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早くも田植え

2024/4/25
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ちょっと勘違いしていたが、X-H2では8K30P含めほぼすべてのフォーマットをSDカード(UHSスピードクラス3以上)に記録可能であった。

CFexpress Type Bが必要なのはProResを選んだ時..と720Mbpsの高ビットレートの時..だけなので、4K60PもSDでOKというのは有り難い。まあそれならSDのダブルスロットでもとは思わなくもないが、これからはCFexpressが標準になっていきそうなので、これも時代と割り切りである。

ああそれにしてもCFexpressカードの大容量は高ェーなw

8K自体は世間で言うほどニーズはないが、4K HQを選ぶと8Kオーバーサンプリングになるので、さらに高品質な4K映像となる。例によって記録時間は外気温に左右される部分ではあるが、某C社の5のように事前にそういった事情を明かさず炎上した同じ轍は踏まずw、専用の冷却ファンを用意しているのはエライ。

X-H2の動画機能は、フジらしくないとかやたら批判されているモードダイヤルから選ぶが、これはX-T4の静止画・動画切換ダイヤル..GFX100Sではスイッチ操作..と同じ動作となっていて、切り替えと同時にシステムが動画専用機に移行するのがわかる。

これはメニューの動画設定で動画モードとメディア記録設定を変更する際にも感じるものなので、スチルカメラをそのままムービーカメラとして使うのではなく、明示的に内部機構が切り替わると思われる。

そもそも動画はシャッタースピードを記録モードに合わせて固定しなければならず、露出の調整はNDフィルタか絞りまたはISO感度で対応することになり、自ずから写真撮影と同じ設定というわけにはいかない。

X-H2がX-T系のダイヤルオペレーションを採用しなかったのは、他社ハイエンドユーザーの取り込みというマーケの都合と同時に、X-T系のデザイン性を優先した意匠での動画撮影の煩雑さの解消を目指しているのは明白である。

余談だが、現在8Kで撮れるカメラは90万のα1に60万ちょっとのZ9、35mm版で一番安いR5でもX-H2の倍の値が付いている。なんて考えるとX-H2のこの価格帯で8Kが撮れるのはまさにバーゲンプライスだ。

8Kをプレミアム設定しているガリバー3社を尻目に、フジはなかなかに戦略的なマーケを打ってきたと言って良いだろう。

FUJIFILM X-H2 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia / 8K30Pから切り出し

FUJIFILM X-H2 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia / 8K30Pから切り出し

200万画素のFHDから考えれば800万画素の4Kですでに言えることだが、8Kから切り出す3300万画素の画像はもはや写真であり、まさにDSMC(Digital Still and Motion Camera)の世界だ。

が、X-H2で残念なのは再生時にカメラで特定のフレームを静止画として切り出す機能がないこと。パナ機は昔からそれが可能なので非常に便利である。ここは何としてもパナを見習ってフレーム切り出し機能を付けて欲しい。

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X-H2

2022/10/2

X-H系二代目となるH2は、4000万画素というAPS-Cではもっとも高画素モデルで登場した。ちょうど3ヶ月前に登場した同H2Sが裏面照射積層型センサーの高速読み出しによるスピード重視型とは性格を異にする。

細かいスペックはニュースで流れているので割愛して、個人的に少し使ってみた感想など少々。

意匠と操作性を最近のGFXに寄せてきて、X-T系と異なることを嘆く声を聞くが、そういう嗜好の人は素直にX-T5を待てばよろしいわけで、実用的な道具としての観点で見ればモードダイヤルとメニュー操作が正解である。

若干だがX-H1より小さく軽くなったものの、堅牢な装甲で覆われたかのような剛性感と凝縮感は健在で、軍艦部にダイヤルが配置されているX-T系に対するヘビーデューティさはX-H系のウリとも言えるだろう。

細かいことは追々インプレするとして、最初におっ!と思ったのがストラップの取り付け部が三角環でなく某C社のEOSと同じ形式になったこと。そこかよって!ってツッコミはさて置きだw

三角環はストラップを外しているとカチャカチャと音がするので動画系のカメラマンから嫌われており、ボディと擦れないようにと付属していた合皮のカバーも意味不明だった。Z9も未だに昔ながらの三角環なのだが、ナイコンは近年動画に力を入れ始めたので仕方ないにしても、昔から動画押しのパナが三角環なのも理解できないぞ。

背面モニターがH1のチルト式ではなく横開きのバリアングル型なのは賛否両論か。個人的にはどっちでも対応できるので構わないのだが、GFX100Sがチルト式なので併用時に気にならないわけではない。

ただ、動画機として推している兄弟機のH2Sと同じ筐体であるので、モニターを開いた空き地に4K・8K連続撮影時専用の冷却ファンを取り付ける都合上、横開き式にするほかはないだろうね。ま、この背面モニター問題の解はパナのGH6が最強なのは言うまでもない。

尚、H1から4年以上も経っているので、以前「X-H1のここを何とかしてくれ」で書いた気にいらん点がほぼ解消されているのは良かったw

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

FUJIFILM X-H2 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia / F1.0 1/20000秒

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia

FUJIFILM X-H2 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / Velvia
FUJIFILM X-H2 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / Velvia

FUJIFILM X-H2 / XF50mm F1.0 R WR / Velvia / F1.0 1/20000秒

仕事で出かけた通りがかりの田んぼで黄金の秋を撮影。県北でもさすがにヒガンバナはもう盛りを過ぎていたが、刈入れはこれからというところが多い。

X-H2Sは電子シャッターが最速1/180000秒まで拡張されており、そんな高速シャッター何に使うのか?という意見があるが、XF50mmF1.0で日中晴天下で開放F1.0をNDフィルタの世話にならずに使えるというのは大きい。

田んぼに集う

2022/5/28

平野部の田んぼなら渡り途中のシギチの類を見ることになろうが、県北ではそれは叶わず。

その代わりに田んぼ周辺で子育てしている鳥たちが入れ替わり田んぼに集まり、同じように春を待ちわびて田んぼに湧いて出てきた水棲生物を捕食、または巣に運んでいる。

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / ダイサギ

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / ハシボソガラス

OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / ムクドリ

ダイサギとハシボソガラスは4K/60Pからの切り出しカット。4:3で切り出していたら動画とはわからないだろうね。何よりどちらも1200mm相当の手持ち動画撮影である。

ムクドリはプロキャプチャ+SH2による連写。従来機に比べセンサーからの読み出し速度が早くなったとは言え、電子シャッターなのでそれ故の歪みは残るものの、それでもこれが簡単に撮れるのと撮れないのとでは雲泥の差がある。

田植えの季節

2022/5/27

我が件の平野部の田んぼは二毛作なので、今はまだ大麦の季節。刈り入れ前なら金色の稲穂が風で揺れている頃。田植えは早くても来月中旬以降となる。

だが同じ県内でも冬季に積雪がある県北では田起こしも終わり、早いところではすでに田植えも終わっている。

FUJIFILM GFX100S / GF100-200mmF5.6 R LM OIS WR / Classic Nega.

田んぼを渡る乾いた風が、こころなしか嬉しそうなシュレーゲルアオガエルの声を運んでくる。

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雪国も雪解け

2021/3/14

この冬は豪雪に見舞われた雪国もその後は春一直線の模様。

一時こちらの背の高さまであった積雪もすっかり減って、ぼちぼち田んぼが顔をのぞかせ始めているところもあった。

もちろん大半はまだ雪の下ではあるが、4月に入り桜が花を付ける頃には、代掻きが始まっているだろう。

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / セグロセキレイ

OM-D E-M1X / M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20 / ムクドリ
OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO / ライブND

用水路はほとばしる雪解け水が勢いよく流れ下り、セグロセキレイが早くも動き出している水棲昆虫たちを狙っていた。

冬場見かけないムクドリが姿を見せているのもまさに春近しである。

世間を騒がす話題の火事場泥棒法案に対し、一般国民だけでなく俳優や各界のアーティストたちからも挙って非難の声が上がっている。

が、それに対してxxは政治的な発言は控えろとか、xxなのだから政治的ポリシーの表明はダメだとか、日頃から政権与党の応援団を標榜する提灯持ち連中が、声を上げた人たちに口撃を仕掛けている..中には恫喝まがいのもあったぞ..というから呆れた話である。

しかもそのほとんどが「政治的発言」へではなく、「現政権批判」への批判の批判なのだから実に分かりやすい話だ。

バカを言っちゃいけない。我々国民が納めた税金で運営されている仕組みや人事、その金の使途に口出しするのに何をはばかる必要があるというのだ。

遠慮なくどんどん意見・文句を言おう、そして我々国民の意思を届けようではないか。我々には納めた税金の行方をしっかり見極め、そして見届ける義務があるのだぞ。

大体だ、世の中の政治家という連中は何か大いなる勘違いをしているのだ。選挙で国民から選ばれたのだから自分のすべての意見は民意だと。ろくに公約も守れない輩が一体どの口でそういう戯言を言うのか。

それこそアホ抜かせで、お前らの言質と行動のすべてを国民が認めているわけなかろうが。そういう勘違い野郎を監視して行動を質すためにも、どんどん声を上げるべきだ。

遠慮はいらないぞ。ネットで叫ぶ声はプライスレスだ。

iPhone 11 Pro

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO

OM-D E-M1 MarkIII / M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
LUMIX G9 PRO/ LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

群馬も二毛作である高崎周辺を除けば、もうぼちぼち田植えの時期であるが、南関東の米どころではすでに田植えを終えているところが多かった。

OM-D E-M1X/ M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-20

休耕地の湿地ではオオヨシキリが賑やかに、いやけたたましく終日鳴き続け、平野部の初夏は実に賑やかである。

そして1200mm相当を手持ち撮影して得られるこの解像感、ED300PROとオリの手ブレ補正は相変わらず凄いね。

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稲穂揺れる

2018/8/24

処暑を過ぎ、その言葉通りなら朝晩は涼しくなる頃合いだが、連続して通り過ぎて行った台風の置き土産のおかげで、夏の暑さがぶり返している。

猛暑と言うほどの気温ではないが、太平洋の湿気が大量に運ばれてきているせいで蒸し暑くてかなわない。

FUJIFILM X-H1 / XF16-55mm F2.8 R LM WR / PROVIA

山間の棚田の稲穂が色づいてきた。今日は台風一過とはならず、終日強い風が吹いていた。

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水田のような湿性環境には水棲生物がたくさん生息している。水棲というくらいなので当然水が重要なのだが、昨日も書いたように田んぼに水がある時期は意外に限られている。

水のある時期には水を必要とする生きものが、水が少ない時期にはそれほど水を必要としない生きものが、水がない時期には水がなくても生きられる生きものが、それぞれ発生時期をずらして(または潜み)生活している。そしてそれはまさに生態系であり、生きもの多様性の一面を現しているのである。

そんな湿地の生態系で視覚的に目立つものといえばトンボが挙げられるが、トンボは生活ステージの段階で、水を必要とする時期とそうでない時期に明確に別れる生きものだ。

前者はヤゴと呼ばれる幼生形態であり、成虫であるトンボとなるまでの期間..これは種類によって異なるが幼生のまま年をまたぐ種が多い..は水中生活を行うのである。ところが羽化して以降トンボの姿に変異すると、産卵までは直接的に水を必要としなくなるため、夏から秋の水のない田んぼなどいわゆる水辺周辺で生活することになる。

田んぼは人為的な生産活動の場なれど、その農耕スケジュールとトンボのライフサイクルが偶然?にも一致するところとなり、農耕史以降今日に至っていると言えよう。

20160627

シックなスティールブルーに身を包むシオカラトンボ(写真はオオシオカラトンボ)は、平地の湿性環境を代表するトンボだ。日当たりの良い場所を好み、昨日の記事の写真のような開けた環境にも多く見られる。

20160627c

谷戸の田んぼ脇の林縁部で陽射しを避けて休むノシメトンボの雌。平地よりはどちらかと言えば低山の山間地に多く見られる。

20160627b

山林に囲まれた谷戸地形に見られる典型的な田んぼの風景。時間帯に応じて適度に日陰が作られるのが判る。

トンボの仲間には暑さを避けて生活する種類がいる。避暑トンボなどと呼ばれるアキアカネ..いわゆる赤とんぼ..はその代表選手で、暑さが厳しくなる盛夏には高原や高山など高所で暑さを凌ぐ。前述のノシメトンボも同じアカネ属で暑さを嫌う傾向があるが、アキアカネのように集団で避暑に移動することはなく、谷戸のような山林が隣接する環境で生涯を送るようだ。

水の田

2016/6/26

また田んぼかと思われるかもしれないが、日頃からレタス畑や蒟蒻畑に囲まれて生活している身にとって、青々した稲が風になびく姿は新鮮なのである。

作物の生育に水が必要であることは、その量に関わらず変わりのないことだが、水田ほど水の豊かさを象徴する人工的な農地空間はないだろう。

もうこの時期は田植えの頃ほど水を必要とはしないが、水の田と書いて水田であることに変わりはなく、その人為的な湿地帯に命を宿す生きものもたくさんいるのだ。

そう、ご先祖様が稲作を始めて以来二千有余年、水田は日本の自然の一部となって、命のゆりかごの役目を果たしてきている。

20160626

南まで下れば関東にもこれだけ広大な水田地帯がある。

稲作は水を上から下へ順に流す必用があるため、歴史的に谷戸の傾斜地が利用されてきた..山間の棚田などがまさにその名残だ..が、近代農業として灌漑など用水が発達してからは平野部にその舞台が移り、格段に生産性が上がってきた。

主には政治的な理由で自給率の低い日本ではあるが、米が主食であるかぎり、水田は人にとっても無くてはならないウェットランドなのである。

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