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オオタカと並んで里山のタカとして知られるサシバ。

ただ、もともと低地の人里近くに好んで生息しているのではなく、食性が湿性環境に依存しているので、結果的に水田地帯に適応して定着しているというのが実情だろう。

生息環境もチュウヒが好むようないわゆる湿原や河川敷ではなく、営巣林に適した森の中の湿地、つまり谷地を好む。

人が稲作のために水源と隣接する谷地に棚田を作り出して以降、結果的に人里近い水田地帯で繁殖活動を行うようになっている。

我々ワシ屋にすれば、どちらかと言えばサシバは雪山の谷筋の中で営巣するイメージが強く、実際の生息数も世間で言われているような里山環境よりは圧倒的に山中のほうが多いだろう。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

ピックィーというその独特の鳴き声とともに、奥山近くの谷間を飛ぶサシバ。

猛禽類は小型になるほど性格が強気になっていくが、このサシバも例外ではなく、そのけたたましいほどの勢いの前にはクマタカも逃げ惑う。

そして時には果敢に天狗様ことイヌワシにも向かっていき、気が済むまでモビングを繰り返すシーンは、この季節の奥山の風物詩的なものだ。

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