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奥山のイヌワシの繁殖確認の大変さよ。

地形に阻まれ巣に近づくなど叶わず、巣内の様子を知るすべはない。秋に求愛を確認、冬に巣材を運び、春に獲物を運び、夏に三つ星が出現、再び秋に親子で飛ぶという一連の繁殖ステージを麓から遠く観察して、初めて繁殖成功と判断できるペアのほうが圧倒的に多い。

小生のような在野のワシ観察者にとって、巣内育雛をつぶさに観察できるのは理想。産卵はいつ?孵化は?兄弟殺しは?餌の種類は?餌量は十分か?羽衣の変化は?等々がモニターの前で確認できるなど夢のような話。

当初の目的は異なるしまだ試みの段階だが、伊吹山の件のライブ中継はそれを実現したと言えよう。

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ただ、巣内雛の成長過程が赤裸々に視えてしまうので、今シーズンのように上手くいきそうにないケースに冷静に対応できるかは重要だ。

可哀想という感情論に負けて、放鳥できない飼育個体を単純に増やすのはイヌワシ保護としては本筋ではない。希少種とはいえ、野生の生きものに対して相応の接し方をすべきとは思う。

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