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東北森林管理局の発表では、福島を除く東北5県でブナの実が凶作または大凶作だったとのこと。特に秋田と岩手が酷いらしく、場所によってはまったく実を観測できなかったケースもあるらしい。

もともとブナの実の出来は年によって大きく異なるが、今年は昆虫によるブナの花の食害が多かったという見立てのようだ。

こうなると里へのクマの出没が増えるとステレオタイプに騒ぎ立てる輩やメディアが出てきて、頭の悪るそうな底の浅い意見が目につくようになる。

クマはブナの実だけを食っているわけではなく、ドングリやクリなど他の木の実も食べるので、餌不足の評価は山の餌資源の総量で判断すべきであろう。

何よりクマの生息域はブナがない地域のほうが圧倒的に多いのだから。

Google Pixel 5

終日外をうろついていられる身分ではないので、午後のひと時だけちまちまと地回りをこなす。

この日はほとんど葉を散らしたブナ林を望む林道脇に装備を出して観察したが、ここも今日辺りはもう積雪があるだろうな。

それにしても太陽高度が低くなって、拙者の脚もだいぶ長くなったなw

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今年の富士山の初冠雪は7日と発表されていたが、観測した甲府地方気象台はこれを一旦取り消すとのことだ。

何でも富士山山頂の9月20日の平均気温が8月4日を上回ったということで、最高気温以前の降雪は初冠雪とは記録していないとのこと。

9月初旬だとそりゃ今年は随分と早いなぁとは思っていたのは確かだが、冠雪した事実は置いといて見直すというのも何とも異例な話である。

とは言え自然の移ろいと人が決めた暦との微妙なズレからくる観測条件の差異は、事前のルールの基で当てはめていかないと、後々その統計値を使う際に面倒なことになるので仕方ないことであろう。

生物季節観測で言えば、例えばスイセンやウメの開花は緯度の低い地域では年の瀬に開花するのが一般的だ。

だが、そのまま人の暦に当てはめると12月の記録となってしまって、数字上は緯度の高い地域より遅いということになってしまうので、年界をまたぐというパラメータを加えることで、暦の上では前年末であっても、翌年のデータとして扱うというのがイレギュラーな対応となる。

Canon EOS-1V / EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM / PROVIA / グリズリー

Canon EOS-1V / EF24-70mm F2.8L USM / PROVIA / カリブー

余談だが、四季がはっきりしている日本と違い、例えばアラスカ北極圏など極地での初雪・遅雪の切り分けというのは難しのではないかと思っていて、現地を訪れた際に聞いてみたことがある。

その当時のデナリ国立公園のレンジャー曰く、7月中に降れば遅雪、8月以降なら初雪と言っていた。公式的なものか今となっては定かではないが、8月のお盆過ぎ、やけに冷え込むとな朝テントから顔を出してみたら、ツンドラが一面真っ白で驚いたのを思い出した。

一枚目の写真はその8月22日に突然の降雪に見舞われた日に、バックカントリーで出会ったグリズリー。好物のブルーベリーを探してツンドラを歩き回り、近くにいる当方には目もくれず、あちこちほじくり返していたのをよく憶えている。

二枚目は同月27日のもの。この年は今年は雪が早いとレンジャーも驚いたほどよく雪が降っていて、いくらなんでも大袈裟だろうと思いつつ持ち込んでいたダウンの寝袋に随分と助けられた。

実際、9月に入ってすぐに氷点下10℃まで下がった朝もあって、さすがに極地は違うなと思ったものである。何しろ15日に国立公園が冬季閉鎖となって帰国した際、日本はうだるような残暑の中だったのだから。

前橋でクマ

2021/7/15

静まり返った裏山の小沼。目につくのは湖上をかすめるように飛ぶアキアカネと、こちらの汗を吸水に来たマダラヒカゲぐらい。

一年中観光客がうろつく大沼と違って、週末こそ家族連れなど人影もあるが、平日はほとんどすれ違う人もいない。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

隣接するおとぎの森付近でガサガサと30mほど先の笹をかき分け逃げていく大型獣の気配があったが、シカかカモシカか、それともクマか。

一昨日、この小沼を源流とすると粕川を下った前橋でクマに襲われた人がいたが、赤城山はふつうにクマが生息する場所なので、からっ風街道辺りまでなら十分あり得る話である。

聞けば旧粕川村では以前から目撃例があったようなので、高崎の井野川に出てきたイノシシ同様に、川伝いに移動していると考えて間違いない。

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標高400〜500m付近より下では新緑の季節を迎えつつあるが、1000mより上ともなると遠目には芽吹きもあるのか無いのかよくわからないまだ冬枯れの世界だ。

近くでウグイスが鳴き、谷底からはミソサザイが、梢でルリビタキがさえずっているので辛うじて春であることを思い出させる。

iPhone 11 Pro

残雪が消えて林道を車輌で辿れるようになったので、北部フィールドの奥山へも足を延ばせるようになった。

さらにこの観察ポイントまでは1時間半のいわゆる登山行程になるが、まだ冷たい春の風が心地よく感じられる良い運動である。でも正直大変疲れるのではあるが..

それにしてもまた足元が崩れて広がったようで、年々立ち位置が下がっているぞ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

しかもすぐ背後の尾根上の森には昨夏のクマ棚が。数年前にこの森でクマと遭遇しているので、これはこれでさもありなん。

でもまさに前門の虎、後門の狼状態だなw

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餌不足で里へ出てきて捕殺されるクマのために、全国からドングリを集めてそれを餌不足で困っているクマへ届けるための資金をクラウドファンディングで集めているというのがSNSで流れてきた。

以前からその手の話は時折耳にしてきているが、件のクラウドファンディングを見に行ってみた限り、いつものお騒がせ団体ではなくまた新手の有志による主催っぽい感じだが、プロファイル的に根っこは同じかもしれない。

本人たちは至って真面目にやってる感あって、ともすれば美談として片付けられそうだが、全国から無節操に選別なくドングリを集めて蒔くということは、本来その地域の植生ではない種の種で人為的な植生の錯乱を起こすことになる一大事だということに、まったく気づいていないのが何とも痛々しい限りだ。

クマが「可愛そうだ」と訴える同じ口で、生態系とか環境を守るとか言っている時点で、自然界の道理や仕組みが理解できていないのだろう。

ツキノワグマはそれこそ地域個体群としてみればレッドデータの扱いとなる地域もあるが、逆に個体数が定期的に増減を繰り返す..木の実の豊作不作はそれこそ自然の摂理だ..だけで絶対的な絶滅危惧種とまでは言えない地域もあるので、十把一絡げで括るのはかなり無理がある。

人によって捕殺されるクマが「可愛そうだ」という主観的な感情が何事にも優先され、植生を含めた自然環境にまで思考が及ばない時点で、申し訳ないがこの手の取り組みは当人たちの自己満としか受け取れそうにない。

何より個々の個体に対し直接手を差し伸べるのではなく、地域個体群が無理なく子孫を残していける環境保全を図る努力をしていかないと、結果的に徒労に終わる例はいくらでもある。考え方として動物愛護ではなく環境保全が大事なのだ。

もちろん環境保全は土地が絡むのでクラウドファンディング程度では如何ともし難い問題が多々あって、一朝一夕でことが動くものではないが、人の生活圏と野生の境が曖昧になってきているからこそ、環境そのものを保全対象にしていくのが肝要なのだと知ったほうが良い。

生きものの保護は場当たり的に直接行うのではなく、多少遠回りで時間がかかっても間接的なほうがそれこそ持続可能な保全につながるのだ、ということを天狗様に関わる中で学んできているところ。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

尾根上からブナの森に覆われている谷を見下ろす。クマの痕跡を求めてクマ棚を探すが、今年はブナが不作なのでほとんど棚は見つからない。

この森も昨日今日の大雪でもう深い雪の中に埋もれているだろうな。

OM-D E-M1 MarkIII / LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

それでも時折クマ棚を目にすることもあるが、大抵はクリだ。

かなり長くこの木に居座っていたのだろうと思わせる..クマは食える時に食うを実践する生きものだ..立派な棚は、遠目にはクマタカの巣のようである。

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某山系の尾根に取り付く前のアプローチで通過した初冬のブナ林。

ちょっと前に降雪があったが、とりあえずカンジキやアイゼンなどの世話になるほどではなく、無難に通過できた。まあ帰りの下りでは雪が腐っててやや難儀したけど。

iPhone 11 Pro

これはクマ。直前というわけでもないが、日の出前くらいに歩いていた感じ。しらばく同じコースを辿ったが、途中でクルッと踵を返すように笹薮へ入っていった。

大きさから50〜60kg程度の中型といったところで、雪が降ってそろそろ冬眠穴探しでもしている頃合いだろう。うまい具合に穴が見つかれば良いね。

iPhone 11 Pro

これはノウサギ。足跡自体は真新しい感じなので、こちらの接近に気が付いて逃げていったのかな。

iPhone 11 Pro

こちらを先導するかのようなカモシカの足跡。特に急ぐでもなく足を引きずりながらのんびりと歩く様子が目に浮かぶ。

iPhone 11 Pro

これもノウサギ。2枚目とは場所が違うので別個体だが、これもさっき通りましたって感じで新しい。

場所によってはノウサギをほとんど見かけなくなった森が散見されるが、この森はノウサギとそれを追っているふうのキツネの足跡多く見られて、健全な生態系が維持されていると思われる。

それにしても冬の森は良いね。積雪がなければ気が付きもしないが、そんな生きものたちの痕跡があちこち目につくので飽きることがない。

県境の稜線部など標高の高いところでは紅葉が進んでいるが、標高1000m前後ぐらいから下はまだこれからである。

用事でそんな標高1100m少々にあるミズナラの森を歩いてきたが、森全体に色づき感が出てくるのはもう一週間ぐらい先であろうか。

その森の奥でクマタカと四つ足のクマを15分の時間差で目視。猛禽のほうは上空を旋回中を発見、四つ足のほうはガサガサと下草を揺らしながら逃げて行くのを双眼鏡で確認。

前者はよく見かけるペアの雄で、後者はそんなに大きい個体ではなかったが、こちらも歩きながらわざとガサガサ音を立てていたので、それで先に気づいて逃げていった模様。

空と陸のクマを同時とはこれはなかなか縁起が良いかも、などと悦に入っていたのは良いが、車まで戻ってきたらE-M1Xのアイカップが無いことに気づいてがっくり。どうもオリのE-M1系はアイカップが外れやすい印象だな。

FUJIFILM X-T4 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia

志賀高原の横手山が白かったので、上越国境が昨日初冠雪だったのは間違いないようだが、残念ながら朝の時点で解けてしまっていた。

同様に浅間山も初冠雪となっていたが、こちらはうっかり写真を撮るのを忘れてしまった..

ロシア極東のカムチャッカ半島沿岸で、ヒトデやタコ、ウニや貝類など大量の海洋生物の死骸が打ち上がっているのが確認されたらしい。

最初は地元のサーファーらが目の痛みなどを訴えたことで発覚。当局が一帯を調査したところ、フェノールや石油製品など基準値を超える有害物質を検出したとこと。

汚染範囲はかなり広範囲に広がっていて、近くの軍の施設に貯蔵していたロケット燃料..そうであればミサイルだろうな..が流出した可能性が高いようだ。

確か夏前にもシベリアで火力発電施設から軽油が漏れ出す騒ぎがあったばかりで、どうにもロシアのこの手の施設の適当さには開いた口がふさがらないな。自国内で収まる状況ならまだしも、海や川を介している時点でロシア一国で済む話ではない。

この話、国内ではまったく報道がないが、カムチャッカ半島は千島列島の先に位置し、オホーツク海を介して日本ともつながっている海域なので、流氷が海洋を漂う季節がこれから来ることを考えると、日本に影響が及ばないとも限らないぞ。

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / コナラ

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO / クヌギ

今年は県北のブナがかなり不作である。ちょっと前に県境の北、つまり新潟側も見てきたが、場所によっては凶作と言ってもいいぐらいだ。

そして同様にこの赤城高原でもコナラなどドングリ類が少ない印象で、恐らくこの10年ぐらいのスパンでコナラなどはもっとも不作かも。

こうなるとクマの行動が気になるところ。もちろん必ずしもブナやドングリに依存しているクマばかりではないが、相対的に餌量が不足することで彼らの行動も変化を余儀なくされる。

沼田市内でも最近になって目撃例がポツポツ出てきているので、山以外でもうっかり出会い頭みたいな事故が起きる可能性に注意が必要だ。

月初に新潟県魚沼市南魚沼市の診療所の倉庫に、冬眠のために侵入して騒動になった親子グマは、同三条市の物流会社に引き取られ、この冬を同倉庫に設置された檻の中で越すことになったらしい。

一連の対応は、クマ絡みではいつも何かしら一悶着起こす某熊◯協会が画策したようで、今回もその動きが物議を醸しだしている。

そもそも捕獲後に近隣の山へ連れて行って即刻放獣しなかったのが問題だが、信じられないことに親子に餌を与えてしまったという話で、事実ならなんとも浅はかな行為と言わざるを得ない。冬眠の準備に入ったクマはほとんど餌など必要としないことを知らないのだろうか。

少なくとも件の親子は、人里に出てくれば人から餌をもらえることを学習してしまった可能性が高く、来春にどこかで放獣してもまた人里に下りてきて、結局別の事情で駆除されてしまう可能性が非常に高くなってしまった。

クマ対策では素人の行政と、クマの保護活動で何かしらヤッてる感を出したい保護団体とで利害が一致したわけだが、人の餌に執着したクマの末路がどういう運命になるか、保護団体の一時の満足感..可哀想というあくまで人の感覚の押しつけ..が、結局のところはクマのためになっていないことをもっと勉強したほうが良い。

FUJIFILM X-H1 / XF14mm F2.8 R / Velvia

世の中は概ね今日が仕事納めのようで、ビジネス系のLINEとメッセンジャー、それにSlackチャンネルは静かなものである。時折思い出したようにGitの通知が飛んでくるが、それとて平時に比べればかわいいものだ。

拙者も表向きは今日で仕事納めと公言しているが、あまり公私にメリハリのないフリーランス稼業なので、ことは成り行き次第である。

ただ、今年の正月のように短納期のジョブを複数パラで押し込まれる事態は何とか避けられたwので、久しぶりにのんびりと正月を迎えられそうだ。

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この秋最低

2019/10/10

今朝は寒っ!と思わず身震い。それもそのはずで庭先で6℃というこの秋初の一桁台ではないか。慌ててフリースベストを袖付きに変更してしまった。

夜半は放射冷却だったようで、どおりでいつも朝は餌を寄こせとまとわりつくネコが静かなわけだw

それでも日中は20℃を超えたようだが、こういう日は家の中はしばらく冷えたままなので、午前中は半纏来て仕事していて、ヤマトの配達の兄ちゃんに笑われてしまった。

iPhone 11 Pro / 超広角13mm

しゃがんだ範囲で適当にちょっと集めただけだが、コナラのドングリはこの秋もそれなりだ。

沼田の山のほうではクマの出没がチラホラ続いているようだが、おらが村は至って平和なものである。うちの地区でも先月捕獲檻が設置された畑もあるが、今のところ続報は入ってない。

それにしてもiPhone 11 Proの超広角はスゴイね。35mm換算で13mm相当らしいが、レンズ交換式の一眼カメラでも魚眼を除けばこの画角は人生初見である。

今まで写らなかった..写せなかったが正しいか..範囲が撮れるというのは実に新鮮であるし、普段はめったに使わない超広角域をこれからは多用していくことになりそうだ。

何よりこれにハマるとXF8-16mm(広角側が換算12mm相当)という危ないレンズに手を出してしまいそうで怖いぞw

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