APのゲームチェンジャー
先日EOS R5を発表したキヤノンが5DMk4の後継機を出さないことを認めているが、デジタルカメラ市場はほぼミラーレスカメラに集約されつつあり、現時点でコンシューマ市場はソニー1強の状態であることは疑いようがないだろう。
それでもプロフェッショナルな報道系の分野では洋の東西を問わずまだ一眼レフが求められているので、こちらは未だキヤノン・ニコンの2強の存在感が強い。
そんな中、すでに米dpreviewに掲載されているが、米大手通信社であるAP通信が、オフィシャルなカメラとしてソニーと提携したとのことである。
独占契約ということになるようなので、世界を駆け巡るAPのカメラマンや記者はすべてソニー機を使うことになり、ビデオジャーナリストも対象となっているので、EマウントのαだけでなくXDCAMカムコーダーも契約対象になるらしい。
同一メーカーの機材に統一することでボディ・レンズ・バッテリーなどが共有でき、画像の色調やビデオコーデック、それに5Gを見据えたネットワークを含むワークフローを統一できるのは、世界規模で活動する通信社にとっては計り知れないメリットがある。
キヤノンは8Kなどと同社らしくない飛び道具で巻き返しを図り、ニコンは低価格機の投入でマーケットでの埋没感を正してブランディングの復権に躍起だが、両社の攻勢を受け立つソニーはすでに安定期に入っており、地味だが堅実なブラッシュアップを着々と進めている感がある。
APでは今回のソニーとの提携をゲームチェンジャーと呼んでいる。コンシューマ市場を制し、プロ市場の牙城の一角も切り崩し始めたソニーの快進撃はとどまるを知らない。
拙者の周辺で言うと、仕事関係ではキヤノンとニコンで半々だが、遅々としてミラーレス化が進まなかった両社に見切りをつけ、ほぼ全員がソニーαに手を出している。
ただ、面白いものでソニーに完全に乗り換えたのはキヤノン使いだけ..残りはR5で戻るようだが..で、ニコン使いは一昨年のZの登場で全員がニコンに戻っている。まあどちらのケースもレンズはEマウントに変換して使っていたようだけどね。
知り合いの手伝いで時々写真教室に顔を出しているが、そこでは市場の状況を見事に映し出していて、ソニーαが多いかな。ぶっちゃけた話、年寄はニコキヤノが圧倒的だが、若い世代にはソニーαが多く、女子にチラホラとオリンパスがいる程度かなぁ。
個人的にはソニー..正直好きなメーカーではないwので..を使うことは想定していないが、それでも月末に発表が予定されているα7SIIIは注視している。