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先日、政府から日本がIWC(国際捕鯨委員会)から脱退することが表明された。

日本は商業捕鯨の再開を目指して調査捕鯨を続けていたが、ここにきて調査捕鯨..主には南極海周辺での..を中止し、それと同時に日本近海での商業捕鯨を再開するというものだ。

以前からオーストラリアや米国など反捕鯨国から日本は反発され、シーシェパードなる過激な自然保護団体からは執拗に調査活動の妨害を受けるなどされてきた。

主要な問題では国際協調を標榜する日本が、国際的な組織から脱退というのは珍しいこともあるもんだと思ったが、政治主導の決定という報道があることから、どうやら政治家特有の事情のようである。

国民が期待すべき政治主導が、一部の地域の事情..地元もしくは関係者..だけに作用するというまさに現在の日本の構造問題の産物のような気がしてならない。

確かに日本人は鯨の肉を食べてきた歴史があるが、少なくても内陸の海無し県にそんな食文化は存在しない。あたかも捕鯨が日本人全体の文化であるかのような言い回しは納得出来ないぞ。

で、それはそれとしてだ。例のごとくマスゴミのミスリードにも困ったもんだが、あたかもIWCの意向に日本だけが反発しているかのような論調で捉えられているが、IWC参加国内で言えば、実は反捕鯨国と捕鯨国の割合は五分五分だったりするのである。

声の大きいヤツの意見ばかりが目立つ典型的な例だが、商業捕鯨を再開したい国..つまり日本の次の動きに期待する国..は結構いるのである。

個人的に捕鯨をどう思っているかについては、10年前の古い記事で恐縮だが以下に書いている。当時もちょっと話題になっていて、古いブログでコメント欄も開けていたので、通りすがりの意見wも入ってきていたようだ。

■捕鯨の是非
http://bigdipper.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_a51a.html

先の記事でも書いているが、鯨の肉を食べることに特段抵抗はない。が、わざわざ南極など遠方へ漁に出て行ってまで食べるほどではないといったところが正直なところだ。生活の中でスーパーの店頭に鯨の肉が並んでなくても困ることはまったくないしね。

では保護のために必要かと問われれば、そりゃ絶滅が危惧されるのであれば当然保護は必要だろう。同じ鯨類で言えばシャチやベルーガ、イッカク、そにれセミクジラやシロナガスクジラなどがそれに当たろうか。

だが、もし生息数が多く人の生活や生産活動に影響が出ているのであれば、そこは資源管理が行われて然るべきだ。シカやカンガルーは数が多いと駆除するのに、鯨類だけがなぜ保護されるのか意味不明である。

ましてや知能が高い..鯨類でもとりわけイルカなどはエコーロケーションで意思疎通を図っていると言われている..的な理由での保護自体無理筋であろう。

逆に言えば知能が低い場合は食われても仕方ないという論法になるので、もし高度な文明を持ったバルタン星人が地球に攻めてきて人類が食われても、それは仕方のないこととしてを受け入れなければならないぞ。

兎にも角にもだ。豚、牛、羊、鶏、鹿、カンガルーは問題にならなくて、鯨類だけ問題になる理由が聞きたいものである。それから「日本人の食文化」を都合よく全面に出して、議会に諮ることなく政治の力で押し切った連中にもね。