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餅は餅屋

2018/9/12

EOS Rを見ていて、キヤノンはミラーレスカメラだからといって何でもかんでも不必要な小型化に走らなかったのが判る。

RFマウントはEFマウントと同じ54mmという大口径であるし、そもそもフルサイズセンサーなのでレンズの小型化は見込めない。ミラーボックスとペンタプリズムが無くなったからと言って無理に小型化するとホールディング性が良くないことを、フルサイズミラーレスで先行しているソニーαが証明している。

今のところキヤノンの小型ミラーレスへの答えはEF-MマウントのEOS Mになる。フランジバックの関係でRFレンズはEF-Mマウントには物理的に装着できない..2mmしか差がないのでアダプタの類を挟む余地はない..のだが、最初から無理に小型化を目指す必要がない点で、RFレンズの設計の自由度はかなり高いはずである。

ここは製品を完全に別ラインに分けるほうが良いというのが、キヤノンのマーケ上の考えのようで、要は餅は餅屋ということだろう。

この点で、ニコワンを止めてしまったナイコンの場合、小型ミラーレスという本来なら売れ線の商品を欠いているので、ビギナーやカメラ女子への大きな販路を失ったに等しい。まあニコワンは売れなかったので仕方ないが。

ナイコンも何れAPS-Cのミラーレス..そう言えばDX何とかという製品ラインはどうなったw..を出すことになるだろうが、その時に55mmという大口径のZマウントが足かせになるかもしれない。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

北海道で2日続けて氷点下だという。昨日は稚内、今日は弟子屈と、9月の観測史上では初めてらしい。梅雨が早くに明けて夏が早かった分、それなりに冬の訪れも早いのだろうか。

カテゴリ:写真・カメラ, 季節感|タグ:

キヤノンのEOS Rは、6D相当っぽい中級機としては可もなく不可もなく、ある意味期待を裏切らない想像通りのスペックwであったと言って良い。

もともとの期待値が低い分w、まあ某C社はこんなもんだろうと割り切れるものがある点で、ティーザー広告しまくりで散々じらせて期待値マックスだったナイコンとは、世間の風当たり度合いがかなり違うと思われる。

ただ、この後にどうやらフルサイズミラーレスの先駆者ソニーによる、某C者のお株を奪うような痛烈な後出しジャンケンがありそうなので、そんな余裕かました出し惜しみ番長サマが、いつまで悠々と肩で風を切っていられるか見ものである。

それはそうと、今回のEOS Rは1987年のEOSシステム登場時..もうEOSも30年経つやんね..によく似ている。上でも下でもなくまずは真ん中の売れ線から品揃えを始め、徐々に市場を侵食していくいつもの作戦なのだろう。

意図しているのか原点回帰なのか、EOS R自体、最初のEOSであるEOS 650とどことなく面影が似ているしね。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / ETERNA(ちょいレタッチ)

強烈な夏の日差しもどこへやら。猛威を奮った殺人的な暑さもようやく一段落といった感じになった。

夏の最後の抵抗のように子持山の山稜に雲が湧き上がったが、もはや夕立ちを目論むほどの勢いもなく、西風に煽られて徐々に立ち消えていく。

季節の移ろいに突き動かされるように、太陽の軌道も少しづつ南に逸れはじめ、いつの間にか子持山の陰へ落ちていく。

9月に入るやいなや、夜も明けぬうちにまたまたカメラ業界が賑やかになってきた。先月のナイコンZの狂想曲も覚めやらぬうちに、今度はキヤノンとパナが渦中の人となっている。

CのフルサイズミラーレスはEOS R?

ネットの情報サイトよれば、キヤノンはかねてからの噂..と言いつつすでに本物っぽい画像出回っているぞw..通り、近々フルサイズミラーレスを発表するようだ。

詳細は追々だが、新ボディの名称は「EOS R」で、デュアルピクセルCMOS AFの3030万画素センサー搭載、4K動画..フレームレートは不明だがまあ30Pが順当だろう..に-6EV(!)という低照度対応のAF、バッテリーはLP-E6互換とのことだ。

サイズ感はEOS M系より一回り大きいが、重量が約580gというのはかなり軽量ではないだろうか。

画素数からしてナイコンZ6やソニーα7IIIの競合機のようだ..5D4のセンサーを流用した上位機がでるかもね..が、気になるのはボディ内手ぶれ補正の有無と、ナイコンZが叩かれまくっているメディアのスロット数だろう。

そして最も関心の高いマウントであるが、RFマウントという新マウントでリリースされるようだ。内径54mmということで、これは想像通りEFマウントと同じと思われるが、当然のようにフランジバックはミラーレス仕様で20mmと短い..EF-Mと非互換みたい..ため、物理的にEFレンズの装着はできないだろう。

既存のEFレンズは他社同様に専用のマウントアダプタを介して装着できるが、このアダプタ類が複数用意されており、未確認ながらなかなか面白そうなギミックを搭載しているようだ。目を引くのは、何らかの機能を設定できそうなリング状のコントローラを装備したものや、ドロップインフィルタを挿入できるようなアダプタもある感じ。後者などは動画撮影時のNDフィルタ問題を解決してくれそうな予感ありだね。

当初予定されている専用のRFレンズは、ナイコン同様に数は少ないのだが、ナイコンと違うのはユーザーの思いをよく分かっている点だろう。標準ズームは将来出るであろう24-70mm F2.8と被らないよう24-105mm F4であるし、テーブルフォト系で活躍しそうな35mm F1.8という大口径の広角マクロレンズを用意しているのはさすがだ。

さて、これ以外に何か隠し玉があるのかは不明だが、もしボディ内手ぶれ補正とメディアのダブルスロットが未搭載なら、先日書いた通り「出し惜しみ番長」と揶揄されるのは必定。逆にその期待を裏切るようなスペックであれば、先日書いたことは撤回しなければなるまいぞ。

Pがとうとうフルサイズ参入?

そしてパナに関しては、事の真偽はまだ不明だが、パナもとうとうフルサイズに手を出すという話が出回っている。

パナはGH4に4Kを搭載した際、東京五輪の頃までに8Kを目指しているような話をしていたが、個人的にマイクロフォーサーズのセンサーに8Kを詰め込むのは相当厳しいと見ていたので、フルサイズ市場への参入..当時はスーパー35かなと思っていた..はそれほど意外ではない。むしろ、高級機路線ならライカブランドのレンズをさらに活かせるはずなので、戦略としては間違ってないと思われる。

ただ、今すぐにではないにしても、ここまで市場を作り上げてきたマイクロフォーサーズから手を引くのかどうかが気掛かりだ。製品ラインナップを整理するような話も聞いているが、システムとして小型軽量であることはフルサイズに対する優位点なので、オリンパスともどもその動向は注視せねばなるまい。

そのオリンパスも来年上位機を、みたいな噂も出ているし、この秋以降来春まで、カメラ業界は話題に事欠かないようだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

天気がすっきりしない。さすがに真夏のような暑さはもうないが、とにかく湿気ぽっくていかん。早く秋の清々しい空気感になってほしいね。