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テレコン常用

2019/11/27

我々のようなフィルム世代カメラマンにとって、当時テレコンバーターは緊急時にのみ使用を許可されたいわば飛び道具のようなものだった。

フィルムカメラでは増感しない限りISO100が基本だったので、マスターレンズの開放がF4なら1.4倍テレコンでF5.6、2倍ならF8となり、早朝や夕暮れそれに薄暗い林内での長玉使用では絶望的にシャッター速度が遅くなって、三脚が必須の上にそれこそ手ブレとの闘いだった。

ISO感度はデジタルカメラになって可変となったことで、マイクロフォーサーズ機でもISO1600とかISO3200辺りまでさほど躊躇なく使える..生きもの系の話ね..ようになり、必然的にシャッター速度も稼げるようになったが、テレコン併用は本来設計上は考慮されていない言ってしまえば余計な光学系を挟むことになるので、画質低下は避けられないものであった。

それでも1.4倍は我慢の範疇としても、2倍テレコンなんて以前使っていたキヤノンやニコンの長玉なら、余裕があるから一応2倍テレコンかまして撮っておくか、という程度の代物だったが、オリンパスのMC-20はちょっと次元が違う。

ED300/4 PROと同40-150/2.8にとっては専用設計的なものになっている..どちらもマスターレンズとして優秀だけど..ので、光が回っている状態なら常用していても気にならない、それほどに撮影結果もサイズ感も使用感を感じさせない逸品だ。

iPhone 11 Pro

テレコンの画質の優秀さもさることながら、忘れてならないのが手ブレ補正機能だ。特にオリンパスE-M1Xのそれは今のところ比肩するカメラは存在しないと言ってよいだろう。

E-M1XとED300/4 PROの組み合わせで6段..ED12-100/4なら7.5段分!..の補正能力があり、換算1200mm相当の手持ち撮影など日頃そうそう多用するものでもないが、もしかして付けっぱなしで良いんじゃね?とついぞ思ってしまう。

一応、基本はMC-14常用で840mm、余裕があるならMC-20で1200mm、被写体ブレまで対応したくば素のままで600mmというのがED300/4 PROの使い方としてベストだろう。

OLYMPUS OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

早朝、1200mm ISO1600 1/30を手持ちで撮影。ジョウビタキはお辞儀しながらテールを上下に振る習性があるので、低速シャッターだと被写体ブレになることがある。

この時はちょっと警戒していて動きが止まったところを撮影できた。

三寒四温の早春、冬型の気圧配置が強まったところに寒気が入り、赤城高原では早朝から雪模様。ぼた雪だが家の周囲で約10cmほどの積雪となった。

恐らく雪が降っているのはここだけで、平野部に出れば晴れているのは間違いないので、うっかり朝の天気でワードローブを揃えると痛い目を見るのは、高原あるあるだ。

FUJIFILM X-H1 / XF16mm F1.4 R WR / CLASSIC CHROME

キツネがゆっくり駆けてきて電柵の下を通り抜けた。こんな雪が見せてくれる野生の生きものたちの様子も、また来冬までお預けだ。

ということで、仕事でお江戸へ日帰り出張。案の定、渋川から南の平野部はどピーカンの良い天気であった。

iPhone 6

午後には用事も終わり、昼飯がてら新宿に出て、量販店に気になっていたオリのE-M1Xを弄りに行く。

パット見は確かに某C社フラッグシップ機であるE0S-1D Xクラスに遜色なく、重さもほぼ1kgということで、マイクロフォーサーズ機としては最大である。

ただ、ミラーレス機なのでレフ機に比べて筐体は薄く、手にしてみるとEOS-1D Xのあの重量感を感じることはない。実際に重さもバッテリー分以上に軽いし、グリップの造作が重さを感じさせないというの大きい。恐らくED300mm F4 PRO辺りとのバランスは良いのではないだろうか。

デモ機に付いていたのは25mm F1.2 PROで、そのAFの合焦スピードの速さに驚いた。店内なのでそんなに期待していなかったのだが、至近距離から店の奥まで色々試したところ、小気味よく食いつくのには感心した。

最大7.5段分という前代未聞の強力な手ぶれ補正には興味は惹かれるものの、値札を見ると一気に萎えてしまうのは、これまた前代未聞の30万超えのマイクロフォーサーズ機という点だろうw

それでも店員の話では発売日には結構な数がはけたそうで、先日記事にしたGR同様、さすがにコアなファンが多いオリンパスである。

ただ、同じマイクロフォーサーズ機であるパナのG9 PROとかなりの部分でキャラが被るというのはある。性能的には新しい分だけE-M1Xのほうが分が良いのは判るが、動画性能ではG9 PROに軍配が上がるので、写真素材と並んでフッテージ屋としてはG9のコストパフォーマンスの高さは捨てがたい。

ということで、E-M1Xが4K60Pだったら即買いだったが、ちょっと様子見の状態になっている。まあこれからインプレを色々聞いていくと、先のことは判らないけどねぇw

E-M1Xの低照度下のAF性能は優秀らしい。フルサイズのEOS R並みという話だから、マイクロフォーサーズ機としてはかなり頑張っている感がある。

生きものを撮っていると、フォーカス精度もさることながら、合焦に至るまでの時間のほうが問題だったりする。一昔前のコントラストAFだと、暗いと実にのんびりフォーカスが行ったり来たりしてくれて迷惑千万。

極端な話、大体合っていればまずはそこで一回シャッターを切りたい。さらにピントを追い込む余裕があれば、一眼レフと違ってミラーレス機はファインダーに像が見えているので、最後は自分でピントを調整できる。

ただ、このやり方を活かすにはコンティニュアスAF..C-AFとかいうアレね..時に、フォーカスリングを回してピント調節が割り込める仕様が必要となるが、昔からAFの駆動をレリーズから切り離して使っているので、この辺りは問題ない。

今に始まった話ではないが、暗いことを理由にAFが迷うときはなるべく早く諦めて欲しい。それと、頼むから無限遠まで戻っちまうのも勘弁だ。諦めるときは迷った辺りでそのまま止まるのが正しい。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

今週、平野部の農地ではすでにホトケノザの群落が見られた。まさに暖冬極まれりだ。

先日発表されたオリのE-M1Xについてネットでボチボチ情報を集めているが、エクストリーム系望遠野郎の心くすぐるなかなか魅力的なカメラだ。

オリのE-M1系は以前から防塵防滴仕様でその性能には定評があるが、プロモーション映像では全方位から水流..シャワー程度の生ぬるい飛沫ではない!..を浴びせ続けるという果敢なシーンが流れていた。

ボディだけで防塵防滴というお茶を濁したようなメーカーもあるが、PROシリーズならレンズ込みでも強力な防滴性能を備えているようで、海外のサイトで観た映像では水槽に10秒近く沈めても、その後に平然と動作していたのには驚いた。

さらに以前、下位モデルのE-M5を水たまりに沈めて水生昆虫を撮っていたツワモノをSNSで見かけたが、メーカの喧伝するその耐高性能に偽りはないようである。

未だ他社が追いつけないセンサーの強力なゴミ取り機能含め、野外アクティビティにおけるオリンパスの優位性は絶対的だ。

ただ、水も漏らさぬ..正確には水が侵入しないだが..その優秀な技術力とは裏腹に、情報漏えいにはやや甘いようで、かなりの部分が早い段階から事前にリークされていたのには笑ったw

LUMIX G9 PRO / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

報道系ではないので、雨の日にわざわざカメラを濡らしながら撮影することは滅多にないが、雪の日というのはよくあるシチュエーションだ。