晩秋の北の森
2012/10/27
この時期はフィールド巡回の季節。普段は単独行動を基本としているので、終日特定の場所に陣取る定点調査ではなく、午前午後で複数箇所をグルグル回る方式をとっている。
天狗様はこれから繁殖シーズンを迎えるわけだが、テリトリー維持のため、今の時期が最も広大な範囲を飛び回ることになる。絶対的な縄張りを主張する防衛ラインを越え、その外側に広がる行動圏を拡張し、隣接する別個体に対し誇示行動を行うのだ。
なので思いがけない場所で、且つ同時に複数個体や、侵入個体などを見掛けることもあるし、うっかりすると一度も目視せずに終わってしまうこともある。ま、それもすべて想定の範囲内ではあるのだが。
北部の森でも特に標高の高いエリアでは、いよいよ晩秋の趣が強くなってきた。シカのラッティングコールにかき消されそうになりながら、近くでベニマシコの鳴き声が聞こえてきた。