夜明けだけど一区切り
42年の長きに渡るスペースオペラに一区切りがついた。何のことかと言えば、ご存知「スター・ウォーズ」の話である。あ、ネタバレはないのでご安心をw
宇宙を舞台にした特撮モノなら古くは2001年宇宙の旅や猿の惑星が挙げられるが、ハリウッドの現在の特撮の走りはやはりスター・ウォーズだろう。
原作者のジョージ・ルーカスが日本の黒澤明監督や円谷英二監督の影響を受けたというのはよく知られた話だが、ジェダイの騎士が和服をイメージした衣装で剣技を見せるシーンは七人の侍の影響だろうし、ダース・ベイダーのマスクは武士の甲冑からヒントを得たものと聞く。
デジタル以前の特撮シーンは円谷監督の初代ゴジラやウルトラQが影響を与えたわけで、逆にスター・ウォーズでライトセーバーが使われなかったら、ガンダムがビームサーベルを振ることもなかったはずだ。
新しいネタがないので続編がもてはやされる昨今の風潮..ターミネーターシリーズなどその傾向が強い..とは異なり、後付ではなく元々原作が9話から構成されていたのがスター・ウォーズの特徴でもある。
1977年公開の「エピソード4/新たなる希望」から始まり、原作者のジョージ・ルーカス自身の問題や映画会社や配給会社の変移等々紆余曲折を経て、「スカイウォーカーの夜明け」ことエピソード9までこぎ着けたのは、1ファンとしては感無量のことである。
公開が始まったばかりなのでストーリーに関することを書くのは控えるが、いくつか残されていた伏線も回収され、事前に知らされてなかった役の登場もあり、最終話として面白かったと言えるが、これでルーク・スカイウォーカーやレイア姫、ハン・ソロなどが登場する話も終わりだと思うと一抹の寂しさもあるかな。
取り敢えず吹替版を観て内容は分かったので、年が明けたら字幕版をもう一回観に行くつもりである。
余談だが、スター・ウォーズシリーズはスピンオフも沢山あって、中でも「ローグ・ワン」はなかなかの秀作だった。
その後に作られたハン・ソロの若き頃のエピソードは今ひとつだったが、この後予定されているユアン・マクレガー主演のオビ=ワン・ケノービのスピンオフには期待したい。
ちなみに現在の配給元であるディズニーによれば、スカイウォーカーのストーリーとは異なる新三部作の予定があるようだが、ルーカス・フィルムとライアン・ジョンソン(批判多きエピソード8の監督)とで話の内容が異なるので、今のところどうなるのか不明である。