スケジュールとトンボのライフサイクルが偶然?にも一致するところとなり、農耕史以降今日に至っていると言えよう。

20160627

シックなスティールブルーに身を包むシオカラトンボ(写真はオオシオカラトンボ)は、平地の湿性環境を代表するトンボだ。日当たりの良い場所を好み、昨日の記事の写真のような開けた環境にも多く見られる。

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谷戸の田んぼ脇の林縁部で陽射しを避けて休むノシメトンボの雌。平地よりはどちらかと言えば低山の山間地に多く見られる。

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山林に囲まれた谷戸地形に見られる典型的な田んぼの風景。時間帯に応じて適度に日陰が作られるのが判る。

トンボの仲間には暑さを避けて生活する種類がいる。避暑トンボなどと呼ばれるアキアカネ..いわゆる赤とんぼ..はその代表選手で、暑さが厳しくなる盛夏には高原や高山など高所で暑さを凌ぐ。前述のノシメトンボも同じアカネ属で暑さを嫌う傾向があるが、アキアカネのように集団で避暑に移動することはなく、谷戸のような山林が隣接する環境で生涯を送るようだ。

一直線に脇目もふらずに歩く甲虫を発見。虫屋ではないが、その紡錘形のシルエットからマイマイカブリであることはすぐに判った。

主にカタツムリを捕食することからその名があるが、特にはその細長い頭部をカタツムリの殻に突っ込む姿を、「マイマイを被っている」と見立ててのことだそうだ。名前はよく知られた昆虫だが、基本的に夜行性なので普段目にする機会はほとんどない。

実際にカタツムリを食べているところを見たことはないのだが、写真や動画で見る限り、相手の家に土足?で踏み込んで襲い、消化液で溶かして食べるというあたり、結構えげつない。ま、動物食の昆虫は総じてそんなものではあるけどね。

それとこれは知らなかったが、本種は分化した亜種が沢山確認されているものの、種としては日本固有種なんだとか。生態からして海外のコレクターとかには人気がありそうな感じだね。

20160522

昆虫少年だった頃の拙い記憶に基づけば、捕まえると結構強烈な刺激臭?を発するのでうっかり手を出せない。レンズを向けると向きを変えて逃げていくので、最後まで正面から撮らせてくれなかった。

以下は忘備録。カッコウが一昨日から赤城高原をうろつき始めた。昨日はほぼ終日鳴いていたので、これで残すはホトトギスだけとなった。

春咲山芥子

2016/5/16

菜の花というのはアブラナ科の仲間を総称する言葉で、アブラナの他、水菜や小松菜、ブロッコリーやケール、それにキャベツ辺りも遠縁である。ちなみによく勘違いされるが、レタスはキク科だ。

菜の花の仲間は、春から夏にかけて小さな黄色い花を咲かせ、休耕田や草地、河原などでよく見かけるが、人為的な生産物でない限り、多くは外来移入種として勢力を拡大しているハルザキヤマガラシであることが多い。

ハルザキヤマガラシは群馬の神津牧場が最初の定着地と聞いたことがあるが、原産は欧州だそうだ。うちの近所では食用にしており、名前の通り辛味が強くてクレソンによく似た食感である。

20160516

近所の牧草地に群生するハルザキヤマガラシに、蜜吸目的でベニシジミなど蝶が集まっていた。

繁殖に勢いのある種というのにはそれなりに理由があるものだ。ハルザキヤマガラシに限った話ではないが、植物の多くは昆虫が集まりやすい何らかの物質を発散するなどして、花粉を媒介してもらうという他人任せの戦略をとっている。

モンシロチョウがキャベツなどアブラナ科を好むのも同じ理由である。