あれから早くも七年が経つ。
連日ニュース映像に流れるせいもあって、当時の記憶はまだ鮮明のままだ。忘れてはならない気持ちもあり、しかし当事者には忘れたい忌まわしき記憶でもある。
それぞれの交錯する複雑な思いの中、自然は刻々と時を刻んでゆく。
まだ明けきらぬ寒い朝、タイヤの轍を辿る者あり。行く先はぼんやりぼやけていようとも、一歩一歩その歩みを止めることなく前へ進もう..