台風21号で赤城山から東向きの大風が吹き下ろしたので、農道上には木々の枝や葉が散乱している。
まだ青いコナラのドングリや、熟しきっていないクリやミズキの実など、一見すると折角の山の実りがもったいないと思うかもしれないが、鳥やリスなどと違って木に登ることのできない生きものにしてみれば、こうして木の上から地上に実が落ちることで、それらを口にする機会に恵まれるのである。
台風による倒木被害も含め、こういったことも自然の力による森の撹乱作用の一つと言っていいだろう。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / コナラのドングリ
森の実りで最も引き合いが多いのは何と言ってもドングリだ。木の上ならクマにリスにカケス、地上ならネズミにタヌキにシカなどと、論えばそれこそキリがない。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / ミズキの実
ミズキの実が黒く熟し始めると、コサメビタキやサメビタキなどヒタキの仲間の秋の渡りの時期だ。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / モミの球果
落下したモミの球果はまだ青く、リスにとってはやや残念な結果だろう。これはいわゆる松ぼっくりだが、モミなので言うならモミぼっくりか。
FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA / クリの毬
まだ熟していないクリは毬に包まれているので、さすがに鳥や小動物の手には負えない。ここはクマとイノシシの出番だ。クマは分厚い掌を、イノシシなら武器にもなる強靭な鼻面を使って、それぞれ器用に押し開いて食べるのだ。