星景も手持ちでいってみよう
これ以上は地球の自転が精度に影響すると言われる優秀な手ブレ補正と、他社にはない大口径の魚眼レンズとなれば、当然のように星景が手持ちで撮れてしまう。
まこと冗談のような話ではあるが、実際に労せずして撮れてしまうのだからさすが「宇宙からバクテリアまで」をコンセプトに掲げるオリンパスである。
家の前から東の天頂方向を撮る。右下は恐らく渋川・前橋方面の影響かな。それにしてもどんだけ暗いんだうちの近所w
近所のフクロウの森からほぼ天頂を見上げる。中央下に北斗七星が見える。この撮影中も森の夜の主がよく鳴いていた。
明け方近く、沼田の夜景と上越国境の銀稜が入るように北西方向を撮る。中央上に北斗七星(おおぐま座)とその右に北極星(こぐま座)、左は流星群で有名なしし座。
空が白み始めた北東方向。明るくなり始めているので分かりづらいが、はくちょう座など冬の大三角が写っている。
何れもISOは3200、絞りはF1.8開放を手持ち撮影。魚眼レンズなので周辺近くは少し星が動く。
撮影時間帯は明け方近いと言っても人の目には真っ暗で何も見えないので、ここで問題になるのがピント位置である。
ED8mm FisheyeはPROレンズだが、他のPROレンズのようなフォーカスクラッチ機構がないため、無限遠で固定することができない。いくら対角線魚眼と言っても開放F1.8では常にパンフォーカスというわけにはいかないのだ。
そこで有効なのがE-M1XのLVブースト機能だ。LVブーストはライブビュー映像を一時的にゲインアップして明るく見せることができ、フォーカスの拡大機能と併用することで恒星の点像にピントを合わせることができるので、試し撮りのような手間がいらない。
マイクロフォーサーズは高感度に弱いので星景や天体の分野は不得手と思われているが、ED8mm Fisheyeのような明るい超広角レンズやE-M1系のLVブースト機能など、なかなか便利で侮れないものを持っているのだ。