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早春の森でフィフィフィと早口の口笛が聞こえてきたならそれはゴジュウカラ。

さながらキツツキのように木の幹を上下自由に行き来できるが、名前の通りシジュウカラなどと同属のれっきとしたカラ類の仲間である。

他の多くのカラ類も重力を無視したように木の幹に留まることができるが、ゴジュウカラのように幹を伝っての移動はしない。

先にキツツキのようにと書いたが、頭を下にして降りてくる動作ができるのは本種とキバシリくらいで、キツツキの中でも小柄なコゲラにもできない点では、本種の機動性がことさら高いと言えようか。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14 / ノートリミング

某所の尾根近くで天狗様待ちの際、寄りかかっていた幹の裏側に気配を感じ、しばらく様子見ているとゴジュウカラがかくれんぼよろしく顔を出したり引っ込めたりを繰り返した。

やけにフレンドリーだなと思いつつも幹から少し離れて見守っていると、クルクルと幹を回り込んで来て、樹皮の隙間から種子を取り出して食べていた。

貯食してあったのかたまたま見つけたのかは定かではないが、こちらの存在をまったく気にかけないその仕草から、普段人を見ることがないのだろうと想像できた。

それにしてもE-M1Xの鳥認識AFの優秀さには相変わらず驚かされる。この至近距離でもしっかりAFが追随していた。