タグ : キツネ

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ズボッ!

2016/3/18

法面越しに気付いた時にはすでに何かに飛び掛からんばかりの姿勢であった。

カメラを肩から外して構えるのと同時にジャンプ一閃、ズボッっと..音がしたかどうかは判らんがそんな雰囲気(笑)..枯れ草に鼻先を突っ込んで、ネズミをくわえて走り去って行った。

20160318

今年もいつもの資材置き場で子育てしているので、朝夕の時間帯によくキツネを目撃する。

本州で昼の日中にけものを撮るのはなかなかハードル高いが、子育て中のキツネは日中でも獲物を探すので、巣穴さえ判ればそう難しくはない。

何とかこの年度末多忙期をしのげれば、しばらくは楽しませてくれそうだ。

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あの山越えて

2016/1/23
20160123

雪原と化した畑の上にキツネの足跡が残っていた。

キツネがこんな開けた農耕地に出てくる時は、大抵ハタネズミを探している時だ。キツネは嗅覚に優れているので、雪の下にトンネルを掘って移動しているハタネズミを探り当てるために、常にあちこち移動して歩いている。

ノウサギも雪が積もってその痕跡がよく目立つようになった。キツネ同様に夜になると餌を求めて農耕地に出てくる。普段は林縁部など積雪の少ない場所を選んで採餌しているが、風で飛ばされて雪の下から出ている残り物の農作物なども食べるため、時々畑の真ん中まで不用心に出てくることもある。

キツネはノウサギも狙っているが、ハンターとしていかに俊敏と言えど、オープンな場所にいるノウサギを捕らえることは至難の業である。ノウサギはカンジキのように足の指を開いて雪上を駆けることができるが、キツネは犬の仲間なのでどうしてもツボ足になってしまうのだ。

雪の上を駆けられるものと、雪をかき分け進もの。この違いはそのまま捕食される側とする側に当てはまり、言葉以上にその違いは大きい。他の生きものの命を奪って自分の糧にするというのは、やはりそう簡単ではないということだろう。

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20151018

周辺の山々はそれなりに紅葉が進んでおり、子持山も山頂から獅子岩のラインまでは色付いている..実際は見頃は過ぎているとは思うが..のが見て取れる。一昨日には隣家の庭先で冬鳥であるジョウビタキも初認しており、ゆっくりではあるが秋は静かに進行中である。

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ブナがいち早く色づき始め、カツラがその独特の甘い匂いを漂わせている我が家の庭に、真っ昼間から珍客が姿を見せた。

少し前から駄犬が低く静かに唸っているのが聞こえていたのだが、その鳴き方はいつもの人に対したものではなく、夜間に時々耳にするくぐもった声に近い。

家人が外に犬が来ているようだと言うのだが、どうもいつも見かける野良より一回りは小さい感じで、そっとカーテン越しに覗いてみると、そのシルエットからすぐにキツネであることが判った。しかもキツネはデッキの上に上がり込んで、カーテンと窓ガラス1枚のすぐ向こう側に寝そべっているではないか。

どうにかして写真の1枚も抑えたいのだが、如何せん窓のすぐ向こうに寝そべっているため、カーテンを開けることもままならず。しばらく様子を見ていると、唸る犬を横目にデッキを降りて、庭の畑を横切って向かいの家の防風林へと消えていった。

以前、庭の畑で懐中電灯に照らされたタヌキの兄弟を見掛けたり、冬にはノウサギやテンの足跡が玄関前を横切っていたり、側溝内に仕掛けたトラップカメラにアナグマが写ったりと、野生動物の話題には事欠かない我が家周辺だが、用心深いはずのキツネまで敷地の中に入り込んでいるとは思わなかった。

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同じイヌ科の仲間でも、より雑食性の強いタヌキと異なり、キツネが農作物を荒らすことはほとんど無いと言ってよい。キツネの主食はハタネズミなどノネズミ類であり、畦に穴を穿ったり穀類を食い荒らすネズミを捕食してくれるので、農家にとってはどちらかと言えば益獣になる。農業の神でもある稲荷神社の使いが、狛犬の代わりにキツネであることはよく知られたことであろう。

キツネは古来より大神(ニホンオオカミ)などと同様に山神の一種として崇められてきた。そのような意識は、全国各地にキツネにまつわる伝説や口語伝承が残ることからも見て取れる。狐に化かされる的な昔話などはその代表格であり、擬人化することでより人間社会との強い関係性が判るというものだ。

ちなみに群馬には、年老いた翁に化けたキツネが将来起こる吉凶禍福..幸いと災いのこと..を伝え歩く「コウアンギツネ」という妖怪伝説が残っている。

■ホンドキツネ毒殺
http://asianaturevision.com/?p=13583

しかし何を勘違いしているのか、田舎では時々キツネを害獣のように扱ってしまうこともある。これは間違いなく別の生きもの..例えばハクビシンやタヌキ..の何らかの仕業を取り違えているに違いないが、往々にして田舎の因業な輩には、その理屈が通じないのである。いやはや困ったもんだ..

20150601

今年も昨年と同じ資材置き場の隅っこでキツネが子育てをしている。巣穴からの出入りを昨年とは変えていたので、しばらく気が付かなかったが、明るくなるまで親ギツネが頻繁に動き回っているので、まず間違いないだろう。

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ジャンプ!

2015/3/18

昨日の赤城高原は午後に一気に20℃まで上がったため、暖かいを通り越して暑く感じ、今シーズンの屋外活動では初めて手袋を外してシャツ姿になった。それでも周囲を見回すと、未だにダウンを着込んでいる地元のおっさんたちの頑なな姿勢には驚かされる(苦笑)。

極地のエスキモーやイヌイットたちは、−40℃の日が続く中、ある日突然不意に−20℃になったりすると、暑い暑いと毛皮のパーカを脱いでしまうと聞いたことがある。人は環境に慣れそして生かされる生きものなので、感覚としてみればさもありなんという話だ。

その点、祖を同じくするモンゴロイドであっても、日本人は律儀な民族なので暦に従ってしまう傾向がある。旧暦の感覚なら春であっても、桜が咲く前の3月はまだ冬のしっぽくらいに捉えているフシがある。とは言え目の前の景色がまだ白いようではそれもまたさもありなんか。

20150318

キツネも春の暖かさに嬉しく飛び跳ねている..というわけではなく、これはイヌ科の仲間に見られる狩りの瞬間だ。

キツネの主食はネズミなど小動物だが、冬ごもりをしないネズミの仲間は雪面と地面の間にトンネルを掘って移動しているため、その匂いを嗅ぎつけると、タイミングを見計らって上からトンネルを壊し、ネズミを捕らえるのである。

ネズミも時々は雪上に出ることがあり、その穴の周囲で待ち伏せしているケースもあるが、大抵はウロウロ歩き回りながら雪の下に振動を与えて、ネズミたちが逃げ惑うように仕向け、その動きを逆探するような狩りの方法を取るようだ。

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20150210

牧草地でフクロウが鳴いている。声の方向は見当がつくが、日の出前で林縁が暗いのと双眼鏡を持っていないので姿は見えず。不意にキツネが現れて、目の前を足早に通り過ぎて行くのが見えた。昨日に続いて今朝もよく冷えている。

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視線

2014/11/29

20141129

何者かにジッと見られている、そんな気配を感じた。

またシカと思い周囲の林縁を探すが、それらしき大型獣は目に入らず。ふとその手前の草地にポツンと佇むキツネが一匹目に入る。どうやら視線の主はこいつらしい。いつからそこにいたのか判らないが、こちらの動きをひっそりと注視していたに違いない。

山に入ると時々こんな感覚にとらわれることがあるが、野生の生きものは案外こうして人の動きを見てやり過ごすことをするものだ。先に気付けばそれでよし、不幸にも出会い頭になってしまえば、弱いほうに何らかの力が作用することになる。

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20140706

今朝は巣穴の反対側に張り込み、と思って近づいたら、すでに親ギツネが寝そべって休んでいた。本当はもう少し近付きたいのだが、農道脇から800mm使ってもこのくらいが限界。先に着いていればもう少し奥に入れるのだが。

ちょっと様子を見てから、動画を撮ろうと三脚出すために車外に出たら起きてしまった。すぐに立ち去るかと思ったが、そのまま犬座りをしてあくび数回と毛づくろいを行う。背後にある巣穴方向で鳴き声がしていたので、子ギツネの登場を期待したが、本日もここでタイムアウト。

本気で撮るならワイルドライフは腰を据えてかからないとダメだね、やっぱ。

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親ギツネ

2014/7/4

朝採りが一段落して静かになったので、キツネの様子見に。何しろジムニーを止めているだけで、回覧板でも回すがごとくすぐに知れ渡ってしまう土地柄なので、あまり近所で大っぴらにカメラを構えていられないのである(苦笑)。

20140704

一週間ほど前にチラッと見た時はだいぶ子ギツネも大きくなっていたので、もう巣穴の近くにはいないかもしれないと思っていたが、30分も待たずに親ギツネが姿を見せた。タヌキにしてもそうだが、外観からはまず雌雄の区別はつかないので、この個体がどっちなのかは不明。

車を止めたのは久しぶりだったので、警戒するかと思ったが、しばらく朝採り農夫たちが駐車していたスペースなので、そんなこともないようだった。むしろちょっと離れたところで作業していたトラクターを気にしていた様子。決まった時間にしか人が畑にいない時期なので、野生動物は案外したたかにコソコソ紛れて生活しているものである。

この後もう一回親が姿を見せたが、子供の姿も気配もなく。親が餌を運んで子供が取り合う、そんな光景を期待して待ってみたが、いつもの様にこちらがタイムアウトで引き上げとなった。

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復活ギツネ

2014/5/30

数年前まで近所の牧場で毎年キツネが子育てをしていたが、
敷地の拡張工事が入ってから牧場内では子育てをしなくなっていた。

ただ、家の周囲含め姿はよく見かけていたので、
どこか近くに場所を移して子育てを続けているだろうとは感じていたのだが、
4月に入って隣接する資材置き場で子ギツネを見かけるようになり、
図らずもその予感は的中したことになる。

先月より何回か張り込んで撮影をしてきたが、
日中に親が姿を見せることはめったにない。
が、子供は臆せず無邪気に遊びまわって微笑ましい。
ただ、当初は4頭だった子ギツネが2頭になってしまったのは残念である。

周囲は広大な農耕地と防風林の混じる雑木林が点在する環境なので、
彼らの主食たるノネズミの類は豊富だとは思うが、
やはり野生の世界での子育てには厳しさがつきまとうのだろう。

20140530

写真は今朝の一枚だが、犬連れではこのくらいの距離がせいぜいである。
友達と勘違いして必死に向かっていこうとする駄犬のリードを押さえつけ(苦笑)、
シャッター切るのもなかなか大変なのである。

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