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箱罠

2018/10/9

先日の記事でこんにゃく芋の鳥獣被害はないと書いたが、それ以外の農作物についてはそういう訳にはいかないのが世の倣いである。特に山際や防風林など、森に隣接しているところはどこも事情は同じであろう。

一応、農水関係から補助金が出て、皆で一斉に電柵を張り巡らせたため、それなりに被害は減っているようだが、万里の長城のように延々とすべての耕作地を電柵で囲えるわけではないので、それぞれ隙間から出入りする個体も多く、そういう場所では生贄となっている畑もある。

そんなことで、村内あちこち有害駆除用の捕獲檻を見かけるのだが、そもそも捕まえたい生きものの事をどれだけ分かってやっているのか、疑問が湧く場所も散見される。

これが有害駆除用の捕獲檻で、いわゆる箱罠というやつだ。捕獲対象が中に入ったら入り口が落ちる仕掛けだが、通常この手の檻タイプは捕獲即駆除、つまり殺処分ということになる。

誘引物はケチくさい屑イモなので、狙いはイノシシかクマ狙いなのだろうが、少ない量で誘い入れることなどまず無理だ。大体周辺の森のほうが食べるものがある。

奥山放獣目的でクマを捕獲する場合は、ドラム缶を複数つなぎ合わせたタイプを使用する。箱罠のような格子状の檻だと、周囲が丸見えになるのでクマが興奮し、格子を噛んだり爪で引っ掛けたりして暴れて怪我をするためだ。

ドラム缶型の捕獲檻は昔書いた記事にあったのそちらをどうぞ。
http://bigdipper.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_3e7e.html

RICOH GR DIGITAL

昔、クマにデントコーン畑が荒らされた時に設置した捕獲檻。この時は対象が明確にクマだったので、檻自体がかなり頑丈な作りになっている。