仕事で草津へ出かけた際に渋峠まで上がってみた。今年は残雪が多く、雪の回廊が話題になっていたが、さすがにこの時期では平年並みよりやや多いかな、という程度であった。
天狗号を飛ばそうと思ったが、あまりに風が強くて断念。それに未だ火山性微動が続いているのか、お釜周辺は停車もできない。何より5月とは思えない寒さにブルブルであった。
え、まだツクシ生えてんの?ええ、まだツクシが見られるんですよ、うちの周りでは。
ツクシ、土筆んぼう、スギナなどと色々な呼び方をされるが、ツクシ(土筆)は写真のような胞子茎の時期の呼び方で、胞子を飛ばした後に伸びてきた状態をスギナ(杉菜)と呼ぶ。写真のツクシが成長してスギナになるわけではない。
ツクシの時期は食用にもなるが、スギナになると迷惑千万な雑草扱いとなる。先日のセイヨウタンポポ同様、繁殖力が強くて根絶はほぼ無理と言って良い。
で、その地下茎、いわゆる根っこが深く張り巡らされることから、付いた異名が「地獄草」。土筆んぼうなどと呼んで子供の頃は意味なく摘んで遊んだものだが、よもやそんなおどろおどろしい別名があるなどとは知らなかった。
最初の一枚のみ、フジノンXF16/f1.4で撮影。
XF16はフルサイズ換算で24mm相当の画角となるハイスピード広角レンズである。24mmでf1.4の大口径レンズは、キヤノンのFDとEFをそれぞれ使ったことがあるが、キヤノンのは何れも寄ることができなかった。
XF16の素晴らしいところは最短撮影距離が15cmと、ほぼレンズ前玉直前まで近づけるので、広角マクロとしての使い勝手が良い。開放だとボケが硬い感じになるが、一段絞ってF2なら問題ない。
専用のマクロレンズもマウント毎に持っているが、積極的にマクロ域で撮影する機会はほぼなく、自ずから仕事でブツ撮りに使うのがほとんだ。どちらかと言えば、広角でグッと寄って撮りたい派なのである。
と言うことで、引いて良し、寄って良し、暗くても良しのこのXF16は、TMにとってはフジを使うキラーレンズの一つと言っても過言でない。
県北の標高の高い尾根へ上がってエアリアル。朝の内は何とか飛ばせたが、昼前には風が強くなってしまって早々に下山してきた。
それにしても、今の季節は残雪が腐っていて歩きづらいことこの上ない。下から見ていて雪があるのは判っていたので、長靴に軽アイゼンで登攀したが、そもそもズブズブ..品のない言い回しだとか国会でエラそうに能書き垂れていたが、お前が言うなってね..なんで滑る以前の問題だったw
稜線部ではルリビタキがさえずっていて、尾根を渡る風が気持ちいい。アカヤシオが点々とピンクの花をつける谷筋からは、コマドリのヒンカララも聞こえてきて、いよいよ野外活動に適した季節になってきたと感じる。
ん?何を撮ったんだ?あれ、クジラ?どうやって撮ったんだろう?なんて、少しでも観てる側に思わせれば、カメラマンとすればしめたものだ。どうせドローンを飛ばすならこんな映像を狙いたいね。
それにしてもシロナガスクジラはデカいなぁ。比べるものが何もない海原のシーンなのに、その巨大さを感じられるのは素晴らしい。