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よく「写真ばかり撮ってないで記憶に焼き付ける」という言い回しを耳にする。一見もっともらしく拝聴できる言葉ではあるが、先日も書いた通り人は忘れる生きものである。

忘れるだけならまだしも場合によっては都合の良いことばかり憶えていて、都合の悪いことは記憶を改ざんしたり、うろ覚えなことについては適当に別の記憶で書き換えたりと、誰しも身に覚えがある通り実に適当でいい加減なものである。

ファンタジーのような楽しい思い出ならそれでも差し支えないが、事実をありのままにとどめておきたい場合にはそれでは支障があるので、できる限り記憶を裏付けるような証拠があったほう良い。

という点でも、やはり写真または映像は記録のために撮るのである。

さらに言い換えれば、記憶をさかのぼって過去の事実を再発見するための補完行為であり、記憶のアーカイブということになろうか。

FUJIFILM X-H2S / XF30mmF2.8 R LM WR Macro / CLASSIC CHROME

つい先日まで秋だったような気がするが、畳み掛けるように連日寒波がやってくると秋はすでに忘却の中だ。

でもスマホやタブレットの写真アプリをちょっとスクロールするだけで、半月前にはまだ秋の色が薄っすらとあったことを想い出す。

カテゴリ:写真・カメラ